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どうする海江田氏-全国安愚楽牧場被害対策弁護団 -経済評論家時代に出資を推奨とし提訴を視野へ

2013-01-19 00:01:14 | 「身の丈」経営

 報道によると,全国安愚楽牧場被害対策弁護団は,安愚楽牧場問題で民主党代表の海江田万里氏が経済評論家時代に出資を推奨していたとし,提訴も視野に置いているという。

 和牛オーナー制度で出資金を集めていた「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県)は,11年8月に経営破綻し,出資金約4200億円の大半は返還されていない。
 この問題に関連して,経済評論家時代に同牧場への出資を勧めていた民主党の海江田万里代表(63)を相手取り,一部被害者が損害賠償を求め東京簡裁に民事調停を申し立てている。海江田氏側は「賠償責任はない」と主張しており,次回協議(2月5日)で和解が成立しなければ東京地裁に提訴する方針。

 弁護団によると、賠償請求しているのは、海江田氏が20年ほど前に書いた雑誌記事などを読み同牧場に出資した94人の被害者。出資総額は約15億円で,うち1割に当たる約1億5000万円の賠償を求め,昨年6月に損害賠償を申し立てている。

 海江田氏は、93年に衆院議員として初当選するまで経済評論家として活動。同牧場を「知る人ぞ知る高利回りの利殖商品」とたびたび紹介。「元本は保証付き」などとして出資を勧める記事を執筆した。

 

     ********---対策弁護団 ホームページより----******-----

 ◎海江田万里氏の民主党代表就任に対する声明

                                           2012年12月28日
                                             全国安愚楽牧場被害対策弁護団
                                                        http://agurahigai.a.la9.jp/

 我々は,株式会社安愚楽牧場に出資をした被害者約6400人から依頼を受けた弁護団です。当弁護団は,長年和牛預託商法を続けてきた,安愚楽牧場が,2011年8月1日に事実上破たんしたことを受け,安愚楽牧場の被害者を救済するため,2011年8月10日,東京の三弁護士会である東京弁護士会,第一東京弁護士会,第二東京弁護士会の各消費者問題対策委員会の委員有志により結成されました。現在61人の弁護団員で構成されています。

 さて株式会社安愚楽牧場は,2011年8月1日,配当,預託金返還等が困難となり事実上破綻し,いったん民事再生手続が開始されましたが,同年12月9日,破産手続開始決定となり,現在破産手続が進行中です。出資者である被害者は全国で約7万3000人,出資金額は約4300億円とされており,被害者数,被害金額からすれば,戦後最大の投資被害事件といえます。

 安愚楽牧場の和牛預託商法については,破綻前まで,様々なテレビ,雑誌,書籍などで広く紹介されており,中には出資を推奨するものもみられました。

 そのなかでも「経済評論家」として多くの雑誌や書籍で安愚楽牧場の和牛預託商法を紹介していたのが,今般,総選挙で再選し,民主党の代表となった海江田万里氏(以下「海江田氏」という。)です。
 
 例えば,海江田氏は,かつて安愚楽牧場の和牛預託商法を紹介した記事や著作物で,

・「13.3%の高利回りは驚異的だ」「元金確実で,しかも年13.3%と考えれば,他の金融商品はまっ青!」(書籍・「今どうすれば一番損をしないか」)

・「和牛の死亡率は0.4%と低く,また万一そのような事態があっても代わりの牛が提供されるので,契約どおりの利益は保証されます」(雑誌・「BIGMAN」昭和63年3月)

・「知る人ぞ知るといった高利回りの利殖商品」「むろん元本は保証付き」
(書籍・「海江田万里の金のなる本」)

・「この利益は申し込み時に確定していて,リスクはゼロ」
(雑誌・「女性セブン」平成4年7月2日)

・「利益は申し込みをした時点で確定していますから,リスクもありません。」
(雑誌・月刊ドリブ「DoLive」平成4年9月)

などと,あたかも,元本保証がなされ,リスクがないと述べていました。

 当時,海江田氏は,著名な「経済評論家」として,様々なメディアに出演し,雑誌や書籍などを通じて,「財テク」をすすめており,社会的な信用力と影響力を有していました。このような立場からすれば,安愚楽牧場の和牛預託商法の危険性を認識できたし,また,認識すべき立場にあったのであるから,記事や書籍などで紹介する際にもそのリスクを示すべきであり,安愚楽牧場の事業実態などについても調査・確認をすべきであったと思われます。しかしながら,海江田氏は,漫然と安易に安愚楽牧場を紹介し続け,また「経済評論家」としての執筆料等の利益と便益を享受してきました。

 被害者の中には,「経済評論家」である海江田氏の記事や書籍を信用し,安愚楽牧場に出資をした者が多数います。中には,国会議員に転身した同氏を信頼し,出資を維持し,さらには,出資額を増やした被害者すらいます。

 海江田氏の「経済評論家」として安愚楽牧場を推奨・宣伝したことは,専門家としての立場を併せて考えれば,責任は重大です。

 そこで当弁護団は,平成24年6月18日,依頼者のうち海江田氏の記事や書籍をきっかけに安愚楽牧場に出資した人のうち94名を申立人として,海江田氏に対して,その損害額である15億8288万1000円の10%にあたる1億5828万8100円について.,賠償に応じるように求める民事調停を東京簡易裁判所に申し立てました。そして,同年8月2日,10月11日,11月15日と3回にわたり,調停を行ってきました。

 しかし,海江田氏は,当初から一貫して責任を認めようとせず,総選挙前を避けて期日調整をした次回期日(平成25年2月5日)では、調停が不調になることが見込まれます。
 
 戦後最大の消費者被害事件とも言うべき安愚楽牧場の事件に関わりながら,その甚大な被害に対して誠実に対応しようとしない人物が,野党第一党として,現政権と対峙する立場の政党の党首として選任されたことについて,当弁護団は深く憂慮しています。
 当弁護団は,改めて,公党の代表者となった海江田氏に対し,本件の被害者に対して,責任を認め,誠実な対応をすることを求める次第であり,また民主党に対し,代表者が関わった安愚楽牧場の被害について,被害者の具体的な救済に向けた政策や立法を強く求める次第です。

                                                                       以上

 ▼「安愚楽牧場」ブログーバックナンバー

 ・安愚楽牧場関連・もう一つの破たん-宮崎県小林市のコスモス牧場が休園

  ・安愚楽問題で国賠訴訟検討 弁護団「行政の失態-被害拡大の一因」  

 ・安愚楽牧場のその後 -詐欺被害はなぜ繰り返されるのか-2

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  安愚楽牧場のその後 -栃木の子会社破産 / 鹿児島の会社(カミチク)が一部継承 2012-05-05

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  ・安愚楽牧場が破産へ=民事再生手続き廃止―東京地裁(2011-11-08)

 

和牛詐欺 人を騙す犯罪はなぜなくならないのか
共同通信社記者が、徹底取材で分析した「詐欺犯罪はなぜなくならないのか」。
講談社


被害額4300億円、被害者7万人と、戦後最大規模の消費者被害事件となった安愚楽牧場事件。1990年代、そして2000年代後半に起こった「ふるさと牧場事件」など、怪しい和牛預託商法が行われ、そして摘発されてきた歴史があるにもかかわらず、悲劇はまたもや繰り返されたのはなぜなのか?
自他共に「詐欺専門記者」と認める共同通信社記者が、徹底取材で分析した「詐欺犯罪はなぜなくならないのか」。


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