ひとせのとびとび日記

仁瀬由深の個人ページです。

ワークショップ最終回

2010年06月26日 22時57分21秒 | Weblog
今日は全7回のワークショップ最終日でした。
二ヶ月にわたって、参加者の成長率を見ながらカリキュラムを組みつつやってきました。

柔軟で素直な参加者が多く、基礎の部分に関してはかなりの吸収率でした。

ただ、台本の解釈や分解といった理屈の部分になるとなかなか7回では難しいように感じました。
でもメソードのスタートラインに立つお手伝いはできたのではないかと思います。

さあ、台本の執筆もいよいよ大詰めです。
今回はワンシチュエーションコメディということで、場面転換も無く、15人の出演者のハケ(退場)がほとんどありません。
力技ももちろん、大人の繊細な笑いや、出演者のグルーブ感で魅せるところもあります。

ジャイアントキリングのコーケツ氏のオーダーで書き始めたワンシチュエーションコメディですが、なかなかの難題への挑戦なのだと、いまさらながらおののいております。
やるな、コーケツ。
これは大変な作品になりますぞ。
ひとせは変態になりたい。自分の書いたものでゲラゲラ笑いたい。
ジャイアントキリングに期待です。


生々しい口蹄疫被害の実情

2010年06月22日 22時20分01秒 | Weblog
畜産関係の友人を持つ先輩からすごく生々しい口蹄疫の現状日記が送られてきました。

口蹄疫については拡散しているという情報が薄く流れているだけで、本当に今どういう状況なのかほとんど知ることができません。
感染の問題があって取材できないということもあるかもしれませんが、
もっと報道機関が大きくとりあげるべきではないかと思います。

私たちは情報操作されることにもっと敏感であるべきです。
宮崎畜産業者のみなさんに、心よりお見舞い申し上げます。

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5月10日の日記。
全国のみんなに現状を伝えて欲しい。

今日も6軒の仲間が消えて行った。
1人は10年以上の付き合いになる。熱いヤツで、「これからはJAや問屋を通してじゃなく、農家自身が消費者に訴えかけれるものを作って行かなきゃ!!」が口癖のヤツだった。
口ばっかりでなく、勉強熱心で努力家だった。
もう廃業するしない。

口蹄疫発生当初から現場が放出を要望してる消毒剤がある。
ビルコン・
ドイツのバイエル製薬の消毒剤。殺ウイルス力が強く、開発された当初から、『世界のウイルス性伝染病が半分になる』とまで言われた消毒剤。
今使われている逆性石鹸系の5000倍の殺ウイルス効果を持ち、塩素系なので散布後長時間ウイルスを抑える。さらに人や牛への害が少ない。

