夢への道筋

青臭いけど、人が夢の実現のために発揮できる力って無限。夢を実現するための方法論について徒然なるままに。

結果とプロセス

2006-02-05 15:43:13 | 仕事術
今週末は非常に日差しが強かったので、夏のころを思い出した。

ちょうど去年の夏真っ盛りの頃に新任の役員と一緒に営業していたときのこと。
「うちの会社は結果重視の文化ですねぇ」
と言われた。

彼曰く、うちの会社の「結果重視」は、結果さえ達成すれば「何をやってもいいんだ」もしくは「やるべきことやらなくてもいいんだ」的な印象を受けるとのことでした。また、こういう仕事のやり方は個人事業者のやり方で、これでは組織は大きく出来ないと指摘されました。そして、「プロセスを大事にすべきだ」と。

「痛いところ突いてくるけど、めちゃめちゃいいこと言う人だなあ」と思いました。

一人もしくは少数チームであれば、エース級の人が一人でスーパーな頑張りを見せてくれさえすれば、結果が出るので、まあ、結果重視でもいいんです。

ただ、これはビジネスとしては、アーリーステージの特徴だと思います。

ステージをあげていこうとすると、1)もっと大きい仕事をする、2)永続性を持たせる、という2つを追求する必要があります。

もっと大きい仕事をしようとすると、もっとたくさんの人間を動員しなければいけません。永続性を持たせようとすると、一人しか出来ない仕事をなくして、業務を(最低)二重化したり、後任への引継ぎをしなければいけません。

そうすると、どうやれば仕事で結果を出せるのか?という「How」をメンバーで共有しなければいけません。そして、仕事を分業する設計をしなければいけません。アーリーステージでは、結果を出すためのノウハウがエースの一人の頭の中にだけあれば良かったのが、ステージをあげようとすると組織にノウハウを実装しなければいけません。

このHowや設計が「プロセス」になります。
このプロセスを踏めば「成功するよね!」っていう認識がうまれると、組織化は一気に進みます。

属人的なビジネスを仕組みに変えるために、プロセス重視の考えはかなり大事です。

ただ、この「プロセス」は人から思考能力や当事者意識を奪う可能性があります。前任者や過去のエースの言われるがままに仕事をし、環境の変化に対して対応できなくなる可能性が大きいです。

楽天の成功コンセプトに「仮説→実行→検証→仕組化」という言葉があります。
僕は、仕事のサイクルは常にこれを大事にしています。自分で経験を積んだり、いろんな人の仕事を見ていて、この言葉の大事さを感じます。

しっかり自分で仮説を立て、それを実行し、検証を行い、それをさらに仕組化する。

まず、仮説を立てて仕事している人がそれほど、多くないと思います。
目先のことをこなすので精一杯の人が多いですね。
次に仮説を検証するために実行をしている人が少ないです。
かつ、真剣に、実行結果を検証している人もそんなにいないし、検証結果を次の仮説作りに活かすという1サイクルをまわしている人もいない。
さらに、仕組化となるとさらに難しい。

僕は、このサイクルをはじめたら、格段に仕事が面白くなりました。
自分の狙った(仮説)通りに仕事が進むと悦びを感じます。
狙いをはずしちゃったときにも、一つ仮説を作っておけば、なぜ外したのか答えが見つけやすいです。

「結果だけ出せばいいんでしょ!」的な投げやりな仕事のやり方よりも仮説を作って、しっかりプロセスを踏む仕事のやり方は面白いと思いますし、この方が結果に対してしっかり責任を取ってることになってると思います。

結果は結果で非常に大事です。
何が何でも結果を出してやろうという執念がある人は、成長がとても早いです。
プロセスだけを重視して結果を重視しない人は、評論家タイプの人に多いです。

僕が言いたかったのは、結果重視・プロセス軽視も駄目で、結果軽視・プロセス重視もどっちも駄目ってことです。

結果もプロセスも自分でしっかり当事者意識を持って重視できる人が仕事で成功するんじゃないかなと思います。

会社の経営に置き換えると、結果だけを重視した会社は、会社のあり方がブレるケースが多くみられます。

 いい例が、ライブドア。週刊東洋経済2月4日号によるとライブドアの昨年度の営業利益貢献度が大きかったのは、ターボリナックス株売却益とMSCB引き受けの二つが圧倒的な割合を占めていたようですね。
 良くも悪くも変化し続ける会社なんだなあと思いました。利益出してるんだから、何が悪いんだって怒られそうですね。