東京地裁安愚楽牧場に管理命令

□東京地裁、安愚楽牧場に管理命令

　和牛オーナー制度が行き詰まって破綻し、民事再生手続き中の「安愚楽牧場」（栃木県）に対し、東京地裁は11月４日、管財人による財産管理を命じる「管理命令」を出した。同手続きでは現経営陣が再建に当たるのが一般的だが、オーナーである債権者の一部が「現経営陣による再建は透明性が確保できない」などとして、管理命令を出すよう裁判所に求めていた。

□安愚楽牧場被害～各地の被害者説明会等～

>>>群馬県－－安愚楽問題で弁護団依頼５７人
 
「和牛オーナー制度」と呼ばれる投資で全国に会員を持つ畜産会社，「安愚楽牧場」が経営破たんした問題で，群馬県内の弁護士でつくる弁護団が，債務者から相談を受けた結果，このうちの５７人が投資した資金を取り戻す手続きなどを弁護団に依頼した。
「安愚楽牧場」は投資を募ったうえで子牛を買い取り配当する「和牛オーナー制度」で成長を続けましたが，福島第一原子力発電所の事故の影響で牛肉の価格が下落するなどして経営が悪化し，裁判所に民事再生法の適用を申請していた。

　この問題で，群馬県内の弁護士でつくる弁護団は県内の債権者を対象にことし９月から１０月まで，相談を受け付けた結果，このうち５７人が投資した資金を取り戻す手続きなどを弁護団に依頼しました。５７人の投資した金額はおよそ５億円に上る。
今後，弁護団は会社側に対し，債権者に代わって投資した額を申告するなど債権の回収に必要な手続きを行うことにしている。

>>>鹿児島県－安愚楽破綻で県内預託農家へ弁護団説明会

　和牛オーナー制度が行き詰まり，栃木県の畜産会社「安愚楽（あぐら）牧場」が経営破綻した問題で，県内の預託農家を対象にした弁護団の説明会が１０月３０日，鹿児島市であった。会場からは「牛の価値が下がり，今後の生活が不安」との声が相次いだ。
 　弁護団は預託料など未収債権の全額回収を目指しており，事務局長の柿内弘一郎弁護士は「会社側が事業を継続できないことも想定し，預託事業を引き継ぐ第３者の選定も進めている」と説明した。
 県内には南さつま市に直営牧場２カ所と，同社から繁殖雌牛や肥育牛を預かる預託農家が約５０戸ある。
 　弁護団によると，現在依頼を受けているのは県外も含め３７戸，未収債権は総額１億円を超えるという。弁護団事務局（アーバンリバティス法律税務事務所）＝099(225)6306。

⇒⇒全国安愚楽牧場被害対策弁護団 　http://agurahigai.a.la9.jp/

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