Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

村上春樹のルアンパバーン、ガイドツアー(2)逆説的旅行案内

2020年08月03日 | 社会学/社会批評
悠久の大地の恵み、メコン川ツアー

 今日は皆さんの希望に沿って、ツアー先を決めたいと思います。小泉純二郎クンは何処へ行きたいですか?
「もちろん、メコン川です」どうして(Why?)。みんな揃ってメコン川は流れがゆったり穏やかであるとか、悠久の
大地メコンの恵みと言っているのに、村上センセ~だけが「あまりにも流れが激しく、あまりにも濁りすぎている、
泥のような濁った水が雄々しく流れている」と旅エッセーの中で書かれている。道頓堀川より汚い川の水を是非、
見たいと思います。
佐川伸寿クンは何処へ行きたいですか?僕もメコン川を見学したいです。どうして?センセーの旅エッセーを読
むと、「平和で穏やかな川でなく、川の流れは荒々しく速い。(乾期なのに?)水は大雨の降った直後のようにどこ
までも不吉に濁っている。不穏な得体の知れない雰囲気が垂れ込めている」書かれています。
まるで森友学園みたいで興味津々です。


夕陽が沈むメコン川(ルアンパバーン)

 人生いろいろ、メコン川もイロイロ、水前寺きみ子も言っているように、一日24時間、一年は365日、朝、昼、夜、
雨期もあれば乾期もある、雨の日もあれば晴れの日もあるのダ。10年間、毎日メコン川を観察していると、濁った
水の時も、流れが激しい時も、いつか?一瞬でもあるかも知れないじゃないか!それなのに、メコン川を流れはゆ
ったり穏やかだとか言ったり、悠久の大地メコンの恵みと言ったり。挙句の果てに「雄々」は「悠々」の間違いでは
ないかと言う「輩」がいる。ノーメル文学賞候補の私に対してだよ。困ったものだ。誇張と歪曲と妄想があるから、
人間は恋愛し、結婚し人類が未来永劫繁栄していく。
 「メコン川の持つ深く神秘的な、そして薄暗く寡黙な佇まいは、湿って薄暗いヴェールのように僕らの上に終始
垂れこめている、そこには不穏な得体の知れないとも表現したくなる気分さえ感じられる」この文学的な表現は
噓八百でもいいじゃないか。この批判的な論評を書いている人だって僕の文学的な才能を認めてくれている。
天才とも言ってくれている。ラオスのことを何も知らないハルキストがイイと感じてくれればそれでイイのダ~。
 プーシーの丘に登ると、蛇行しながら流れるメコン川を望むことができると書いたら、メコン川は直線的で、蛇行
しているのはナムカン川だと言う「輩」がいる。困ったものだ。それでは、今日からメコン川とナムカン川の名称を
変えればよい。都合が悪ければ書き換えればよいと、佐川クンも言っているではないか。そうすれば私の書いて
いる内容に一致する。


翡翠色した美しい流れのメコン川(サワンナケート)

 最近、中国が中国領内のメコン川上流でダム工事をしたおかげでメコン川の水量が少なくなり魚が獲れなく、
漁師の皆さんが嘆いているが困ったものだ。ラオス南部ではメコン川の水の色がエメラルドグリーンや翡翠色の
ように美しくなり、「泥のように濁っている」と私が旅エッセーで書いたメコン川と齟齬が生じている、困ったものだ。


※村上春樹の旅エッセー「ラオスにいったい何があるというんですか?」をもとに、ルアンパバーンのガイドツアーを構想して書いたものです。