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元NHKアナ・鈴木健二さん死去 95歳 老衰

2024-04-03 17:37:16 | 男ぷり
>>>元NHKアナ・鈴木健二さん死去 95歳 老衰

 報道によると、「クイズ面白ゼミナール」の司会やベストセラー「気くばりのすすめ」の著者で知られる昭和を代表する元NHKアナウンサーの鈴木健二(すずき・けんじ)さんが3月29日、老衰のため福岡市内の病院で死去。95歳だった。

 鈴木さんは、東京の下町に生まれの江戸っ子。東北大卒業後、テレビ放送開始の前年の1952年にNHKに入局。81年から「クイズ面白ゼミナール」の司会として活躍。最高42・2%(82年9月12日)を記録。抜群の記憶力で台本やセリフを頭にたたき込む一方、当意即妙の受け応えで、人気アナウンサーとしての地位を確立した。
 NHK紅白歌合戦は司会で3回務めた。また、こまやかな心遣いの大切さを記した著作『気くばりのすすめ』は、400万部を超える大ベストセラーとなった。59歳で定年退職、熊本県立劇場館長や青森県立図書館長などを歴任した。
 2019年2月には90歳で「昭和からの遺言」を執筆、反戦への誓いを訴えていた。
 ▼『気くばりのすすめ』抜き書き
『気くばりのすすめ』については、新潮社の月刊読書情報誌「波」2013年7月号で、次のように綴っている。
--私は三十年以上も前に『気くばりのすすめ』という本を出しました。今は古本屋さんの片隅にぽつんと置かれ、往年の一年間に四百万部突破の栄光も色あせて、ひっそり鎮座しているようです。---
 
p50-(忙)
 外交政策、経済政策の誤りが国を破滅に導くことは当然である。それは企業でも個人の生活においても同じなのである。人生にはかならず将来を左右するような決定的な判断を迫られるときがくる。そのとき正しい判断ができるか否かがその後の人生のわかれ道だが、忙しさのあまりに自己を見失うというようなつまらないことによって起こるまちがいだけはしないように心がけなくてはならない。忙という字は心が亡びると書くのである。

p246-(気くばり)
 心というのは、話を聞いたり、本を読んだりしているときは、そうだそのとおりだと思っても、いざ具体的にどこから始めるかとなると、手段が全然みつからないものである。それは教えられて頭で覚える事柄ではなくて、人から人へと伝えられ、育てられていくべき性質のものだからである。
 たびたびくり返すが、車内で席を譲る場合でも、席の真ん中の人が立ち上がっても、松葉杖を両方についている人は、すぐには坐れないのである。窓ガラスに手を突いて、ありがた迷惑にもなる。この場合には、座席の一番端には、天井まで鉄の棒がついているはずだから、そのすぐ脇の席を空けてあげれば、身障者はあの棒につかまって、立つことも坐ることもできるのである。
 こうした思いやりの技術を、皆が持ってはじめて、心のある社会をつくることが可能になるのであるし、その上に社会福祉は成り立つのであを本当は問題はきわめて簡単なのだ。それはお互いが相手に細かい自然な気くばりをすればいいだけなのである。それがいまの日本人にはできないのだ。

 

 

 

 

「放送人の証言」154 鈴木健二
 
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