10月25日、山口県平生町田名の公園で「10.25上関原発いらん!in上関集会」が開催され、全国各地から1200人が参加した。
広島県からも平和運動センター、原水禁等から30名あまりの参加があった。
現在上関原発反対闘争は、9月10日の中国電力の着工以来45日もの長期間、祝島の漁船やシーカヤック隊によって工事を中止してきた。途中10月7日台風に乗じて中電側が2つのブイを打ち込んで工事開始宣言をするという事態に至ったが、それ以降は1個のブイも打ち込ませず阻止を続けている。
この日は、フォト・ジャーナリストの広河隆一さんから、「チェリノブイリと祝島」と題して講演があった。広河さんはイラク戦争を契機に「大量の人間が死ぬ問題=戦争と原子力問題を見過ごせない」とDAYSJAPANを発行し、この中で上関原発問題を取り上げている。チェリノブイリ原発事故を通して、日本の原子力関連の情報開示の必要性、温室効果ガスの25%削減と原発推進をセットにしてはならないことを強く訴えられた。
「祝島のおじちゃん、おばちゃんは英雄」と切り出した上関原発を考える広島20代の会の代表者は「第1次産業では生き残れないという中国電力に対して、祝島の人は漁業や農業に誇りをもって生きていくために闘っている。僕も原発を背負って生きていきたくはない。正しい情報を発信していくと賛同してくれる人たちがいる。」と元気よく発言。工事着工阻止の大きな力となっている全国から集まったシーカヤックのメンバーたちも、それぞれが自分の言葉で上関の豊かな自然、祝島の人たちの闘いへの共感を語った。時々祝島のおばちゃんたちから元気な声援が飛び、みんなの笑いを誘った。
上関は多様な生き物の宝庫であることから、環境問題からの切り口で原発建設反対を模索するために10月27日には環境副大臣との面接が予定されているという報告もあった。自然エネルギーへの転換、未来の子どもたちに美しい自然と安全を残したいとまさに、それぞれがそれぞれの持ち場で行動を起こし、それらをつなぎ、更に大きく広げていくための集会だった。
集会後、田名埠頭付近の道路脇に掲示されている全国からの応援のメッセージ(檄布)や海上の祝島漁船団を見学した。