憲法記念日の5月3日、広島市・YMCA国際文化ホールで「輝け9条、活かそう憲 法5.3ヒロシマ集会」(憲法を守る広島県民会議主催)が開催され、県内から280名が参加。農協労連からは3名が参加した。
この日は、大阪府知事から大阪市長に転身した橋下市長のもとで行われている憲法と人権を無視し、労働組合を敵対視する実態について、在間秀和弁護士(写真)から講演を受けた。
橋下市長は2011年12月28日「大阪市役所の組合を徹底的に市民感覚にあうよう是正、改善していくことによって、日本全国の組合を改めていく」と定例市議会で施政方針演説を行い、組合に敵対する姿勢を露わにした。以降、組合事務所からの撤去を始めとするすべての便宜供与の打ち切りを表明し、業務命令による労働組合意識アンケートも行った。アンケートについては大阪府労委が大阪市に対して不当労働行為にあたるとして中止命令を出した結果、市は回収をしたものの未開封のまま処分した。また、刺青調査が物議を醸していることは記憶に新しい。
労組攻撃の他にも「中国での日本人による集団買春は、中国へのODA」「(カジノ誘致に対して)子どもの頃から競争心を養う」「弁護士会の言うことは日本で一番当てにならない」などの無茶苦茶な発言を繰り返し、選挙で勝ったことを「市民から白紙委任を受けている」と解釈し、憲法に抵触するようなことを平気で行っている。
橋下市長の考え方の基本は「競争」。しかし、週刊誌「女性自身」(5月8日・15日合併号)に掲載された「橋下市長へ私たちは国のお荷物ですか?」(「シリーズ人間」)を紹介しながら、競争についていけない人の実態や橋下市政への不安を感じる人たちも少なくないことを訴えた。
最後に、怖いのは橋下市長本人より橋下市長を調子づかせている社会状況そのものであること、その状況を変えるためには、市民や民間労働運動と連帯できる公務員労働運動、参加型の地方自治を追及していくことが必要だと締めくくった。