10年前の口蹄疫の時は初動、で2000本、1カ月で 10000本のビルコンが国の財源と指導の下配られた。口蹄疫ウイルスより感染力の強い鳥インフルの時もこれを大量に散布し封じ込めた。
このビルコン、今年4月半ばからのアイスランドの噴火によるヨーロッパの空港閉鎖で国内の在庫がかなり少なくなっていた。
そこに口蹄疫。在庫の奪い合いになり、一瞬でなくなった。
だが全国の農政局に合わせて5000本の家畜防疫用のビルコンのストックがある。
俺も初めはこれが放出されるものと思っていた。
鹿児島の徳田議員が農水省に放出を要請、「非常時用のストックで、非常時かどうかは大臣が判断する」 との解答。
俺も農水省の友人に聞いてみた。が、
「大臣にしか権限が無い。俺達農水の職員もおかしいと思う。でもどうにもできないんだ…」と。
が、大臣は一切対応を見せない。
バイエル製薬の知人によると、
アイスランドの噴火による空港制限は続いていて、限られた飛行枠では旅客機優先。貨物機はほとんど飛べない。
今、中国や韓国も口蹄疫対策に国を挙げてビルコンの確保に乗り出している。中国はイベリアの貨物船をチャーターし、エジプトまで海輸し貨物機を飛ばし1万本を確保。韓国は火山灰の影響が少ない空軍の大型輸送機を飛ばし1万5千本を確保した。国を挙げての体勢に、日本の薬品卸会社じゃ買い付けの時点で太刀打ち出来ない。
それでも、バイエル日本支社の社長が必死になって確保した1500本のビルコンを確保した。
が… 、5月3日に日本に届いたビルコン1500本、『口蹄疫はアジア全体に蔓延しており、日本一国の問題ではない』と、小沢と岡田が500本を韓国・中国に無償で提供…。
さらに500本を小沢の地元の東北に…。
九州に来たのは500本のみ。
そのうち250本は数万頭規模の大手が独占。
宮崎1区の河村議員が宮崎の選挙支援した農家に50本を横流し。
最終的にJA川南に届いたのは20本のみ。発生農場の入り口で使うくらいで、焼け石に水だ。
現在川南では消毒剤が枯渇し、消毒効果の薄いハイターや酢まで持って来て散布している。
牛・豚・羊にとって最大の脅威とされる口蹄疫。それにく素手で立ち向かう様なもの。これでは、ウイルスは拡散していくばかり。
昨日の夕方、岩手の農家から電話があった。
『小沢議員が確保し、部会に届いたビルコン20本を●の所に送りたい』
涙が出そうになった。
もし岩手まで口蹄疫が攻めて来ないとも限らない。
それでも、俺達仲間を支援したい。
最近、東北の和牛が躍進しているのは“第一花国”“菊安舞鶴”“菊福秀”“平忠勝”と言った種牛が出てきたから。でも、どれも東北の“菊谷”と言う血の濃い血統。交配する為に宮崎や鹿児島の雌牛を飼っている。
逆に宮崎は宮崎の血統とは離れた東北の血統を導入している。
うちにも東北のみならず全国から来た牛がいる。全国各地でうちで産まれた牛が活躍している。
和牛の育種・生産は100年もの間、ライバルである産地同士で力を合わせる事で成り立って来た。
一部の小沢の取り巻き達が考えるように一朝一夕で成り立ってきた産業じゃない。
俺達の繋がりナメるな。
この20本を使えば、俺を含め仲間内の農家10軒を当分の間守りきれる…
俺も喉から手が出るほどほしい。
…でも、これは全て川南に送ろうと思う。
口蹄疫の爆心地…、
仲間達が毎日倒れていく。
これで1人でも仲間が助かれば…、
1頭でも多くの牛や豚が生き延びれば…。
今、宮崎に続々と全国各地の農家から消毒剤が届き始めた!!
誰もが『政府が消毒剤を配布するだろう』そう思っていた。でも、20日間もの間、政府は見て見ぬふりのまま毎日沢山の仲間が倒れていく。もう宮崎だけの問題じゃない。
佐賀の肥育農家の部会から、熊本の酪農家から、阿蘇のチーズプラントから、大分の若手繁殖農家の勉強会から、鹿児島の種畜場から、兵庫但馬の育種部会から、伊賀松阪の肥育部会から、山形の大手牧場から、種子島、沖縄、石垣島、山口、広島、島根、鳥取、京都、愛媛、香川、愛知、岐阜、新潟、群馬、長野、栃木、青森、北海道…
みんな、いつ自分の所に口蹄疫が来るかわからない。
でも、ストックしていた消毒剤を放出した。
宮崎の仲間の為に!!口蹄疫と闘うために!!
これでやっと武器が届く!!
戦える!!
うちの●●がシンガポールでビルコンを150本確保した!!
あと、5日もすれば日本に届く。全てを川南にぶち込む!! 誰にも文句は言わせない!!!
イギリスの口蹄疫リファレンスセンターが余りの日本政府の対応の悪さに、ドイツのバイエル本社に要請をかけた。
MarkShuwalut常務の計らいで後10日で2000本のビルコンが届く!!!!
そうなれば、いや、それが本来の防疫体勢。
それまで、みんな持ちこたえてくれ。
これを乗り越えて、またみんなで宮崎の畜産を再興させることが全国の仲間への一番の恩返しになるから!!

うれしいお知らせ

2010年06月19日 23時23分09秒 | Weblog
朗読劇「報恩」の売上金の一部が日本ミャンマー交流協会さんの手で、実際の形になりました。
ミャンマーの孤児たちの教科書代になったようです。
よく「学校を建てた」という話は聞きますが、実際には教師の補充やノート・鉛筆の支給、教科書の普及などがされないために機能不全に陥る学校が少なくないと聞いたことがあります。
建てっぱなしになってしまうこともあるそうです。。。
チャリティなどの活動は持続可能なものでないと、と考えた場合、やはり「人材育成」=教育を成し遂げることがチャリティの真髄なのだと痛感します。(交流協会は人材育成を真剣に行っていらっしゃいます)

ひとせはかつて20代前半のころ、漠然とアフリカに本当に必要なのは、アフリカを救おうという志を持った、アフリカ人なのだと思ったことがあり。
さらに当時オードリーヘップバーンがアフリカで慈善活動をしていることに共感し、あこがれました。
そういった下地が恩師の指導で根を張り、今のalifeの活動につながっているのだと思います。

