私 が初めてカーラチャクラに出会ったのは、1988年夏、インド、ジャンムー・カシミール州・ザンスカールにある小さな村、パダムであった。そこでは、毎日 早朝、モスリムのアザーンで目を醒まされ、昼間はダライラマ14世の説法を聴くという、奇妙な生活を送っていた。もちろん、深い信仰心も無く、英語もチ ベット語も喋れず、チッベト仏教の知識、特にカーラチャクラについて何も解らない私には、ただ、そこを流れていた空気が心地良かっただけであった。
http://rova3.web.fc2.com/padum.htm
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チベット経典≪dkyil chog(世尊吉祥カーラチャクラタントラマンダラ儀軌意趣解明)≫・≪dus hkhor dban(時輪灌頂儀軌要略荘厳)≫の訳のウェブ公開は無用な誤解やトラブルを避けるため、テルマ(gter-ma=埋蔵経)化することにした。
この経典は、チベット人の多く住むアッパー・ダラムサラの中間にあるカンチェン・キーションのチベット文献図書館(ペンズーカン)で手に入れた。
当時私は、連れとインド人の多く住むヒマチャル・プラデシュ州のロアー・ダラムサラに部屋を借り、自炊しながら生活をしていた。
連れと毎日細い山道を登り、連れが、アッパー・ダラムサラにあるナムギェル寺のウンゼーラ(チャンティングマスター・教導)に儀軌次第のレクチュアーを受け、私は、図書館で事前にその箇所の経典の訳をしておくという日課だった。
カーラチャクラ法要は、この儀軌次第により執り行なわれるが、経典のページ通りでなく、その秘密性を守るための乱雑があり、それを明らかにすることは出来ないこともある。
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His Holiness the Dalai Lama will give the 34th Kalachakara initiations at Bodh Gaya in India from 14 -25 January 2016.