ひねもすのたりのたり 朝ドラ・ちょこ三昧

 
━ 15分のお楽しみ ━
 

『都の風』(14)

2007-10-16 10:01:55 | ★’07(本’86) 37『都の風』
脚本:重森孝子
音楽:中村滋延
語り:藤田弓子

   出 演

竹田 悠  加納みゆき:京都の繊維問屋「竹田屋」竹田家の三女
竹田 葵  松原千明 :竹田家の長女

沢木智太郎 柳葉敏郎 :沢木雅子の兄、医学部志望の一高生

忠七     渋谷天笑 :「竹田屋」の奉公人(番頭)
山岡     升 毅  :悠の婿養子候補。竹田屋にて仕込まれる
沢木信太郎 湯浅実  沢木雅子(悠の同級生)の父、検事
沢木雅子   山本博美 :悠の同級生、東京からの転校生
沢木敏子   仙北谷可都子 :沢木雅子(悠の同級生)の母
お康     未知やすえ:「竹田屋」の奉公人(悠付きの女中さん)
三吉     井上義之:「竹田屋」の奉公人(丁稚頭)
長吉     安尾正人:「竹田屋」の奉公人
お松     山田富久子:「竹田屋」の奉公人(ベテランの女中さん)
近江屋    北村光生 年始の挨拶に来たお得意さん

        吉川和哉 :「竹田屋」の奉公人
        當宮利一 :「竹田屋」の奉公人
        古川輝明 :「竹田屋」の奉公人
        向井直樹 :「竹田屋」の奉公人 
        竹末浩一 :「竹田屋」の奉公人
        山崎千恵子:「竹田屋」の奉公人(女中さん)
        千田光子 :「竹田屋」の奉公人(女中さん)
        大島里美 :「竹田屋」の奉公人(女中さん)
        植田貴嘉子:「竹田屋」の奉公人(女中さん)

        キャストプラン

竹田 巴     宝生あやこ:三姉妹の祖母、静の母
竹田市左衛門  西山嘉孝 :「竹田屋」の主人、三姉妹の父(婿養子)
竹田 静     久我美子 :三姉妹の母、市左衛門の妻

・‥…━━━★・‥…━━━★・‥…━━━★

悠は雅子の家にいた。

振袖姿を「さすが竹田屋さんだわ。こんなてがき友禅の着物を新調できるなんて」と
雅子の母に誉められ、また智太郎も嬉しそうに見ていた。

「あなた(雅子)のお嫁入りにも、これぐらいのものつくってあげたいけど、
 半額でも無理だわ~。 検事の給料じゃ」
「検事に文句があるのかね?」と、笑いながら沢木父登場!
 (『中学生日記』の風間先生ですよ! 風間先生)

きちんとした新年の挨拶を述べる悠

「智太郎は、本来素直な、自慢の息子ですよ」
「いつまでも自慢でいられるとは限りませんよ」牽制する智太郎
「こういう時代だから(命を)粗末にせんでくれよ」

母に「3人で初詣に行ってらっしゃいよ」と言われた雅子は、
「参りましょうお兄さん」と腕をとる。
智太郎は
「じゃじゃ馬のおもりでもするか」と、照れ隠しの憎まれ口をたたきつつ出かける。



どこの老舗も年始参りは、旦那はん番頭が正装して回るので、
留守を預かり、年始の挨拶を受けるのは、女性の役メだった。
竹田屋は、隠居の巴と静が、接待をしていたのだった。

そこへ、忠七が「河内屋さん旦那はんが倒れなさった」と慌てて帰ってくる。
心臓が苦しいというので、病院に運ばれたと言う。

静は、車をよんで病院へ急行する。
桂も「うちも行く」と言うが、巴は「あんたはここに残るように」と指示


そんなことを知らない悠は、智太郎と2人で八坂神社をお参りしていた。
雅子は気を利かせてどこかへいったのだった。

「せっかくだから2人でゆっくりして、雅子を心配させよう」と智太郎
「賛成!」と悠

そして「悠さんに会いたくて帰ってきたのかも」と言い出す。
生まれは、奈良だからもともと古い町並みは好きだが京都は落ち着くのだという。

悠は嬉しさを隠して、自分も京都は大好きだけれど、東京にも行ってみたい と言う。

「君には家業を継ぐ義務がある。
 僕は義務ではないが、長男だから父の言うことを聞いて来た。
 父が医者になれといえば、そうする。大学に進学すれば徴兵が免除される。
 しかし、東京で友人達と話したりすると、いつまでも自慢の息子でいられるか
 自信はない」