そして、今日は直接出来る人材育成をやってきました。
そう、ワークショップ。

タバコを止めてから集中力がアップしたため、稽古中の休憩がぐわっと減りました。
なので、4時間の稽古で休憩はたぶん多くても15分ほどです。
見る、しゃべる、考える、のノンストップ。
終わると軽く空っぽになっています。
でも、この時間になるとフォローの足りなかった俳優さんのことが気になって眠れなくなってきます。。。
本当にきめ細かな指導はワークショップ後のマンツーマンのディスカッションで出来るのですが、最近は芸の世界も淡白になってきているのか、数年前ほど熱烈に何かを求められることは少なくなってきました。
そんな中で、今日はなんと大阪からの参加者がいました。
「はぁとぶりっじ」の中島弘泰さん。
今朝バスで到着、ワークショップ後は観劇して夜行バスで帰るとか。
大阪といえば森直将君。
聞いてみたらやっぱり知ってました。
いいね、大阪。
熱い。

負けるな東京。

で、とどのつまり、

今日は午前中は娘の幼稚園のお遊戯会で。
500人弱ほどの父母の前で無心に一生懸命踊り、歌い、台詞を吐く園児たちになんだか心打たれ。
人間は生まれてたった三年で、「表現」という芸術を楽しむことができるのです。
いえ、息子を見ていれば生まれて数ヶ月ですでに呼びかけたり、怒ったり、喜びを伝えたり、と表現しているのです。

このすばらしき生きる芸術たち。
私は生きている間にどれだけ人材育成に携われるのでしょうか。

願わくば一人でも多く。
なるたけ広く。
意義深く。

ありますよう・・・

日本ミャンマー交流協会の皆様、報恩を見る会を動かしてくださった先輩、
本当にありがとうございました。
この場を借りて深く御礼申し上げます。


ワークショップ イン ジャイアント・キリング

2010年06月12日 23時17分40秒 | Weblog
こんばんは~。
グロッキーになってます、今日は。。。。

今日で5回目を数えました、ワークショップ。
劇団ジャイアント・キリングさんのとこで毎回10人ほどの俳優さんたちとメソードの研鑽を重ねさせていただいています。
で、今日はなぜいつも以上に疲れているか、と、いうと、、、
会場が異様に広かったから

110人入るスペースだとか。

広いとなぜ疲れるのか。

演出業はアンテナを張る仕事で、空間・俳優の内面・外面・ギャラリーに全力で集中します。

(舞台の時は舞台上の準備はあらかじめ各スタッフさんにイメージを伝えたり打ち合わせをしっかりして、小屋入りしてからは、ほとんど舞台監督さんと音響・照明さんにお任せするような形になります。なので、小屋入りしてからは簡単な追加注文や微調整だけにしておくのです。)

なので。。。。空間が広いということは、異様にアンテナを長く張らなくてはいけない。。。
最初は広くてはしゃいだんです。楽しいこと、いっぱい出来るな~と思って。

で、さらに広いということは、死角が出来るということなので、俳優さんを覗き込むために右往左往してしまう。

で、いつも以上に疲弊してしまたのでした~。たぶん、キリングの纐纈さんも半死にでしょう。(今日は稽古梯子とおっしゃっていたので)
でももちろん楽しかったです。
セレブ気分も味わえたし。

で、問題はワークショップがあと2回しか無いということ。
前回のワークショップでも書きましたが、やればやるほど時間は無くなる。のです。
今日も説明し忘れた遊びが二つも。。。
なんのためにそういう遊びをするのか遊び終わった後に説明しなくてはいけないのに

それでも。
残り二回、全力で頑張らせていただきます。
どうやらひとせのメアドも参加者に解禁で、ダイレクトに俳優さんたちからの質問にも対応できるようになったみたいなので。

疲れてる場合じゃないね、もう。
がんばれ、あたし。

文化芸術フォーラム

2010年06月10日 21時44分23秒 | Weblog
こんばんは。

金曜日に参加させていただいた、京王プラザホテルでの「文化芸術フォーラム」のことを少し。。。

友人の結婚式以来、久しぶりの京王プラザホテル。
新宿駅から歩いたのは初めてだったので、ちょっと迷いました。
女優の鈴木澄子ちゃんと二人で、夜の新宿をランデブー。

会場入り口から、某新聞社の役員さんやら、なんか豪華な見栄えの人たちに(たぶん、どっかの家元とか・・・?)歓迎され、なんだか気持ちよく。
入り口付近で某有名な女優さんもお見えになっていて。
会場の中は贅沢なことに、バイオリン、ヴィオラ、バス(?)のカルテットの生演奏が優雅に流れており、まさにこれから芸術フォーラムが始まるんだな~とワクワク。
中継のカメラも入っていて、本当に大掛かりでした。

