なんでも新しくなれば良いとばかりに、
古くても価値を見出して継続している人の声を無視して、
無残に壊して新しく作り直して天に向かっていく。
不具合を見つけても見ないふりして
強引に推し進めて綻びが出ても知らん顔。
その繰り返しで大切なものが一つずつ消え去り、
新しくなるごとに人間さえもがモノの一部に組み込まれ、
消耗すると捨て去られる。
お金の大好きな人たちが作ろうとする世界には、
日々のつましい暮らしの中で自然を愛でながら、
自由に営んできた人々はどこにも存在しない。
この国は足元が液状化してきていると感じる。
固い地盤の上にいたはずなのに。
身動きが取れなくなりつつある10月最初の日。