goo blog サービス終了のお知らせ 

とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

勤務医の負担軽減措置について

2009年11月05日 | Weblog
毎朝、出勤前にテレビを流しております。
その”朝のテレビ番組”で、勤務医の負担軽減措置について触れておられました。
過酷な勤務医の実態を知っている者として、是非実現して欲しいと思います。

医師不足といわれている現代・・・科にもよりますが、確かに過酷な日々を送っている勤務医はかなり多いと感じます。
夫の場合も、産婦人科医という事で、お産あり、婦人科系末期がんあり、と殆ど家に帰らない勤務医時代を過ごしておりました。
例え帰宅しても、すぐ就寝して翌日の診療に備える、または帰宅せずにそのまま病院で仮眠をとる、それ以外にも当直が多いというのが産婦人科医の特徴ですので、全く家庭的な時間はとれない時代がありました。
ですので、我が家(=私の知る産婦人科医ご家庭)は殆ど母子家庭状態であったというのが現実です。

そんな過酷な勤務医時代を過ごした後に、不妊治療専門クリニックの木場公園クリニックに勤務させて頂き、その後開業に至りましたが・・・。

その朝のテレビで、残念に感じ・疑問に感じたのは、マスコミの煽り方。

勤務医はこれだけ過酷な勤務にもかかわらず年収はたったこれだけ!
それに比べて開業医は当直もないくせに年収はこんなに!
という表現・・・本当の平均年収をとられたのでしょうか?はなはだ疑問です。
なかには、確かにものすごく儲かっている開業医の先生もいらっしゃるのでしょうが、外からみるのと中からみるのとでは大違いと思います。

医療は、儲ける為に行う仕事ではないと思っております。

開業医には勤務医とはまた違った過酷さがあります。
年収から開業の借金を返済している開業医だっていますし、次の展開のために自分の年収を事業にあてている開業医もいます。
高度な設備・各部門に有能なスタッフが用意されている中で医療だけを提供していく勤務医とは違って、全ての設備・各部門の全スタッフも自分で用意して育てていくところから始めるリスキーな毎日を送るのも開業医だと思います。
ですので、夢破れて・力尽きて潰れていく開業医も沢山います。

どちらにせよ、厳しい道のりである事は確かです。

開業して3年を過ぎるまで「勤務医時代の方がどれだけ良かったか、、、」と夫は申しておりました。
精神的に相当きついものがあります。
それは、同じ経営者である私も、夫と同じというよりも夫以上に、精神的に相当きつい毎日を送って参りました。
だったら、その負担を分かち合おうじゃないか!!と、医療以外の全部を請け負っております。
院長が医療を含め全てを担っているスゴイところもございますが、当院は分業派でいかないといけない方だと実感しております。

勤務医も開業医も、より良き医療を提供していきたいという真摯な気持ちは同じです。
ですので、面白ろ可笑しく報道してしまうような内容は困るものだと思っております。

つぶやきでした・・・

ーby事務長ー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする