畜産関係の友人を持つ先輩からすごく生々しい口蹄疫の現状日記が送られてきました。
口蹄疫については拡散しているという情報が薄く流れているだけで、本当に今どういう状況なのかほとんど知ることができません。
感染の問題があって取材できないということもあるかもしれませんが、
もっと報道機関が大きくとりあげるべきではないかと思います。
私たちは情報操作されることにもっと敏感であるべきです。
宮崎畜産業者のみなさんに、心よりお見舞い申し上げます。
***************
5月10日の日記。
全国のみんなに現状を伝えて欲しい。
今日も6軒の仲間が消えて行った。
1人は10年以上の付き合いになる。熱いヤツで、「これからはJAや問屋を通してじゃなく、農家自身が消費者に訴えかけれるものを作って行かなきゃ!!」が口癖のヤツだった。
口ばっかりでなく、勉強熱心で努力家だった。
もう廃業するしない。
口蹄疫発生当初から現場が放出を要望してる消毒剤がある。
ビルコン・
ドイツのバイエル製薬の消毒剤。殺ウイルス力が強く、開発された当初から、『世界のウイルス性伝染病が半分になる』とまで言われた消毒剤。
今使われている逆性石鹸系の5000倍の殺ウイルス効果を持ち、塩素系なので散布後長時間ウイルスを抑える。さらに人や牛への害が少ない。
10年前の口蹄疫の時は初動、で2000本、1カ月で 10000本のビルコンが国の財源と指導の下配られた。口蹄疫ウイルスより感染力の強い鳥インフルの時もこれを大量に散布し封じ込めた。
このビルコン、今年4月半ばからのアイスランドの噴火によるヨーロッパの空港閉鎖で国内の在庫がかなり少なくなっていた。
そこに口蹄疫。在庫の奪い合いになり、一瞬でなくなった。
だが全国の農政局に合わせて5000本の家畜防疫用のビルコンのストックがある。
俺も初めはこれが放出されるものと思っていた。
鹿児島の徳田議員が農水省に放出を要請、「非常時用のストックで、非常時かどうかは大臣が判断する」 との解答。
俺も農水省の友人に聞いてみた。が、
「大臣にしか権限が無い。俺達農水の職員もおかしいと思う。でもどうにもできないんだ…」と。
が、大臣は一切対応を見せない。
バイエル製薬の知人によると、
アイスランドの噴火による空港制限は続いていて、限られた飛行枠では旅客機優先。貨物機はほとんど飛べない。
今、中国や韓国も口蹄疫対策に国を挙げてビルコンの確保に乗り出している。中国はイベリアの貨物船をチャーターし、エジプトまで海輸し貨物機を飛ばし1万本を確保。韓国は火山灰の影響が少ない空軍の大型輸送機を飛ばし1万5千本を確保した。国を挙げての体勢に、日本の薬品卸会社じゃ買い付けの時点で太刀打ち出来ない。
それでも、バイエル日本支社の社長が必死になって確保した1500本のビルコンを確保した。
が… 、5月3日に日本に届いたビルコン1500本、『口蹄疫はアジア全体に蔓延しており、日本一国の問題ではない』と、小沢と岡田が500本を韓国・中国に無償で提供…。
さらに500本を小沢の地元の東北に…。
九州に来たのは500本のみ。
そのうち250本は数万頭規模の大手が独占。
宮崎1区の河村議員が宮崎の選挙支援した農家に50本を横流し。
最終的にJA川南に届いたのは20本のみ。発生農場の入り口で使うくらいで、焼け石に水だ。
現在川南では消毒剤が枯渇し、消毒効果の薄いハイターや酢まで持って来て散布している。
牛・豚・羊にとって最大の脅威とされる口蹄疫。それにく素手で立ち向かう様なもの。これでは、ウイルスは拡散していくばかり。
昨日の夕方、岩手の農家から電話があった。
『小沢議員が確保し、部会に届いたビルコン20本を●の所に送りたい』
涙が出そうになった。
もし岩手まで口蹄疫が攻めて来ないとも限らない。
それでも、俺達仲間を支援したい。
最近、東北の和牛が躍進しているのは“第一花国”“菊安舞鶴”“菊福秀”“平忠勝”と言った種牛が出てきたから。でも、どれも東北の“菊谷”と言う血の濃い血統。交配する為に宮崎や鹿児島の雌牛を飼っている。
逆に宮崎は宮崎の血統とは離れた東北の血統を導入している。
うちにも東北のみならず全国から来た牛がいる。全国各地でうちで産まれた牛が活躍している。
和牛の育種・生産は100年もの間、ライバルである産地同士で力を合わせる事で成り立って来た。
一部の小沢の取り巻き達が考えるように一朝一夕で成り立ってきた産業じゃない。
俺達の繋がりナメるな。
この20本を使えば、俺を含め仲間内の農家10軒を当分の間守りきれる…
俺も喉から手が出るほどほしい。
…でも、これは全て川南に送ろうと思う。
口蹄疫の爆心地…、
仲間達が毎日倒れていく。
これで1人でも仲間が助かれば…、
1頭でも多くの牛や豚が生き延びれば…。
今、宮崎に続々と全国各地の農家から消毒剤が届き始めた!!
