日本の文化と国際交流と・・・

日本の文化を守る仕事をしながら同時に外国の留学生さん達を沢山受け入れています。すばらしい日本の文化を伝えて行きたいです。

アメリカ大統領が日本へ、そして広島へ

2016-05-27 19:27:47 | 日記
昨日5月26日にG7先進主要7カ国首脳会議のサミットが伊勢志摩でありました。




続いて今日は、現職のアメリカ大統領として初めてとなるオバマさんが日本国民の熱望に応えて広島平和公園へ安倍総理と共に参拝し戦死者を悼むために花輪を献花されました。



「それほど遠くない過去に起きたことを深く考えるためにここにやって来ました。また死者を悼み、10万人も超える日本の国民の方たち、何千人もの韓国、朝鮮人の方たちがここで命を落としました。その魂が私たちに語りかけています。 もっと内側を見て、私たちが一体何者かを振り返るように、そして今、どのようになろうとしているかを語りかけています。
 戦争は広島だけが特別なのではなく、暴力的な紛争が古くから行われている。石ややりなどが使われました。これは単に狩りのためにではなく、自分たち人類を殺すためにこのような武器が使われてきました。どの大意においても、どの歴史においても、あらゆる文明は、金を求め、民族主義から、あるいは宗教的な理由から戦争が起こってきました。
 帝国が台頭し、また衰退しました。そして人々が奴隷になり、解放されてきました。それぞれの歴史の転換点において罪のない人々が苦しみました。多くの人たちが犠牲になりました。その犠牲となった人たちの名前は時がたつと忘れられました。世界大戦は広島、長崎で大変残虐的に終わりました。
文明はすばらしいものを創出してきました。しかし同じところから戦争は出てきました。征服をしたい、という思い。非常に単純な部族からも出てきました。つまり古いパターンが新しい能力によってさらに増幅されてきました。そしてそこには制約が働きませんでした。
 ほんの数年の間に6千万人の人が亡くなりました。男性、女性、子供たち。私たちとまったく変わるところがない人たちです。撃たれ、殴られ、あるいは行進させられ、飢えさせられ、また拘束され、またガス室に送られて亡くなっていきました。世界中にはこの戦争を記したところがたくさんあります。慰霊碑がいろいろな英雄的な行いなども示している。空っぽな収容所だとか、そういったことを物語っています。 「私たちは人類の矛盾というものを非常に強く突きつけられます。私たちの考え、想像し言語、道具をつくり、そして私たちが自然とは違うということを示す能力、そういったことそのものが大きな破壊の力を生み出したのでもあります。
私たちの偉大な宗教は愛や慈しみを説いていますが、それが決して殺す理由になってはいけないのです。国が台頭し、いろいろな犠牲が生まれ、そういったことが人類を抑圧する理由に使われてきました。 科学によって私たちはいろいろなコミュニケーションをし、空を飛び、病気を治し、科学によって宇宙を理解しようとしていますが、このような科学が非常に効率的な殺人の道具となってしまうことがあります。
 しかし現代の社会は私たちに真理を教えています。広島はこの真理を伝えています。だからこそ今ここに立っているのです。
 私たちはこの広島の真ん中に立ち、私たちは思いをはせます。この原爆が落とされたときに思いをはせています。子供たちの苦しみを思い起こします。子供たちが目にしたこと、声なき叫び声に耳を傾けます。私たちは罪のない人々が殺された、このむごい戦争によって殺されたことを記憶します。これまでの戦争、これからの戦争の犠牲者に思いをはせます。そして歴史を真っ向から見据えなくてはなりません。
 われわれは一体何を違った風にやらなければならないのか。そしてそのような苦しみを再発させないようにするにはどうしたら良いのかということを自問しなければなりません。いつの日か被爆者の声はなくなっていきます。1945年8月6日の苦しみは決して消えるものではありません。記憶によって慢心というものと闘わなければなりません。
 それは私たちの道徳的な想像力をかきたてるものとなります。そして私たちに変化を促すものとなります。そして運命の日以来、私たちは希望を与える選択を行ってきました。アメリカ合衆国、そして日本は同盟を結んだだけではなく、友情を育んできました。それは本当に戦争がもたらしたものであります。
 欧州では連合をつくりました。商業、民主主義によって結ばれています。国そして国民が開放というものを求めています。そしてさまざまな戦争を避けるための制度、条約が出てきました。そして制約をかけ、後退させ、ひいては核兵器を廃絶させることへ導くものです。
 それにも関わらず国家間の攻撃的な行動、テロ、腐敗、残虐性、抑圧、そうした世界中で目にするものは私たちが行うことに終わりがないことを示しています。人類が悪を行うことを廃絶することはできないかもしれません。そして同盟というものは私たち自分自身を守るための道具を持たなければならない。核兵器を持っているわが国のように私たちは勇気を持たなければならない。そしてこういった恐れのロジックから私たちは自由になっていかなければなりません。
私が生きている間にこの目的は達成できないかもしれません。しかし可能性は追い求めていきたいと思います。このような破壊をもたらすような核兵器の保有を減らし、この死の道具が狂信的な人たちに渡らないようにしなくてはなりません。
 しかしそれだけは十分でありません。世界には原始的なライフルであっても、原始的な道具であっても、破壊をもたらすことがあります。私たちの心を変えなければなりません。戦争に対する考え方を変える必要があります。紛争を外交手段によって解決するということが必要です。紛争を終わらせる努力をしなければなりません。平和的な協力をしていくことが重要で、暴力的な競争をすべきではありません。私たちは築き上げていかなければなりません。破壊をしてはならないのです」

折角の演説を私が編集するのは申し訳ないので、新聞に書かれた全文です。

この後、被爆者の方と語り合い、抱擁するシーンがありました。



被爆者の方の心情を考えると、「許せない」とか、「謝れ!」と言うお気持ちも理解できます。
でも、アメリカの大統領として訪れて下さった事に私は感動致しました。

オバマさんが掲げる『核なき世界』・・・・是非に実現してほしいと思います。