茶野 篤政(オリックス育成4位)外野 (徳島IS出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
バットを長く持って大きなスイングをするのと、脚力が売りの外野手でした。守備に関しては、打球勘などに不安がありました。打席での集中力の高さは感じられましたが、内角の球を巻き込む打撃に終始していて、打撃の幅という意味では限定されていました。そういった意味では、長期的に活躍できるのかには疑問が残った選手でした。そんな茶野選手ですが、一年目から支配下入りし、一軍で 91試合(312打数) 1本 23点 7盗(5失) 打率.237厘 といった成績に。 2軍では、23試合(81打数) 0本 9点 6盗(2失) 打率.346厘 といったモノの違いを魅せました。確かに、入団前のオリックスとの交流戦で、大活躍したのが指名の大きな原動力になった選手。しかし、その内容が、けしてフロックではなかったことを証明した形です。
一軍の成績を観てみると、12回の盗塁を試み、成功は7個。成功率は、58.3% と、自慢の走力では、そこまでアピールできなかったことが伺えます。打球勘を心配していた守備では、失策は0個と安定していました。1年目から一軍で 91試合・312打数 を経験できているので、この点も素晴らしかったと言えます。
もう少し打撃成績を詳しく観てみると、312打数で三振は76個。三振比率は、24.4% と、一軍成績としてはこんなものかと。一軍では、25%以内ぐらいが三振比率の目安となると思います。長打を売りにする選手であれば、30%以内ぐらいが目安でしょうか。そう考えると、ボールと思った球がストライクとコールされたり、打てると思った球が当たらなかったというレベルのギャップは、それほど感じなかったのかもしれません。四死球は24個で、四死球率は 7.7% と平凡 です。特にボールがしっかり見えていたというほどでもないので、三振比率共々みると、今年大きく成績を伸ばせるかは微妙です。この辺が、私が心配していた、長期的に活躍できるのかには疑問といった部分と、二年目以降符号してくるのか気にしてみたいポイントです。しかし、こと一年目としては、十分に合格点の与えられるルーキーイヤーではなかったのでしょうか。
蔵の印象:○ (想像以上の適応力だった)