ロバさんのブログ

ロバさんのいななきを徒然に!

”霧の中の風景”に感動

2013年01月05日 23時30分12秒 | 映画鑑賞リスト
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テオ・アンゲロプロス監督の”霧の中の風景”を観る。
私の中では完璧。丁度良い長さと間隔のセリフ。一コマ一コマの映像はとても美しい。
昔、バックパッカーとしてアジア大陸を旅していた時の気分を思い出しながら、姉弟になって旅している視線で映像を追っていた。
降り立ったとある街での建物の中から花嫁が泣きながら飛び出しくるシーンや瀕死の馬をロープで引くトラックが通過するシーン。二人の黄色いレインコートを着た自転車の男。テサロニキ港で巨大な右手が浮かび上がり、ヘリコプターに運ばれていくシーン(”ユリシーズの眼”のレーニン像を想いだした)。
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旅していれば異国でのこういう経験はある。異邦人である自分にとって唐突であっても、そこに居る者たちには必然であり、意味のある出来事なのだ。
オレステスが山道を歩く姉弟をバスに乗せ、広場で待っていた一座が登場するシーンは”旅芸人の記録”のスチル写真を想いださせた。(映画はまだ観ていない)



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ジャファル・パナヒ 監督の”チャドルと生きる”を観る。
白い病院の産婦人科の覗き窓から
「ソルマズ・ゴラミの付き添いの方いますか?」と看護婦の呼びかけから始まり、  
何人かのイラン人女性の人生のありようをシーケンスでえがき、何の解決策を提示するでもなく、
ラストは、雑居房の覗き窓から看守が顔を出し、「ソルマズ・ゴラミはいるか?新入り。お前がゴラミか?」で
終わる。チャドルのイラン女性の立場は今も何も変わらないということの暗示?

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セディク・バルマク 監督の”アフガン零年”を観る。

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アキ・カウリスマキ監督の”街のあかり”を観る。
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