ひねもすのたりのたり 朝ドラ・ちょこ三昧

 
━ 15分のお楽しみ ━
 

『都の風』(44)

2007-11-20 22:13:05 | ★’07(本’86) 37『都の風』
脚本:重森孝子
音楽:中村滋延
語り:藤田弓子

   出 演

悠   加納みゆき:京都の繊維問屋「竹田屋」の三女、奈良の旅館「吉野屋」で働く
桂   黒木 瞳 :竹田家の二女

智太郎 柳葉敏郎 :悠の初恋の人。沢木雅子の兄、帝大医学部を休学し入隊志願。

弥一郎 小栗一也 :雄一郎の祖父、お常の実父
喜一  桂 小文枝 :雄一郎の父

秋子  三木美千枝:喜一の浮気相手の連れ子、吉野家の養女となる
お康   未知やすえ:「竹田屋」の奉公人(悠付きの女中さん)

若い男 穂積哲也  :吉野屋に宿泊した男女、心中未遂するが、その朝入営
若い女 岩崎ちひろ :吉野屋に宿泊した男女、船場のいとはん(お嬢さん)心中未遂する

雄一郎 村上弘明 :毎朝新聞の社会部記者、「吉野屋」の息子で「おたふく」の常連
お常  高森和子 :奈良の旅館「吉野屋」の女将、雄一郎の母

市左衛門 西山嘉孝 :「竹田屋」の主人、三姉妹の父(婿養子)
静     久我美子 :三姉妹の母、市左衛門の妻

・‥…━━━★・‥…━━━★・‥…━━━★

若い男女の服薬自殺は、悠の発見が早く未遂で終わった。

この時代を愛に生きるという不可能なことを選ぼうとしていたのです。(ナレーション)

客室で悠は付き添い、お常も様子を見に来る。

「まだ目さめませんか。明日‥‥今日、入隊やって」
「こんな体では‥‥」
「でも入隊の日時守らんとえらいことになる。
 たとえ病気でも間に合わせんといけませんのや。そんな時に心中はかるやなんて」
「‥‥」


鐘の音がする



朝、男が目覚める
「いま何日の何時ですか」
「3月4日の朝の6時です」

飛び起きる男
「入隊が3月4日の8時なんです。(隣の布団で眠っている女に)堪忍してや。
 えらいご迷惑かけました。
 この人が僕のことを思ってくれるのに応えるにはこうするより方法がなかったんです」

「ええ加減なこと言いなはんな。
 入隊の前に女と心中したなんてことになったら、あんたの親御さんは非国民扱いされて、
 人前にも出られひません。あんたそのこと考えましたか」

「いろいろ考えました。
 どうせ死ぬのやったらせめて一緒にとそう思うようになってしまいました。」
「情けないことを。よろしか? 自分に負けたらあきませんのやで。
 この人の愛情に答えるには生きて帰ってくるしかないのや」
「はい‥‥」泣く男

女は何も知らず、まだこんこんと眠っている

大川 進 と胸の名札に見えるその男は
「あの人が目を覚ましたらこれをお願いします」と手紙を悠に預け、出発していった
入隊する若い男の姿に悠は智太郎の面影を見ていました



前の年の第二次企業整備によって室町の呉服問屋は、廃棄を余儀なくさせられていました。

すっかりさびしくなった竹田屋で、隣組の組長になった市左衛門は 謡っていた。
声を出す練習と言うのだが、「三度三度お粥さんでは力がでませんな」と笑う

「しかしこう毎日何もしない日が来るとは思いませんどした」
「義二さんもやっと竹田屋の主人になった途端に廃棄やて。ついてへんおひとや」
「義二さんが軍需工場で働いてくれはるから何とか食べていけるんどす。
 ありがたいことやおへんか。
 私らは勤労奉仕に出ることぐらいしかできしませんのに」

軍事工場で働いているお康が帰ってきて、旦那さんに会いたい人がおやして‥‥ と言い出す
闇商売かいなと受け流した市左衛門だったが、お康は座敷に上げたと言う。

それは智太郎だった。


「突然で失礼だとは思いましたが、思い余って伺いました、」

「わたくし、一週間後に出征いたします」
「とうとうあんたさんにも赤紙が来てしもうたんどすか」
「いえ、大学を休学して徴兵猶予を取り消してもらいました。
 入隊する前に悠さんにお会いしたいので、
 どこにいらっしゃるかだけ教えていただけませんか。
 もう一度だけ会って行きたいんです。お願いします」

市左衛門は絞り出すように言った

「おおきに。わざわざ訪ねてくれはって‥‥ 悠はどこにいるか知りまへんのどす。
 大阪にいた時は確かに知ってて知らんとあんたさんに言いました。
 えらいすんまへんどした。まだあの時は悠に竹田屋を継がせるつもりどしたんや」

