合掌

毎年８月７日は僕の住んでいる地域ではお墓参りをする。
今年の我が家も、もちろんご他聞にもれない。

我が家のお墓はもちろん、親戚のお墓もまわるので５ヶ所のお墓に手を合わせる。
そう書くとすごく大変そうだが墓地にすると３ヶ所、
しかもすべて市内なので７時に出発して、８時半には帰宅した。

その後、みんなで朝食を済ませ、子供たちは保育園へ、
僕は２度寝のため自室へと向かったのであった（笑）。


２度寝から覚めてワイドショーを観ていたら、
赤塚不二夫さんの葬儀の模様がテレビで放送されていた。

僕は高校を卒業してすぐに東京に行った。
最初の２年間を過ごしたのは西武新宿線沿いの６畳ひと間のアパート【瀬下荘】。

【トキワ荘】という漫画家のタマゴが大勢住んでいた伝説のアパートがあるが、
僕の部屋はそれの俳優・声優版で、稽古場が近かったこともあり、
毎日、大勢の役者のタマゴが集まったものだ。
【トキワ荘】との違いは、実際に住んでいたのは僕ひとりだったってことと、
その中で、大成したのがほんのひとにぎりだったってことかな（爆）？

そんな僕の青春の【瀬下荘】は赤塚邸のすぐ西にあった。
僕の部屋の窓を開けたら路地を挟んですぐそこが赤塚邸の玄関。

赤塚さんと特別親交があったわけではないが、
歩く姿をよく見かけたし、銭湯でもよく一緒になった。
（自宅に風呂がないわけはないが、きっと銭湯が好きだったんだろうな）
パンツもバスタオルも天才バカボンのキャラクターが描かれていたなあ。

赤塚さんの愛ネコ【菊千代】が僕の部屋に迷い込んできたこともあった。


テレビを観ながら僕の青春の１ページを複雑な心境で思い出すとともに、
天才漫画家の旅立ちに合掌