たくまし可愛いい、ロボの戦い

乳がんと戦う、ロボの戦闘日記。
戦闘を離れた日常もつづってます。
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私が案ずるには

2006-09-05 | カテゴリなし
「お母さん、大丈夫なの?」
「知らない、大丈夫じゃない?手術するって言ってるし」
「違うよ、泣いてない?」
「ああ、元気そうだよ!だってお母さんだよ?」

母と弟はとても仲の良い親子です。
いつも一緒に買い物に行くし、二人でカラオケにも行っちゃうくらい。
弟はよくお墓参りにもよくついて行き、
母のスクーターが壊れた時は毎日職場へ送り迎えを欠かさなかった実績もあり
周りからは親孝行だと大絶賛。

そんな賛辞と日頃の苦労により、弟は完全に平和ボケしている。
「思いやり」や「やさしさ」という言葉に捕われて、本当に人を思いやる事を忘れている。

そう思いました。


埒があかないとはこの事だ、長男なんだからしっかりさせなくては。
私は、とにかく行かなくては。


休日なので私は休みだけど母は今晩は夜勤、明日は夜勤明けの様でした。
一晩考えそれでも母に会いに実家に帰ることに決め、これから行く事を連絡すると
母は夜勤明けのその足で、昼間っから飲みに行っていました。
それを伝えてくれている呆れ気味な弟を少し怒りつつ、母へ連絡を頼みました。

飲ませてやれよ。


私が母に電話しても呼び出すだけで出てくれず結局直接は話せませんでしたが
連絡のとれた弟によると、私が来るならすぐ帰ると言っているらしいので向かいました。


向かう最中に、気付くと母から留守電が入ってました。

「お姉ちゃん、電話に出れなくてごめんねー

えっと‥



来るなら洗剤買ってきて!」




私は、急に全てが心配になりました。


すぐに電話すると、母は「来なくていいのに」と言いながら、泣き出しました。


「本当に来ないで」

何度も言いました。


「アタシは元気だ!来るなバカヤロー!!」

何回か言いました。


来るとか来ないとか、
行って何をするとか、
どうでもいいんです。


たぶん母は泣き言を言いたくないから、来てほしく無いんだと思う。
いつもの自分でいたいのだと。
その思いは尊重したい、

いつでも頼れる人が、傍にいるのであれば。

しかし母の傍に、誰かいるとはお世辞にも言えない。


独りで頑張ることの多かった人が弱音を吐いたとき
それを理解してただ聞いてくれる人は、きっと母の周りにはいない。
不安や迷いを抱えたとき
本当にそれを解消してくれる人も、いない。


不安や泣き言を言える、相談できる相手が、私が、いま傍に行かなくては。


私の、自己満足もあります。
泣き言を行ってくれなかったとしても、行かなくては。



ジョイとアタックを両手に下げ、家路を急ぎました。