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安愚楽牧場元社長らに1億円余の賠償命令

2016-10-20 21:30:44 | 企業の不法行為

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■  安愚楽牧場元社長らに1億円賠償命令 東京地裁

   三ケ尻久美子元社長

和牛オーナー制度で全国の7万人以上の会員から資金を集め,5年前の2011年に経営破綻した「安愚楽牧場」の元会員たちが元社長ら3人を訴えた裁判で,東京地方裁判所は,訴えのとおり元社長らに1億円余りの全額の支払いを命じる判決を言い渡した。

安愚楽牧場は,繁殖用の牛への投資を募る和牛オーナー制度で全国の7万人以上の会員から資金を集めましたが,平成23年におよそ4200億円の負債を抱えて経営破綻し,三ケ尻久美子元社長と元専務が特定商品預託法違反の罪で実刑判決が確定しています。
これについて元会員の男女25人は,元社長ら当時の役員3人に賠償を求める裁判を起こしていました。

20日の判決で,東京地方裁判所の手嶋あさみ裁判長は,出資者側は,同牧場の「和牛オーナー制度」が,1996年には繁殖牛が不足して架空の牛などを割り当てる状態になっていたのに,2008~2011年に原告の出資者に牧場側がうその説明をして契約を結んだと主張。違法行為を放置した元社長らに役員としての責任があると訴えた。裁判で元社長らは争わず,判決は出資者側の主張通り,元社長らに賠償責任があると判断した。

原告の弁護団は会見を開き,「元社長らは裁判の最後にみずからの責任を認めていて,認めた以上,全額を支払うように求めていきたい」と話しました。
 
三ケ尻久美子元社長と元専務は,特定商品預託法違反(不実の告知)の罪で2014年に懲役2年4カ月の実刑判決を受け,確定している。

 

 
「安愚楽牧場」
  安愚楽(あぐら)牧場は,1981年12月に有限会社安愚楽共済牧場として設立。繁殖牛の権利を出資者と売買し,生まれた子牛の売却益を還元する「和牛オー ナー制度」を始めた。90年代に詐欺容疑などで相次いで摘発された和牛商法業者の最古参で,17社程度あった業者の中で唯一生き残っていた。破綻した2011年8月までに集めた出資金は全国約7万人から約4200億円に上る。同社資料によると,牛肉料理を楽しむ庶民の姿を描いた小説「安愚楽鍋」が会社名の由来。

 

 

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>>>「安愚楽牧場」巡る訴訟,海江田氏が勝訴
                              出典:読売新聞 2016年9月9日(金)

 2011年に破綻した「安愚楽(あぐら)牧場」の和牛オーナー制度に出資して損失を被ったのは,海江田万里・元民主党代表(67)が経済評論家時代に書いた同牧場の宣伝記事を信じたためだとして,全国の出資者30人が海江田氏に計約5億7360万円の損害賠償を求めた訴訟で,東京地裁(谷口園恵裁判長)は9日,請求を棄却する判決を言い渡した。

 原告側は控訴する方針。

 判決は,海江田氏が「牧場のリスクはゼロ」などの記事を著書や雑誌に執筆した1986~92年頃は「和牛オーナー制度が特筆すべきリスクをはらんでいたとは認められない」と指摘。「海江田氏が一般消費者に不適切な情報を伝えて,投資判断を誤らせたとはいえない」と判断した。

 

民事訴訟の経過

 

月  日 経過 内容
2013 2月18日 訴訟提起(訴状提出) 東京地裁: 民第6部係属
原告: 30名
請求額: 6億1150万1000円
2013 3月25日 午前10時20分 海江田訴訟期日(第1回)  原告側:①訴状陳述②原告男性意見陳述③弁護団意見陳述④求釈明申立書提出
被告海江田氏側:答弁書陳述
 
1回目のみ傍聴券交付事件

2013 5月13日 午後4時 進行協議期日=非公開 被告海江田氏側: 求釈明に対する回答書 提出
2013 5月27日 午前11時30分 海江田訴訟期日(第2回) 原告側: ①準備書面(1) 陳述 ②求釈明申立書陳述
被告海江田氏側: 求釈明に対する回答書 陳述
2013 8月19日 午前11時 海江田訴訟期日(第3回)  被告海江田氏側: 第1準備書面 陳述
2013 10月21日 午前11時 海江田訴訟期日(第4回) 原告側: 準備書面(2) 陳述
被告海江田側: 第2準備書面陳述=事実関係の認否にすぎないもの
2013 12月16日 午前11時 海江田訴訟期日(第5回) 原告側: 準備書面(3)提出
被告海江田側: 第3準備書面陳述
2014 2月3日 午前11時30分 海江田訴訟期日(第6回) 原告側: 準備書面(3)陳述
被告海江田側:第4準備書面陳述
2014 3月24日 午前11時 海江田訴訟期日(第7回) 被告海江田川側:反論予定
2014 6月2日 午前11時30分 海江田訴訟期日(第8回) 未定
2014 7月28日 午前11時30分 海江田訴訟期日(第9回) 未定

                 ※ http://agurahigai.a.la9.jp/kaeidasaiban.html  全国安愚楽牧場被害対策弁護団

 

 

 

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和牛詐欺 人を騙す犯罪はなぜなくならないのか
被害額4300億円、被害者7万人と、戦後最大規模の消費 者被害事件となった安愚楽牧場事件。1990年代、そして2000年代後半に起こった「ふるさと 牧場事件」など、怪しい和牛預託商法が行われ、そして摘発されてきた歴史があるにもかかわらず、悲劇はまたもや繰り返されたのはなぜなのか?
  自他共に「詐欺専門記者」と認める共同通信社記者が、徹底取材で分析した「詐欺犯罪はなぜなくならないのか」
講談社


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