ひねもすのたりのたり 朝ドラ・ちょこ三昧

 
━ 15分のお楽しみ ━
 

『都の風』(35)

2007-11-09 07:48:57 | ★’07(本’86) 37『都の風』
脚本:重森孝子
音楽:中村滋延
語り:藤田弓子

   出 演

悠    加納みゆき:京都の繊維問屋「竹田屋」の三女、大阪の「おたふく」で住み込み働き始める

葵    松原千明 :竹田家の長女(立花家には帰らず、中之島病院で看護婦見習い中)
智太郎 柳葉敏郎 :悠の初恋の人。沢木雅子の兄、帝大医学部の学生
精二   江藤 潤 :「おたふく」の従業員・板場さん(お初の若いツバメ)
悦子   雅  薇 :「おたふく」の従業員
お康   未知やすえ:「竹田屋」の奉公人(悠付きの女中さん)
郵便屋  友藤秀幸 :智太郎からの速達を持ってきた郵便屋

     キャストプラン

雄一郎  村上弘明 : 毎朝新聞の文芸部記者(姓はヨシノ)、「おたふく」の常連
お初   野川由美子 :大衆食堂「おたふく」の女将。市左衛門の遠縁
静     久我美子 :三姉妹の母、市左衛門の妻

・‥…━━━★・‥…━━━★・‥…━━━★

一晩じっくり考えた悠は、東京に出て働く決意をしました

朝、おたふくの表の掃除をする悠に、お初は嬉しそうだ。
「悠、あんたいてくれるのか?」
しかし、悠の答えは「いいえ」だった。
「もっともっと働いて、ご恩返しをせなあかんのですけど」

「そうか、やっぱり決めてしもたんやな」
「父には、昨夜手紙を書きました。送ってもろたお金も返します」
「もう、出してしもたんか?」
「お掃除が済んだら、出してきます」

「やっぱり行ってしまうか。東京の智太郎さんには手紙書いたんか?」
「東京に着いて、働くところが決まったら、うちから知らせます」
「いつ、いくのや?」
「明日‥ 開店の前に‥」
「ふ‥ん」

そこに、悠宛ての速達が届く。
差出人を見て「東京‥」と言って、お初に一礼し、奥に引っ込む悠。

差出人は智太郎だった。

    東京市本郷區真砂町七丁目五番地
     ?????(見えない、寮の名前でしょう) 沢木智太郎

   「元気ですか。教授から呼び出しがあって、今、寮に帰ってきたところです。
    軍医になった先輩の代わりに、僕が教授の手伝いに行くことになりました。
    おそらく、ひとつひとつが僕の勉強になると思います。
    今度、いつ君に会えるか、今のところわかりません。
    でも、遠くに君がいる。 それだけで僕の心は満たされる。
    君と奈良は、僕の心のふるさとだ。
    手紙をくれても寮にはいないから ‥‥」

( |||||||||||(* ̄ロ ̄)ガーン||||||||||||  な悠 )

悠にとって、その手紙は東京に来てはいけないという拒絶の手紙にも見えました


精二がお初に訊く
「やっぱり、東京行く いうてますか?」
「う~ん、なぁ、なんか、東京から手紙がきたようなんやけど」

そこに悦子が「ただいま」と元気いっぱいの声で帰ってくる。
「はい、お帰り!」 お初の声も弾む
「長いこと、やすませてもろておおきに」
「いやー、ナンや元気そうになって。命の洗濯できたか」
「おかげさまで。悠さんは?」
「あの子は辞めるンや」
「そんなー。家、帰りはるんですかぁ?」
「いや。東京行くんやて」
「東京 結婚しはるんですか
「そやったらまだいいんだけどなー」
「? どないなってるんですか」
「うるさいな! うちかて知らんがな

気分を変えるように「さぁ、仕事仕事! 悦子、盛大に働いてや!」と言うお初だが
「何があったんですか。 どこにいるんですか、悠さん‥」と悦子派納得しない。
「‥‥奥や」

しかし、悦子が見に行くと、悠はいなかった。


智太郎からの手紙をバックにしまった悠は、いつもの神社にいた。

悠は手紙を書いていた。

仕込みをしながら、お初たちは話をする。 
「すぐ、帰ってくる。一人で黙ってどっか行く子と違う」
「うちがおったら、東京行きなんてやめさせたのに‥」
「わてにも止められんかったんやで?」