誰もが『政府が消毒剤を配布するだろう』そう思っていた。でも、20日間もの間、政府は見て見ぬふりのまま毎日沢山の仲間が倒れていく。もう宮崎だけの問題じゃない。
佐賀の肥育農家の部会から、熊本の酪農家から、阿蘇のチーズプラントから、大分の若手繁殖農家の勉強会から、鹿児島の種畜場から、兵庫但馬の育種部会から、伊賀松阪の肥育部会から、山形の大手牧場から、種子島、沖縄、石垣島、山口、広島、島根、鳥取、京都、愛媛、香川、愛知、岐阜、新潟、群馬、長野、栃木、青森、北海道…
みんな、いつ自分の所に口蹄疫が来るかわからない。
でも、ストックしていた消毒剤を放出した。
宮崎の仲間の為に!!口蹄疫と闘うために!!
これでやっと武器が届く!!
戦える!!
うちの●●がシンガポールでビルコンを150本確保した!!
あと、5日もすれば日本に届く。全てを川南にぶち込む!! 誰にも文句は言わせない!!!
イギリスの口蹄疫リファレンスセンターが余りの日本政府の対応の悪さに、ドイツのバイエル本社に要請をかけた。
MarkShuwalut常務の計らいで後10日で2000本のビルコンが届く!!!!
そうなれば、いや、それが本来の防疫体勢。
それまで、みんな持ちこたえてくれ。
これを乗り越えて、またみんなで宮崎の畜産を再興させることが全国の仲間への一番の恩返しになるから!!
口蹄疫については拡散しているという情報が薄く流れているだけで、本当に今どういう状況なのかほとんど知ることができません。
感染の問題があって取材できないということもあるかもしれませんが、
もっと報道機関が大きくとりあげるべきではないかと思います。
私たちは情報操作されることにもっと敏感であるべきです。
宮崎畜産業者のみなさんに、心よりお見舞い申し上げます。
***************
5月10日の日記。
全国のみんなに現状を伝えて欲しい。
今日も6軒の仲間が消えて行った。
1人は10年以上の付き合いになる。熱いヤツで、「これからはJAや問屋を通してじゃなく、農家自身が消費者に訴えかけれるものを作って行かなきゃ!!」が口癖のヤツだった。
口ばっかりでなく、勉強熱心で努力家だった。
もう廃業するしない。
口蹄疫発生当初から現場が放出を要望してる消毒剤がある。
ビルコン・
ドイツのバイエル製薬の消毒剤。殺ウイルス力が強く、開発された当初から、『世界のウイルス性伝染病が半分になる』とまで言われた消毒剤。
今使われている逆性石鹸系の5000倍の殺ウイルス効果を持ち、塩素系なので散布後長時間ウイルスを抑える。さらに人や牛への害が少ない。
10年前の口蹄疫の時は初動、で2000本、1カ月で 10000本のビルコンが国の財源と指導の下配られた。口蹄疫ウイルスより感染力の強い鳥インフルの時もこれを大量に散布し封じ込めた。
このビルコン、今年4月半ばからのアイスランドの噴火によるヨーロッパの空港閉鎖で国内の在庫がかなり少なくなっていた。
そこに口蹄疫。在庫の奪い合いになり、一瞬でなくなった。
だが全国の農政局に合わせて5000本の家畜防疫用のビルコンのストックがある。
俺も初めはこれが放出されるものと思っていた。
鹿児島の徳田議員が農水省に放出を要請、「非常時用のストックで、非常時かどうかは大臣が判断する」 との解答。
俺も農水省の友人に聞いてみた。が、
「大臣にしか権限が無い。俺達農水の職員もおかしいと思う。でもどうにもできないんだ…」と。
が、大臣は一切対応を見せない。
バイエル製薬の知人によると、
アイスランドの噴火による空港制限は続いていて、限られた飛行枠では旅客機優先。貨物機はほとんど飛べない。
