朔のつれづれ

つれづれに書き散らしております。

凝縮

2007-04-17 14:06:13 | Weblog
久々の更新ですが、ここ日曜からの三日間で大きな出来事がありました。

まずは自分自身。日曜の朝に仕事に車で向かう途中で信号待ちの停車をしていたら、後ろから突然ドッカーーーン。。。
車そのものはバンパーとナンバーのところが少し凹んだ程度だったのですが、全く無防備にボーーッとしていた私は、不意の衝撃でムチウチに。
向かっていたレッスンまであと30分しかなく、警察呼んだり現場検証したりで間に合うはずは無く、30分では代行も立てようにも無いのでやむなく休講にしてもらいました。

病院で診察を受けたら、レントゲンには異常はなかったものの、筋肉やスジを痛めているだろうということで一週間は要安静。慌てて一週間分のレッスンの代行を立てる為にあちこち電話したり、スポーツクラブに連絡したり。
もちろん、相手の保険でもろもろ保障はされるのですが、一週間の穴は個人商売だけにイタイ。でも、体が商売道具だし、無理をするわけにもいかないし。
なんとか、その日の内にほとんどの代行は手配できて、一週間仕事を休む事が決まったその夜。

夜中に電話で起こされました。お義母さんが入院している病院から。
「ちょっと容態が良くないのですぐ来てください。」

実はお義母さんは先週の水曜日に心臓のバイパス手術をして入院中。
動脈硬化により心臓の太い血管が随分細くなって来ていた為、腕の血管を移植したのです。手術そのものは成功して、日曜日の夕方までは随分元気に回復してきていたんです。
ところが、夜中に看護婦さんがナースコールで呼ばれて、お義母さんがお手洗いに行きたいというので体を起こしたり支えたりしているうちに「ちょっとふらつく」と言った後、」どんどん発する会話や受け答えの様子がおかしくなってきたのでお医者さんをすぐに呼んだそうです。

その後すぐに私たちも呼ばれたわけですが、担当の心臓外科医からの話は芳しくないものでした。

「心臓の経過は非常にうまくいっているが、脳の血管が梗塞を起こしたようだ」

左脳での梗塞が広範囲に見られるため、右半身の麻痺が起こっていて、また左脳は言語中枢の部位があるところなので、会話が出来ない状態。
梗塞を起こした三時間以内なら、血栓を溶かしだす「バイアスピリン」という薬が非常に有効で、もしかしたら大変良い成果が出るかも知れないので今からすぐ投与します、とのことでした。

祈る気持ちで投与と経過を待つ間に夜が明けました。

結果は、残念ながらあまり投与の効果が見られなかったのです。
右半身の麻痺の回復は難しく、本人に話しかけても、こちらの内容には反応してくれません。ただ、つぶやくように言葉になっていない言葉を言うだけ。

薬の投与は、リスクを伴い、投与して36時間は予断ができません。
血栓を流しやすくすると、体中の血液も出血をしやすくなり、その結果脳内での出血によって生命の危険もあるからです。

幸い、今日になって36時間は経過し、容態もひとまず安定しました。
言語に関しては「失語症」・・・左脳の損傷に伴い読み、書き、計算、そして会話の内容もわからなくなります。
説明によると、相手が自分に何か話しかけているのは分かるが、外国語が全く意味が分からず、また話せないように、自分から意思を伝える事も、相手の伝えようとする内容も理解できないのだそうです。
よって、右半身麻痺のリハビリ、言語のリハビリに関しても患者との疎通が図れないため非常に困難を極めるそうです。

たまたまお義母さんが入院中だったので卒中の発見も早かったのが不幸中の幸いだったと思いたいです。
それに、わたしもたまたま一週間の休みがあらかじめ決まっていたのも、そう思わなければならないかもしれません。

普段何気なく人と話し、笑ったり泣いたり怒ったりすることがどれだけ幸せなことなのか、それを痛切に感じています。