りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

“わんダフル!!MOMENT―君と僕との素敵な出会い―” ―全7場― 2

2011年09月17日 11時39分56秒 | 未発表脚本


         人間の足音、遠ざかる。
         ホッとしたようにノラ、その場へ座り込む。

   シェークスピア「行っちゃいましたね。」
   ノラ「おまえがノロノロしているから、もう少しで人間に見つかる
      ところだろ?」
   シェークスピア「ごめんなさい・・・。」
   ノラ「座れよ。茫っと突っ立ってっと、もう動き出すぜ。」
   シェークスピア「はい!(ノラの横に正座する。回りを見回して。)
             へぇ・・・、これが鉄道・・・。何か、余り座り心地
             がよくないけど・・・。」
   
         その時、発車ベルが鳴り響き、ゆっくり列車が
         動き出す。

   シェークスピア「う・・・うわあっ!!動いてる!!動いてますよ
             !!」
   ノラ「(慌ててシェークスピアの口を押さえて。)馬鹿!!そんな
      でっかい声で吠えるな!!人間に見つかったらどうすんだ
      よ!!全く!!」
   シェークスピア「ごめんなさい。でも、これでもう直ぐジェシーに
             会えるんですね!」
   ノラ「・・・一体、どうしたらそんな風に、人間のことを信用できる
      のか、俺は不思議だね。」
   シェークスピア「ジェシーも・・・パパもママも、ジェシーの妹の
             リズも、僕にはとても優しかった・・・。僕が迷子
             になった時、雨の中を何時間も捜し回ってくれ
             たり・・・僕が病気になった時は、一晩中側にい
             て看病してくれたり・・・。僕は皆が大好きだった
             。」
   ノラ「じゃあ何故、そんなに優しかった人間が、おまえを捨てて
      行っちまったんだよ。」
   シェークスピア「捨てて行ったんじゃありません!!」
   ノラ「(溜め息を吐いて。)へぇ、そうかい・・・。楽しみだな、会え
      る日が・・・。(皮肉っぽく。)」
   シェークスピア「はい!!ノラさんは、ニューヨークへ行ってどう
             するんですか?ニューヨークに何か面白いこと
             が待ってるんですか?」
   ノラ「俺は“先ずニューヨーク”って言ったんだ。ニューヨークに
      目的がある訳じゃない・・・。」
   シェークスピア「へぇ!!じゃあニューヨークの次は、また何処
             かへ行くんですね?」
   ノラ「ああ。おまえのお陰で“先ずニューヨーク”ってのは、駄目
      になったけどな。」
   シェークスピア「ごめんなさい・・・。」
   ノラ「まあ、俺の目的にとっちゃ、先ずニューヨークでも、先ず
      サンフランシスコでも、たいして違いはないけどな・・・。」
   シェークスピア「ありがとうございます!!」
   サイコロ「うるせぇな、さっきから・・・。」

         ノラ、シェークスピア驚いて、サイコロの方を向く。
         サイコロ起き上がり、ゆっくりノラとシェークスピア
         の方へ。腰を下ろす。

   サイコロ「無銭乗車か・・・?」
   ノラ「見たとこ、おまえも同じじゃないのか?」
   サイコロ「まぁな・・・。(独り言のように。)ちっ・・・!2匹共、
         ギスギスしてて不味そうだな・・・。(シェークスピア
         の首輪を見て、何か思いついたように。)サンフラン
         シスコへ行くのかい?」
   シェークスピア「はい!」
   サイコロ「ありゃあ、いい町だ。」
   シェークスピア「知ってるんですか?」
   サイコロ「ああ。俺様は、アメリカ中を渡り歩いてんだ。俺様の
         知らない町なんてないぜ。」
   シェークスピア「へぇ!サンフランシスコって、どんな所なんで
             すか?」
   サイコロ「そうだなぁ・・・、サンフランシスコは、回りを山で囲ま
         れた、自然溢れる素晴らしい田舎さ。緑なんか一杯
         あるぜ・・・。」