桂がお茶を持って来る

「姉の桂どす。竹田屋の女主人どす。
 と言っても商売のできん竹田屋では主人も何もあったもんではおへん」
「こんな戦争いつまでも続くわけないし、戦争に勝ったら立派に盛り返してみせます」

「本当にご存知ないんですか」
「好き勝手にやらせていましたが、本当に縁切り状を送ってくるとは思いませんでした。
 わしは負けまさた。
 悠にこの店継がすのは止めました、
 そばにいてくれるだけてええ、そう思うようになりました」

「大阪でお会いしたときわたくしは、悠さんを愛していると確信いたしました。
 悠さんも僕のことを思っていて下さった筈です。
 しかし何も言うことができませんでした。
 自分さえどうしていいかわからなかったからです。でも今は違います。
 兵役に服して男子としての義務を果たす決心をしました。
 その気持ちを悠さんに伝えたいのです。
 できるなら、いえどうしても悠さんに僕が帰るまで待っていて欲しいのです。
 父にも話しました。悠さんに会わせて下さい」
「そこまで悠のことを思うてくれて‥‥ 
 どこでどないしてるかほんまに知りまへんのどす」泣いて頭を下げる市左衛門

「僕は探してみせます」

桂が静かに言った
「悠の居所は、葵姉ちゃんが知ってはります。
 沢木さんが訪ねてくれはったら葵姉ちゃん、喜んでお教えすると思います」
「桂、お前」

「お父ちゃん、堪忍。うち、あの時はどうしても悠に帰ってきてほしなかったんどす。
 お父ちゃんのことやから悠が帰ってきたらどうなるかわかってました。
 うちはこの家を追い出されとうなかったんです」


「沢木さん、葵姉ちゃんは大阪の中之島病院にいはります。
 うちが教えてあけてほしいて頼んだ言うて下さい」

「ありがとうございます」



吉野屋では雄一郎が急に帰省、夕刊が廃止になって休みがとれたという。

「仲間も出征し人手も足りないんだ
 うちてしやまん、欲しがりません勝つまでは。
 社会部としても毎日同じことしか書くことがない‥‥
 あっぶ?? とマリアナ群島、マーシャル群島が危ない、本土に空襲の恐れもある」

「空襲って奈良にも?」 秋子が訊く
「まずは目標とされるのは大都市や‥‥ 」
「おたふくは大丈夫なんですか?」
「決戦非常措置で高級料理屋、バーが休業させられ
 おたふくもどうせ?食堂になってしまった」


 電話だ

新聞社からで、立花葵という人が大至急帰って来てほしいと言ってる とのことだった


「京都になんかあったんやろか」
心臓の悪い父や、高齢の祖母を心配する悠



(つづく)




ギバちゃん、かっこいい~~~  と単純に思うけれど
なんていうか悲壮感ただよう男子としての義務 ‥‥




『ちりとてちん』(44)

2007-11-20 19:56:16 | ’07 77 『ちりとてちん』
作  :藤本有紀
音楽 :佐橋俊彦
テーマ曲ピアノ演奏:松下奈緒

語り :上沼恵美子

   出 演

和田喜代美  貫地谷しほり
和田糸子    和久井映見 :喜代美の母
和田正典    松重 豊  :喜代美の父、一家で鯖江から小浜に戻り、塗箸職人に
和田小次郎  京本政樹 :喜代美の叔父・正典の弟
竹谷 修    渡辺正行 :箸問屋「丸竹」、観光協会の事務局長
徒然亭草々  青木崇高 :元落語家・徒然亭草若の二番弟子
徒然亭小草若 茂山宗彦 :一応落語家・徒然亭草若の実の息子、草若の三番弟子
徒然亭草原  桂 吉弥 :元落語家・徒然亭草若の一番弟子。「おとくやん」の店員継続中?
和田正平   橋本 淳 :喜代美の弟
徒然亭四草  加藤虎ノ介:元落語家・徒然亭草若の四番弟子。中国料理店「延陽伯」でバイト中?
和田小梅   江波杏子:喜代美の祖母、もと芸者
徒然亭草若 渡瀬恒彦:元天才落語家。徒然亭一門会の後、高座復帰を宣言


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福井に帰る家族を見送る場で、突然「落語家になる」と宣言した喜代美(貫地谷しほり)。正典(松重豊)は激怒して喜代美を連れ帰ろうとするが、糸子(和久井映見)が「お母ちゃんと勝負して、あんたが勝ったら好きにしてええ」と告げる。家族が小浜へ帰った後、一人糸子は残った。草若(渡瀬恒彦)たちが見守る中、糸子が提案した勝負とは……?



それ‥とは、大根おろしやで! 何で、大根おろし? とか言ってはいけませんっ!



渡瀬さんは、おしんの初恋の人です 
おしん って言ったら大根めし でしょ?


ね、いろいろ考えたらダメなのよ。 ミキサーお疲れっ