「身の丈」経営,「身の程」人生

身の丈,身の程を知って生きる・・・・・

11月20日は天璋院の祥月命日-

2023-11-20 16:10:19 | 篤姫

p194-

  11月20日の天璋院の祥月命日は「二十日様」と称して、きまって「あんかけ豆腐に、きがら茶のご膳(茶飯)、白インゲンの甘煮」が供えられたという。「二十日様」は第二次世界大戦まで、毎月欠かさずつづけられた行事で、家達と泰子にとって、天璋院がいかに大きな存在であったかがわかる(『花葵徳川邸おもいで話』)。

 天璋院の好物だったあんかけ豆腐や自インゲンの煮物は、薩摩でも日常的に食べていたものだったのかもしれない。薩摩の赤味噌を好んだことといい、ふるさとの味はわすれがたいものである。望郷の思いもひとしおに強かったのではなかったか。

 19歳で江戸にのぼってから一度も薩摩に帰らなかった天璋院の所蔵とされる「薩州桜島真景図」。噴煙たなびく桜島を遠景に、天満宮に近い磯の浜辺か、桜の花見の情景がこまやかに繊細な筆致で描かれている。天璋院の実家今和泉家は城下にいくつかの屋敷を所有していて、桜島と錦江湾を一望できる海岸沿いにも屋敷があったという。なつかしいふるさとの思い出が心の支えとなり、逆境をはねのける勇気を与えてくれたのだろう。


 

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