Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

イギリス観光案内ー英国の至宝(5)

2021年02月24日 | 旅の情報
カンタベリー大聖堂(カンタベリー)




カンタベリーの街並み


チューダー期の木造家屋

 カンタベリーは環状道路に囲まれた、こじんまりした街でチューダー期の木造家屋が数
多く残り、中世の面影を色濃く残している。
 ドーヴァ海峡をはさんで大陸に一番近く、古代からヨーロッパ大陸との交易、物流のル
ートとしての役割をはたして来た。
 イングランド銀行地下の発掘品などからAD300年頃にはキリスト教信仰がある程度浸透
していたと考えられるが、イギリスのキリスト教化は5世紀以降、聖パトリックの影響に
よるアイルランドからのものと、聖アウグスティヌスの布教活動によるローマカトリック
の2つの流れがある。カンタベリーはイギリスのローマカトリック教の総本山である。


クライストチャーチ門の彫像


カンタベリー大聖堂


内部

 トマスベケットはノルマンジーの商家の出身でカンタベリーの大司祭にまで上り詰めた
人物である。12世紀、キリスト教の勢力が強大になるにつれ、教会の権力特権を主張す
る聖職者と中央政権をめざすヘンリー2世との間に対立が激化、トマスベケットはヘンリ
ー2世の配下により大聖堂内で殺害された。
 カンタベリー大聖堂に聖トマスベケットの記念碑があり、大聖堂の地下にベケットは埋
葬されている。聖トマスベケットを偲び、1本のローソクが炎を絶やすことなく灯されて
いる。ベケット暗殺によりキリスト教徒の反発は増し、カンタベリー大聖堂は聖トマスベ
ケット殉教の地として多くの巡礼者を集めるようになり、カンタベリーは繁栄することに
なった。


ベケットと4人の暗殺者


暗殺された場所、ベケット暗殺の剣


ベケットを偲ぶ、ローソク一本の意味


ウエストゲートタワー ロンドンからの巡礼者はこの門をくぐって大聖堂へ向かった


データ:
ロンドン、ヴィクトリアコーチステーションからカンタベリー行の長距離バス。
約2時間10分 £18
鉄道駅は街から離れているのでバス利用が便利