悦子はお墓を建てられたのは、悠の母がもたせたお金を渡してくれたからなのだと明かした。

「こんなもんあったら、いつまでも京都の家から自由になられへんって」
「そうか‥、そんなにまでして、一人で生きていきたかったんやな」

葵の勤める病院に行く悠、しかし葵はてんてこ舞いで、話をする時間はなかった。

柱時計が12時をさしたが、まだ帰ってこない悠。
「手紙を出しに行ったにしては遅い」

「あ、ヨシノさんとこやないやろか」「そうか!」と言っていると
雄一郎は、一人でやってくる
「お姉さんのところかも!」と悦子は走っていってみるが、収穫はなし。

悠は自分でも意識しないまま奈良に向かっていた


葵が「おたふく」にとんできた。
「さっきは、すみません」と悦子に謝ってから
「まさか、京都に行くとは思えへんし‥」と、思案顔。

「お父さんに手紙書いた、いうてました。これから出すって」 とお初。
「もう出してしもたやろか。
 いや‥そやけどどんなことがあっても京都へは帰らん言うてました」

雄一郎がまとめる
「女将さんには開店前に東京へ行く、言ったんですね? お父さんに手紙出すって。
 そして東京の人か手紙が来て‥
 それを読んで、そのままどこかに消えてしまった ‥‥ ですね?」

「東京の人。智太郎さん‥。智太郎さんの手紙に何がかいてあったか、ですねぇ」と葵
「まさか軽はずみなことする子やないけど‥」


奈良、智太郎と歩いた道を歩く悠。


葵は気が進まないと言いつつ、雄一郎に頼まれて竹田屋に 電話する。
交換に「京都本局の2番の0416です」と告げる 10月16日(第4話) にしっかり映ってましたネ )

交換が繋いでいる間、葵は雄一郎に悠のことを頼む。
「ヨシノさん、悠のこと、よろしくお願いしますね。
 しっかりしている言うても、まだ子どもです。これから先、相談に相手になってやってください」
「わかりました」

電話がなる

「竹田屋さんですか? うち、葵です。お康か? お母ちゃんいてる?」

静にかわる
「何事え? 何かあったんか? こっちは相変わらずや。
 お父ちゃんは寄り合いやし、桂はお花」
悠はいないようだと悟った葵は「忙しいけど、大丈夫や。うん、ほな、またな」と
電話を切る。

「平和なモンです。京都は」
「一体どこへ行ったんだ」 雄一郎はまた声が荒くなってくる。

「智太郎さん来た日、2人でどこへ行ったんやろ」
「奈良ですよ」
「奈良‥。 もしかして智太郎さん、まだ奈良にいはって
 この間のトコで会いたい て手紙が来たのかもしれませんねぇ。
 うち、どないしょ、これから夜勤なんです。
 よろしくお願いします」

葵は、後のことを頼み、帰っていった。


柱時計は 7:45

雄一郎は、表を見に行く。
悠が帰って来て「ヨシノさん、何してはるんですか?」 のんびりした様子だ。

 男ならぶっとばしてやりたいところだ 
「これで二度目です。女でよかった 
「冗談じゃないよっ! 一体どこに行ってたんだ」
「奈良です」
「いえ、一人で」
「どうして黙って出て行ったんだ」
「すんまへん」
「すんまへん で済むか 

みんなが心配そうな顔をしていたのを見て、頭をぺこりと下げる悠。
お初は何も言わないで、座らせる ‥‥。


(つづく)
 
 

『ちりとてちん』(35)

2007-11-09 07:32:15 | ’07 77 『ちりとてちん』
作  :藤本有紀
音楽 :佐橋俊彦
テーマ曲ピアノ演奏:松下奈緒

   出 演

和田喜代美  貫地谷しほり
緒方奈津子  原 沙知絵:塗箸の取材に来た、フリーライター
徒然亭草々  青木崇高 :元落語家・徒然亭草若の弟子
徒然亭草原  桂 吉弥 :「おとくやん」の店員。元落語家・徒然亭草若の弟子、草々の兄弟子
徒然亭四草 加藤虎ノ介:中国料理店「延陽伯」の店員。
                元落語家・徒然亭草若の弟子、草々の弟弟子

土佐屋尊建 浪岡一喜:落語家・とさのやそんけん
原田 緑   押元奈緒子:草原の妻
原田颯太   河合紫雲 :草原の息子

       荒木道成 
       松本格子戸
       本田未來 

       サエ・ハン :中国料理店「延陽伯」の店員
       王 誠   :中国料理店「延陽伯」の店員
       岱 欽   :中国料理店「延陽伯」の店員
       李 国輝  :中国料理店「延陽伯」の店員

お囃子    林家染丸一門:「 」のお囃子

      劇団ひまわり
      NAC
      キャストプラン
      オフィスDPT
      グレース

徒然亭草若  渡瀬恒彦:元天才落語家。今はのんだくれている


゜・。+☆+。・゜・。+☆+。・゜・。+☆+。・゜・。+☆+。・゜・。+☆+。・゜・。+☆+。・゜・。+☆+。・゜
喜代美(貫地谷しほり)は、四草(加藤虎ノ介)の働く中国料理店でようやく草々(青木崇高)と再会する。あくまでも草若(渡瀬恒彦)の落語にこだわる草々に対して、喜代美はよそで落語をやったらどうか、と進言するが相手にしてもらえない。それでも草々を助けたい喜代美は再び草原(桂吉弥)を訪ね、草若の元に戻ってもらえないか頼む。一方草々は、天狗座の高座でかつてのライバルが成長している様を見て、動揺してしまう。