         ノラ、サイコロの顔を不審気に見る。

   シェークスピア「本当!?」
   サイコロ「ああ。」
   シェークスピア「じゃあ、ジェシーと野原を駆け回れるね!」
   サイコロ「野原でも草原でも森ん中でも駆け回れるさ!それよ
         りサイコロ遊び、やらねぇか?」
   シェークスピア「サイコロ?」
   ノラ「俺はやらねぇよ・・・。(ゴロンと横になる。)」
   サイコロ「3回ずつサイコロを振って、その合計の数の多い方
         が勝ちだ。」
   シェークスピア「へぇ・・・。」
   サイコロ「どうだ、坊主!やるか?」
   シェークスピア「面白そうだな・・・。」
   ノラ「止めとけ止めとけ。」
   サイコロ「俺様はコイツを賭けるぜ。(ポケットから、懐中時計を
         取り出し、前へ置く。)」
   シェークスピア「(覗き込むように。)わぁ!綺麗な時計ですね!」
   サイコロ「年代もんだぜ。それで?おまえは何を賭ける?」
   シェークスピア「僕・・・僕、賭けるものなんて何も・・・。」
   サイコロ「(シェークスピアの首元を見て。)そいつはどうだ?」
   シェークスピア「(サイコロの視線に気付いて、首を触る。)・・・
             これ・・・?」
   サイコロ「ああ。えらく高価そうな首輪じゃないか。」
   シェークスピア「これは、ジェシーが僕の誕生日にプレゼントして
             くれた大切な・・・」
   サイコロ「おまえが勝ったら、この懐中時計もおまえのものにな
         るんだぜ。そのジェシーとやらに、いい土産ができる
         じゃねぇか。」
   シェークスピア「(少し考えるように。)・・・そうだね・・・そうだね!
             うん!僕やるよ(首輪を外して、懐中時計の横
             に並べる。)」
   ノラ「いいのか?そんな奴の口車に乗っちまって・・・。」
   サイコロ「おいおい、人聞きの悪いこと言うなよ。(笑う。)おまえ
         は本当にやらないのか?え?ノラさん!」
   ノラ「ふん!(ゴロンと背を向ける。)」
   シェークスピア「ノラさんもやりましょうよ!」

         ノラ、無視する。

   サイコロ「まぁ、いいさ。2人でやろうぜ!ほら、先ずおまえから
         だ、坊主。(サイコロをシェークスピアの方へ差し出す
         。)」
   シェークスピア「はい!(サイコロを受け取る。)よし、じゃあ・・・
             (サイコロを投げる。)やった!!6だ!!」
   サイコロ「やるじゃないか、坊主。じゃあ次は俺様だな。(サイコ
         ロを取って投げる。)・・・6だ・・・。」
   シェークスピア「わぁ!!緊張するなぁ・・・。(サイコロを取って
             投げる。)やった!!また6だ!!」
   サイコロ「そら!(サイコロを投げる。)・・・2だ・・・。(サイコロを
         シェークスピアへ渡す。)3以上出れば、坊主の勝ち
         だな。」
   シェークスピア「・・・僕の勝ち・・・」
   サイコロ「ああ。」
   シェークスピア「よおし!3以上出して、その時計は頂きます!
             (サイコロを投げる。)あー・・・1だ・・・。」
   サイコロ「(ニヤリと笑う。)残念だったな、坊主!さぁ、俺様の
         番だ。これで俺様が見事6を出せば、俺様の勝ちって
         訳だ!そら!(サイコロを投げる。)一発逆転6だ!!
         悪いな、坊主!この首輪は頂きだ。(笑う。首輪と時計
         を手に取る。)」
   シェークスピア「あ・・・」
   ノラ「おい、如何様野郎・・・。(起き上がる。)」
   シェークスピア「ノラさん・・・」
   サイコロ「如何様・・・?」
   ノラ「さっきから、2個のサイコロを巧みに使い分けてたつもりだ
      ろうが、世間知らずのコイツと違って、俺の目は誤魔化せ
      ないぜ・・・。」
   サイコロ「何言ってんだ。俺様が何時・・・」
   ノラ「(サイコロの服のポケットから、サイコロを抜き取り、サイコ
      ロの前に放り投げる。)」         ※
   サイコロ「おい!!何すんだ!!」
   ノラ「この重石の入ったサイコロが、何よりの証拠だろ?さぁ、
      その手にしてる首輪を返してもらおうか。」
   サイコロ「・・・嫌なこった!!ふん!!コイツは初めっから、俺
         様が頂戴しようと思ってたんだ!!そう簡単に返して
         たまるかってんだ!!(立ち上がる。)」
   ノラ「(立ち上がって。)なら、力尽くで取り返すまでだ!!」
   シェークスピア「ノラさん!(立ち上がる。)」

