朔のつれづれ

つれづれに書き散らしております。

お一人様

2008-11-28 23:13:37 | Weblog
昨日、舞台観劇に一人で行ってきました。

三島由紀夫原作の「サド公爵夫人」

もちろん、ご贔屓の役者さんが出てたからなんですが、
三島作品というのにも興味があって、
しかも、登場人物は全員女性なんですが、
オールメールキャストってことで
女形を拝見するのも初めてだったのでとっても楽しみにしてたわけです。

一階席が8000円と少々お高めだけあって(?)
衣装、ヘア、アクセサリーと中世フランス貴族の雰囲気たっぷりの豪華さ。
それだけでも目を楽しませてくれました。
ボリュームたっぷりの髪型は、まるで今のage嬢(笑)

圧巻は各々の台詞の長さ。
舞台そのものが一貫してシンプルなオブジェ的造りなので
台詞によって、それぞれの女達の個性や事件の背景、そして実際舞台には登場しない「サド公爵」の姿が浮き彫りになってくわけですが
とにかく、台詞の長さがハンパ無くて、耳で追っていくのがやっとなぐらい(汗)

そんなアップアップな中でも、「サド侯爵夫人」であるルネ役の篠井英介さんの演技は女形鑑賞シロウトな私でも、完全にやられるほどすばらしかった!

纏っている空気が違うなというのがまず登場した瞬間から感じた感想。
「静」と「動」の中に、女の貞淑さ、天使のような清らかさ、つつましさ、
したたたかさ、強さを見事に取り入れて演じきっている感じがしました。

観客全員がこの人の一挙一動に魅入られてるのを感じるのはなかなかに感動でしたよ。

三部構成の一つ一つがとにかく集中力が要り、疲れた三時間余りでしたが
とても充足して帰ってまいりました。

原作読もっと。