諏訪圏工業メッセの関連イベントで、株式会社エーワン精密の梅原勝彦さん(取締役相談役)のお話をうかがってきました。
テーマ「私は、こんな事を考えながら『強い工場』をつくりました」です。
業界としては場違いな八味屋ですが、やっぱり行って良かったですよ~。
小さな町工場をジャスダック上場企業にまで成長させ、強力な黒字体質に鍛え上げた秘訣は、金太郎さん曰く「特別なこと(資質能力、おまじない?)じゃなくて、世の中のコンサルタントや本で、すでに紹介されていることなんだ~」って、よくわかりました。
以下、講演中にメモッたところまとめてみます。
●ちょっと高い目標に向かうときには、やれることから先にやる!
●新事業をするにあたっての3つのポイント
・世の中で必要とされているものか?(困っている人がいるか?)
・やりようによって、利益を出せる事業か?
・その分野でNo.1(せめてBest5)になる可能性はあるか?
●新事業をスタートするタイミング
・今の仕事が好調の時に取り組む
逃げ場が作れる
・計画時には、リスクの方が大きいのがあたりまえだが、イチかバチか(失敗すると倒産廃業する状態)で取り組まない
必ず逃げ場を作れ
●創業から38年間維持し続ける、高い利益率の秘訣
・「いい品を安く早く」
特に他社と差をつけやすい「早く」にこだわる
・短納期に対応できるだけの十分な人員設備をもっている
・コストダウンを常に実行
・強力な販売網の構築(製販一体型)
●不況の時にすること
他社と差を付けることができるチャンス
・設備等のオーバーホール
好況時より安くすむ
・優秀な人材の確保
●徹底的に利益にこだわる
・社内コスト、間接部門を最小限に(無駄な社員役員は、絶対置かない)
・「悪い在庫」(失敗を前提とした余分品など)を作らない
・時間を無駄にしない(時間の使い方こそ他社と差がつくところ)
・「その日の仕事は、その日にやる。明日の仕事は明日やる」
・好況時に、しっかり税金を払い、そのあとに残る部分を内部留保して、不況時の「しのぎ材」を作っておけ!
●最後に、
・良い会社にするには、税金を支払うことを嫌がるな!
・50年前の本田宗一郎の言葉「企業の義務は、しっかり利益を出して、雇用と納税を維持すること」そう考えている会社は、本当に強い!
講演中の梅原さんは、社員のことを、「この子、あの子」とまるで自分の家族のように呼び、また「社員を泣かせ、路頭に迷わせるようなことは、絶対してはいけない」という意味のことを、何度もおっしゃっていたのが、印象的でした。
明日からのパワー、梅原さんから、しっかりいただきました。