         ノラ、サイコロ、見合ったまま構える。
         その時、人間の声が聞こえる。

   人間の声「こっちです!!」

   ノラ「人間だ!!」

         3匹、驚いて逃げようと其々、サイコロ下手方へ、
         ノラ、シェークスピア上手方へ行きかけると、上手
         下手から人間が登場。3匹、怯えるようにゆっくり
         中央へ。

   人間1「(3匹を認めて。)野良犬に狼!?3匹も紛れ込んで
        やがったのか!!」
   人間2「放りだしてやる!!」

         人間達、3匹を捕まえようとする。ノラ、
         シェークスピア“ワンワン”吠える。サイコロ唸る。

   人間3「ワンワン煩いんだよ!!他のお客様に迷惑がかかる
        だろ!!」
   
         其々、躍起になりながら追い掛ける3人の人間に、
         捕まった3匹、吠えながら逃げようと暴れる。
         その時ノラ、人間の腕に噛み付く。

   人間3「いてててて・・・!!(思わず捕まえていたノラを放す。
        )コイツ!!」

         ノラ、続いてシェークスピアを捕まえていた人間
         に噛み付く。

   人間2「いてててて・・・!!(シェークスピアを放す。)」

         ノラ、シェークスピアの腕を素早く取って、
         上手へ走り去る。

   人間3「おい、早く捕まえろ!!」
   人間2「ああ!!」

         人間2,3上手へ、ノラとシェークスピアを追い
         掛けて走り去る。サイコロの唸り声が辺りに響いて
         フェード・アウト。

       ――――― 第 3 場 ―――――

         上手客席より、ノラ、シェークスピア息を切らせ、
         走りながら登場。

   ノラ「(後ろを振り返って。)ここまでくれば、もう大丈夫だろ・・・。」
   シェークスピア「(後ろを見る。)はい・・・。」
   ノラ「(シェークスピアが押さえている手に、チラッと目を遣る。)
      ・・・大丈夫か?」
   シェークスピア「(手を見て。)はい・・・。さっき、飛び降りた時に、
             ちょっと擦り剥いただけだから・・・。」
   ノラ「・・・かしてみな!(シェークスピアの手を取って、傷跡を舐
      める。ハッとして手を離す。)こんなのは、舐めときゃ治るん
      だよ!!」
   シェークスピア「ノラさん・・・ありがとう・・・。僕の為に、あの人か
             ら首輪を取り返そうとしてくれて・・・。」
   ノラ「・・・けど、取り返せなかったな・・・。あの騒ぎで、何処かへ
      行っちまった・・・。(作り笑いする。)」
   シェークスピア「(首を振って微笑む。)僕、嬉しかった!ノラさん
             が一生懸命闘ってくれたこと・・・。でも、どうして
             あの人が如何様したって分かったんですか・・・
             ?」
   ノラ「サンフランシスコの話しを聞いた時にピンとくるさ。俺は、
      その辺に落ちてた観光ブックでしか知らないけど、アメリカ
      西海岸の都市サンフランシスコは、少なくともあいつが言っ
      てた、山に囲まれた田舎ではないからさ。」
   シェークスピア「そうか・・・、西海岸の都市か・・・。僕、何も知ら
             なくて・・・。」
   ノラ「当たり前だろ。(笑う。)」
   シェークスピア「・・・そうですね!(笑う。)でも・・・どうするんです
             か?こんな所で、列車から降りちゃって・・・。見え
             る限りの地平線・・・。」
   ノラ「大丈夫大丈夫!何とかなるさ!」