「雅子さんのお家がうらやましいと思ってました。
 家族みんなで思ったことを言い合えて、うらやましいって」

(老舗には老舗の、別の世界にはまた別の悩みがあるのねぇ‥)


竹田屋では、悠がまだ帰ってこないと巴と桂がいらいら。
病院からの電話で、市左衛門は命に別状はないけれど心臓発作だからと
お医者さんはまだ帰してくれないとのことだった。

  (   竹田屋の電話番号は 本局(2)0416番 0417番 )

「お父ちゃん、弱気になって悠を呼べって言ってるんやて」

三吉と長吉が「捜してきます」と出て行く。

桂は「もしかして雅子さんの家かも‥」と「確か、沢木さん」と電話帳をめくるが
「行った方がはやいわ。山岡はん、一緒に行っとくれやす」と連れ出す。


お康は、沢木邸の玄関で悠の帰りを待つ。
雅子が寒いから、中で待つように言っても、「ここでいいです」と立場をわきまえるお康。

「お嬢さま、遅いですね。何かあったらどないしよう」
「だいじょうぶよ。お兄さんが一緒なんだから。
 商家の仕組みはわからないけど、
 人を好きになるのは世の中で一番素敵なことだと思うわ」

悠と智太郎は湯豆腐を食べに行っていた。
煮えた豆腐を銘々皿によそって、智太郎に渡す悠
「京都のお豆腐が美味しいのは、水がきれいだからです」
「きれいなのは水だけじゃない‥ 
思わせぶりなことを言う智太郎。

桂と山岡は、電話帳で調べた住所で、銀閣寺近くの雅子の家に向かう。
が、桂は「このままほっとく方が、うちにとっては都合がいい」と言い出す。

「今、病院でお父ちゃんが悠にあんた結婚させるとはっきり約束させるのが
 こわいねん」
「まだ、養子になるとわからへん」と山岡は言う。

「お父ちゃんは決めたことは絶対やり通す人やし」
「旦那さんは立派な人やし、ちょっとでも役に立てるよう店のこと勉強しようと
 思うてます」
「あんたもお父ちゃんのいう通りにする人やな」
「旦那さんに学校まで出してもらったんやから、当たり前です。
 でも、自分の道はそれだけとは限りません」

それを聞いて、桂は「祇園さんにお参りに行こう言い出す。



夕方、車(人力車)で帰ってくる、市左衛門と静

静は「旦那はんがお帰りやす。誰もいーひんのかえ?」と店先で大きく声をかける。

「悠も来ないし、帰るといってきかないから、お医者はんも諦めた」と帰ってきたのだが
悠も桂もいないので、静はカンカン
市左衛門も「この家はどないなっとんのや。ちょっと留守にするとすぐこれや」と
ご機嫌ななめ。


悠は、まだ何も知らずに、大きな楠の下で、智太郎といた。
根っこに足をとられ、転びそうになる悠に、智太郎が手を差し出し
初めて指にふれてしまったのだった‥‥


(つづく)



ギバちゃんの和服にマフラー、いいですねぇ
達彦ぼっちゃん@『純情きらり』の時もいいと思ったけど 

でも、『純情きらり』と同じ昭和15年~16年で、登場人物の年齢も似ているのに
流れる空気が違うのはナゼだろう。


『都の風』は、今のところ
人間の心情(爽やかさ醜いところ)を見事に描いているし、
決してきれいごとだけではない葛藤が、見ごたえがあると思う。


でも、本放送の時に見ていたら、地味でつまんな~い って思ったのかも知れないなぁ



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