硯水亭歳時記

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      櫻開花予想 「気温600度の法則」

2015年03月18日 | 

智積院 本堂内 櫻の襖絵

 

 

櫻開化予想 「気温600度の法則」

 

 

愈々 暖かくなり 今日は春のお彼岸の入りで お墓詣りはされましたか

お彼岸と言えば 染井吉野よりひと足早く咲く彼岸櫻は もうすぐそこ

(通常江戸彼岸の花は染井吉野より 一週間早く咲く

尚 枝垂れ櫻はすべて江戸彼岸種で 染井吉野では枝垂れない)

 

染井吉野の開花までも あと少しですね

染井吉野の開化予想には 結構信憑性のある法則があります

無論これは染井吉野のことだけですが 2月1日から 一日の最高気温を

合計して 累計が600度に達したら 櫻が開花するというものです

実はこの法則は誰が発見したか 分かっておりませんが

北陸や北海道などの寒冷地にも当て嵌まりますから おかしいですね

また結構当たる法則’前後三日の違いなし)なのですから 一応ご紹介しておきましょう

昨日今日と東京は 夏日かなと思われる 20度近くまで気温が上昇し 愈々かな

都内では 現在の気温の合計が 503度らしいので もうすぐでしょう

来週は 再び冬の低気温になるらしく 従って予想は 3月25日頃でしょうか

 

皆さまにおかれましても 各地方で それぞれ計算してみてください

尚 春の金麦プレゼントもご紹介しておきましょう

 

東京の櫻の名所の一つ 中目黒にある「郷さくら美術館 東京」では

3月7日~5月10日まで 毎年新作の日本画による櫻の絵展が開かれます

競馬じゃないんだけど 櫻花賞というのだそうで 同館では新作をすべて買い上げと言い

結構な力作があります 更に都内の各美術館では 櫻図がかけられることでしょう

 

この時季 大倉集古館では 横山大観の夜櫻が展示され

また市川市にある東山魁夷紀念館では 円山公園の枝垂れ櫻を描いた

名作「花あかり」が展示されるのではと思っています

中島千波さんは櫻の絵をよく描かれますが 実在感に薄く 小生はそう感心はしません

奥村土牛(醍醐)や後藤純男(櫻花塔映)や高山辰雄(みず辺)など 数多くの画家に描かれていて

洋画家でも多くの方々が挑戦され 中でも三岸節子さん最晩年の作品に 櫻の絵があります

多くの櫻の絵や陶芸や扇面や絵巻物もまた たくさん観てまいりましたが

平安時代からそれぞれの時代を代表するもので 櫻とその時代の感性を感じさせてくれるものです

 

でもやっぱり櫻図の最高傑作は 智積院・国宝館収蔵の

長谷川久藏の「櫻図」だと信じています その圧倒する生命力の障壁画は他に類例がありません

あの絵には二本の櫻と 瑞々しい若柳が垂れていて 美しい色彩の上 見事な表現力です

逆縁となり夭折した久藏に 等伯はよほど落胆したのかが よく理解出来る絵です

 

皆さまは どなたの櫻図がお好きでしょうか 人ごみの中の櫻見物だけではなく

静かに先人の遺した櫻への思いに 深く耽ってみるのもいいでしょうね

 

 

上野恩賜公園内にある伏見宮彰仁親王像

(鳥羽伏見の戦いや 会津戦争・越後口での総大将になられた方)

 

パンダ舎出口での我が家の次女茉莉 やっと歩きはじめました