         ノラ、元気よく歌う。シェークスピア、嬉しそうに歌う。

         “なんとかなるさ このまま歩こう!
         彼方に見える地平線も
         ゴールのテープに見えてくる
         足があるんだ このまま進もう!
         昇る太陽が道標
         続く線路が道案内
         何も恐れるものはない
         歩けば必ず到着するはず
         願いを叶えるんだ
         この果てに見える夢に向かって
         歩き続けよう!”

   ノラ「行くぞ!!」
   シェークスピア「はい!!」

         2匹、下手へ走り去る。
   







  ―――――“わん!!ダフルMOMENT
       ―君と僕との素敵な出会い―“3”へつづく―――――





   ※ ここの()内の文章・・・書いてる時はあまり考えもしなかっ
    たのですが、改めて読み直すと・・・可笑しいですね~^^;



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    今は、基本的にハッピーエンドが好みであるのと、子ども
    相手の作品を書くことが多いのとで、余程のことがない限り、
    悲劇にはしません。でも、この頃の作品を読み直していると、
    やたら悲しい結末を迎えるお話しが多いのです^^;
    今と違って、ハッピーエンドを探す方が難しいのではないか
    ・・・と思うくらい・・・(>_<)だから・・・?
    はい、今回のお話しも・・・(-_-;)ラスト、ちょっと書き直し
    ちゃうかも知れません・・・^^;




                                どら。







        http://www.geocities.jp/littlepine2005/ 

      http://blogs.yahoo.co.jp/dorapontaaponta
 
         http://blog.goo.ne.jp/axizgoo7227







 


“ピンクのももちゃん―ももちゃんとサメのおじさん―” ―全8場―

2011年09月17日 08時39分02秒 | 脚本



   
         (2010年公演“ピンクのももちゃん”より。)

   今回、未公演の為、舞台写真はございませんm(__)m
   ・・・が、何もナシも淋しいので・・・
   途中、今年の3月に“ピンクのももちゃん”第1段で、小学校の
   クラス単位で回った時の写真を、掲載致しますので、合わせて
   ご覧下さい^^;
   “ピンクのももちゃん”脚本を、掲載した時とは違う写真です。
   が・・・前にもお話しした通り、登場人物、背景が変わらない為、
   同じように見えますが、お許し下さい<(_ _)>



                                  どら。



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      〈主な登場人物)

    サメ吉先生(サメのおじさん)。    ※

    ももちゃん。

    タコ先生(タコのおばさん)。

    先生(魚の先生)。

    サメ1。

    サメ2。

    小魚達。


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   ――――― 第 1 場 ――――― 

         音楽流れ、幕が開く。と、海の中。
         上手より一匹の小魚(ももちゃん)、回りを
         キョロキョロ見回しながら登場。歌う。

      もも“キラキラ溢れる海の中
         みんなが私を呼んでる”

      コーラス“こちらへ”

      もも“キラキラ輝いている海”

      コーラス“来て”

      もも“みんなで遊びに行こう”

      コーラス“みんなで”

      もも“お魚学校の遠足よ
         みんなで出掛けましょう一緒に
         ヒレとヒレつなぎ
         珊瑚礁の森へ”

      全員“みんなで並んで”