今、中国や韓国も口蹄疫対策に国を挙げてビルコンの確保に乗り出している。中国はイベリアの貨物船をチャーターし、エジプトまで海輸し貨物機を飛ばし1万本を確保。韓国は火山灰の影響が少ない空軍の大型輸送機を飛ばし1万5千本を確保した。国を挙げての体勢に、日本の薬品卸会社じゃ買い付けの時点で太刀打ち出来ない。
それでも、バイエル日本支社の社長が必死になって確保した1500本のビルコンを確保した。
が… 、5月3日に日本に届いたビルコン1500本、『口蹄疫はアジア全体に蔓延しており、日本一国の問題ではない』と、小沢と岡田が500本を韓国・中国に無償で提供…。
さらに500本を小沢の地元の東北に…。
九州に来たのは500本のみ。
そのうち250本は数万頭規模の大手が独占。
宮崎1区の河村議員が宮崎の選挙支援した農家に50本を横流し。
最終的にJA川南に届いたのは20本のみ。発生農場の入り口で使うくらいで、焼け石に水だ。
現在川南では消毒剤が枯渇し、消毒効果の薄いハイターや酢まで持って来て散布している。
牛・豚・羊にとって最大の脅威とされる口蹄疫。それにく素手で立ち向かう様なもの。これでは、ウイルスは拡散していくばかり。
昨日の夕方、岩手の農家から電話があった。
『小沢議員が確保し、部会に届いたビルコン20本を●の所に送りたい』
涙が出そうになった。
もし岩手まで口蹄疫が攻めて来ないとも限らない。
それでも、俺達仲間を支援したい。
最近、東北の和牛が躍進しているのは“第一花国”“菊安舞鶴”“菊福秀”“平忠勝”と言った種牛が出てきたから。でも、どれも東北の“菊谷”と言う血の濃い血統。交配する為に宮崎や鹿児島の雌牛を飼っている。
逆に宮崎は宮崎の血統とは離れた東北の血統を導入している。
うちにも東北のみならず全国から来た牛がいる。全国各地でうちで産まれた牛が活躍している。
和牛の育種・生産は100年もの間、ライバルである産地同士で力を合わせる事で成り立って来た。
一部の小沢の取り巻き達が考えるように一朝一夕で成り立ってきた産業じゃない。
俺達の繋がりナメるな。
この20本を使えば、俺を含め仲間内の農家10軒を当分の間守りきれる…
俺も喉から手が出るほどほしい。
…でも、これは全て川南に送ろうと思う。
口蹄疫の爆心地…、
仲間達が毎日倒れていく。
これで1人でも仲間が助かれば…、
1頭でも多くの牛や豚が生き延びれば…。
今、宮崎に続々と全国各地の農家から消毒剤が届き始めた!!
誰もが『政府が消毒剤を配布するだろう』そう思っていた。でも、20日間もの間、政府は見て見ぬふりのまま毎日沢山の仲間が倒れていく。もう宮崎だけの問題じゃない。
佐賀の肥育農家の部会から、熊本の酪農家から、阿蘇のチーズプラントから、大分の若手繁殖農家の勉強会から、鹿児島の種畜場から、兵庫但馬の育種部会から、伊賀松阪の肥育部会から、山形の大手牧場から、種子島、沖縄、石垣島、山口、広島、島根、鳥取、京都、愛媛、香川、愛知、岐阜、新潟、群馬、長野、栃木、青森、北海道…
みんな、いつ自分の所に口蹄疫が来るかわからない。
でも、ストックしていた消毒剤を放出した。
宮崎の仲間の為に!!口蹄疫と闘うために!!
これでやっと武器が届く!!
戦える!!
うちの●●がシンガポールでビルコンを150本確保した!!
あと、5日もすれば日本に届く。全てを川南にぶち込む!! 誰にも文句は言わせない!!!
イギリスの口蹄疫リファレンスセンターが余りの日本政府の対応の悪さに、ドイツのバイエル本社に要請をかけた。
MarkShuwalut常務の計らいで後10日で2000本のビルコンが届く!!!!
そうなれば、いや、それが本来の防疫体勢。
それまで、みんな持ちこたえてくれ。
これを乗り越えて、またみんなで宮崎の畜産を再興させることが全国の仲間への一番の恩返しになるから!!