で、「文化芸術フォーラム」っていうのは、日本に国から芸術関係のものに助成金を出す、っていう「芸術振興基金」が創設されてから毎年行われているフォーラムで、各界著名な方々がどういう形で文化・芸術を活発化させ、国を活性化させるかということを真剣にディスカッションおよび講義をされ、それを聞くという場です。

今年は日本演劇協会会長・植田紳爾さん、日本オペレッタ協会理事長・寺崎裕則さん、国立西洋美術館学芸課長・村上博哉さん、日本芸能実演家団体協議会 芸能文化振興部部長・大和滋さん、日本伝統文化振興財団理事長・藤本草さん、落語芸術協会副会長・三遊亭 小遊三さん(笑点の人です)、以上お歴々の方たちが登壇されて、講義をしてくださいました。

本当に、大学の講義みたいに勉強になりました。
日本の文化や芸術はどれを取っても世界に誇れるものであり、ひけを取らないものなのに、
小学校などの義務教育に取り入れられていないために、海外で「日本の代表的な歌を聞かせてください」と言われてもにわかに歌えない人の多いことが非常に残念である、という話はすごく印象的でした。

ひとせが小学校のときはかろうじて、国語で「ぶす」という狂言がひとつ入ってました。
扇子をもって、二人一組で「あおげやあおげ」「あおぐぞあおぐぞ」と実際に演じたのが懐かしいです。
日本のすり足の文化に影響を受けたマーサグラハムというバレリーナが「跳ばないバレエ」の振り付けをしたという話や、古事記に載った神楽が日本最古の踊りであり、そんな昔から日本人は芸術を大事にしてきたという話。

そして、これぞひとせの専門になりますが、メソードの極意が出てきましたが、
「人間の本当の姿を描いたものは古くならない」
という話。

誰がどの、というたてわけをせず紹介させていただきましたが、本当に鈴木も私も無言でひたすらメモするためにペンを走らせ続けました。

芸術振興基金の目標額は「国家予算の1%」だそうです。
すごいことです。
お話では、最初から目標を低くしては拡大できないので、大きな目標をかかげているとのことでした。

青年の意識調査では「自国で誇れるもの」として、「歴史・文化遺産」に次いで二位に付けている「文化・芸術」。(平成15年)

栄えますよう!
心より、願ってやみません。



こんな深夜にアップする・・・

2010年06月09日 01時39分52秒 | Weblog
こんばんは。
深夜ですね・・・最近、9ヶ月の息子は目覚めて隣に私がいないと泣くようになりました。
やはり男の子の方が甘えん坊みたいです。

なんだか気がついたら一ヶ月以上も更新できてない・・・うう。

先月の「報恩」の再演はミラクルでした。ひとせの演劇史上、一番仕込み~本番までの時間が短く、なおかつ寸前までバタバタした上演でした(><)
主催の方とスタッフさんたちのおかげで何とか無事終えました!
はう~~感謝です。
そしてご来場いただきました皆様、開場が遅れまして、大変ご迷惑をおかけしました!

そして、報恩本番前日から始まっております劇団ジャイアントキリングのワークショップ。
去年に続き、講師をやらせていただいてます。
去年は腹ボテでしたからね。優しかったです。
ええ。今年はね。手ぶらですから。身軽ですから。
ビシバシ!どしどし!(?)やらせてもらってますよ~。
でも集まってる俳優さん、みんな基本柔軟です。
思った以上に成果があるのでやりがいがあります。
現場は楽しい。
俳優さんは面白い。

そして今回、演出家ワークショップも含まれているので、私もかつてない経験をさせていただいてます。
私も日々勉強です。

新作も半分できてきました。
久しぶりに1シチュエーションのものを書いているので、意外と苦戦するところもあり・・・
イメージとしては一瞬一瞬笑えるものが散らばってて、舞台上どの関係性を見ても面白い絵面になるよう書けたら良いなと思っています。
総勢15人が舞台上所狭しと活躍します。
キリングの主宰、纐纈君の手でどう演出されるか楽しみです。(^^)

さて・・・またあまり日が空かないよう更新できるよう頑張ります。。
日が空くと余計書きづらくなるのですよね。。。

ではでは。皆様、おやすみなさい。