         そこへ上手より、サメ吉先生(サメのおじさん)、
         タコ先生(タコのおばさん)と小魚達、一列に
         並んで登場。

   サメ吉先生「おーい!!チビすけー!!おまえ、また列から離
           れて、一体どこウロチョロ行ってんだ!!」
   もも「あ、みんな!!」
   タコ先生「そうよ、ももちゃん!遠足はみんなで一緒に行かない
         と!!」
   もも「はーい・・・」
   タコ先生「私達は、魚先生からあなた達のことを、しっかり頼ま
         れて来たのに、何かあったら大変なのよ!」
   サメ吉先生「おまえは“危険”って言うことを、知らなさ過ぎるん
           だ。」
   もも「きけん・・・?」
   サメ吉先生「おまえ達みたいな小さい魚は、俺達や・・・もっと大
           きな魚からすりゃ、格好の獲物なんだぜ。」
   もも「えもの・・・?」
   タコ先生「食べられちゃうのよ!」
   もも「(笑う。)サメのおじさんもタコのおばさんも、そんなことしな
      いもの!大丈夫よ!」

         もも、一寸離れる。

   サメ吉先生「やれやれ・・・」
   タコ先生「信用され過ぎる・・・って言うのも、考えものねぇ・・・。
         あなたが以前、ももちゃんのピンチを救ってから、もも
         ちゃんは本来、近寄ってはいけない“サメ”ですら、
         安心できる仲間だと思ってるようよ。」
   サメ吉先生「そうなんだよなぁ・・・」

         サメ吉先生歌う。

         “海の仲間達は
         いい奴ばかりじゃない
         危険と隣り合わせだから”

         もも歌う。

         “素敵な海の中
         誰もが幸せに
         ヒレとヒレつなぎ
         みんな仲良く・・・”

   もも「サメのおじさーん!!タコのおばさーん!!愚図愚図して
      たら置いて行っちゃうわよー!!」
   サメ吉先生「あ、待てよー!!」

         全員下手へ去る。

   ――――― 第 2 場 ―――――

         音楽変わり、上手よりサメ1、2登場。

   サメ2「兄貴!腹減りましたよねぇ・・・」
   サメ1「そうだなぁ・・・。今日はまだ、エサになりそうな獲物に、
       お目にかからねぇなぁ・・・。」
   サメ2「オイラ、目の前がクラクラしてきちまって・・・」
   サメ1「まぁ、待て。もう少し行きゃあ、小魚達のうようよいる
       珊瑚の森だ。」

         サメ1歌う。

         “俺たちゃこの海に住む海賊さ
         誰もが恐れるつわもの達さ”

         サメ1、2歌う。

         “目指すはあの森 突撃”

   サメ2「兄貴ー!!あそこが珊瑚の森ですねー!!」
   サメ1「そうさ!あそこが俺達のエサ場・・・珊瑚礁の森だ。」
   サメ2「うわぁーっ・・・」
   サメ1「ほら見てみろ!!珊瑚の陰に、美味そうな小魚が一杯
       いるじゃなか!!」
   サメ2「兄貴!!早いこと頂いちゃいましょうよ!!」

         サメ1、2歌う。

         “突撃!!”

   ――――― 第 3 場 ―――――

         下手後方より、サメ吉先生、タコ先生、小魚達
         登場。

   サメ吉先生「こら!!チビすけ!!珊瑚の森から出るんじゃな
           いぞ。」
   もも「はぁーい・・・」
   サメ吉先生「全く・・・チビすけだけは、油断も隙もありゃしない。」
   タコ先生「(笑う。)天下のサメ吉先生も、ももちゃんには形なし
         ねぇ・・・。」
   サメ吉先生「煩いな!!」
   小魚「サメ吉先生ー!!早く遊ぼうよー!!」
   サメ吉先生「あ・・・ああ!!よーし、何して遊ぶ!?」
   小魚達「わーい!!」

         いつの間にか、サメ1、2下手後方より登場。
         小魚達の様子を伺う。

   サメ2「あ・・・兄貴!!あれ・・・あれ見て下さいよ!!」
   サメ1「ん?」
   サメ2「あの先生・・・」
   サメ1「サメ吉・・・?」
   サメ2「サメ吉さんじゃないですか!!」
   サメ1「あの野郎!!最近、全く見掛けないと思ったら・・・」
   サメ2「おーい!!サメ吉さーん!!」
   サメ吉先生「ん・・・?(サメ1、2を認める。)おまえら・・・」
   サメ1「おまえ、近頃姿を見なくなったと思ったら、こんなとこに
       いたのか。」
   サメ2「サメ吉さん!!あの小魚達、全部サメ吉さんのご馳走
       ですか?俺達にも分けて下さいよー!!」
   サメ吉先生「馬鹿野郎!!何てこと言うんだ!!あいつらは、
           ご馳走なんかじゃないんだ!!」
   サメ1「・・・サメ吉・・・?」
   サメ2「ご馳走じゃないって・・・」
           
         タコ先生、サメ達の側へ。

   タコ先生「・・・どうかしたの?」
   サメ吉先生「タコ先生・・・。何でもないんだ。先生!先に小魚達
           を連れて、学校へ帰っくれないか・・・」
   タコ先生「でも・・・」
   サメ吉先生「頼む・・・」
   タコ先生「分かった・・・分かったよ!さぁ、みんな!!学校へ帰
         るわよ!!」
   小魚達「はーい!!」
   タコ先生「それじゃあ、サメ吉先生!先に帰るから・・・」
   サメ吉先生「ああ・・・」
   もも「サメのおじさん!!」
   サメ吉先生「チビすけ・・・大丈夫!!タコ先生と先に行くんだ・・・
           。直ぐに追い付くから・・・」
   もも「でも・・・」
   サメ吉先生「早く・・・!!」
   もも「直ぐ・・・直ぐ追い付くわね?」
   サメ吉先生「ああ。」
   もも「きっとよ!!」
   タコ先生「ももちゃん!!」

         タコ先生、小魚達を連れて上手へ去る。

   サメ1「ふうん・・・“サメ吉先生”だって・・・?(笑う。)笑わせやが
       る・・・!!なあ!」
   サメ2「本当ですねぇ・・・。(笑う。)それにしても、あのピンク色
       の小魚・・・美味そうだったなぁ・・・。」

         音楽流れる。

   サメ吉先生「頼む!!あいつらに手出しだけは・・・!!」
   サメ1「さあなぁ・・・生憎、俺達は腹がペコペコでなぁ・・・。」

         サメ1歌う。

         “海の掟だ 強いものが勝つ
         そんなことすら 忘れてしまった
         サメの仲間の 裏切り者だ
         そんなおまえの ただの戯言”

   サメ吉先生「違う・・・違うんだ!!俺は気付いたんだ!!」

         サメ吉先生歌う。

         “海に住む者は どんな魚も
         みんな仲間だ 力を翳すな”

   サメ1「あんな奴ら、俺達が本気で追い掛けりゃあ、直ぐに追い
       付いて、みんなまとめて一飲みだ!!」

         サメ1歌う。

         “どんな世界に生まれ落ちても
         掟に従い生きる
         それが生きてる定め
         強さを見せびらかせ”

         サメ吉先生歌う。

         “どんな世界に生まれ落ちても
         みんな生きてる意味がある
         なぜ分かってくれないんだ
         強いだけが勇気じゃない”

   サメ1「何を甘っちょろいこと言ってるんだ!!俺達は誰もが認
       める海の王者だ!!」
   サメ吉先生「分かった・・・。俺が明日・・・代わりのいいエサ場を
           おまえ達に教えてやるから・・・それでいいだろ?」
   サメ2「あの小魚達より、もっと美味いエサのいる場所があるの
       かい?」
   サメ吉先生「ああ・・・」
   サメ1「・・・いいだろう・・・。その変わり・・・おまえも俺達と一緒
       に行くんだ。いいな。」
   サメ吉先生「・・・分かった・・・」
   サメ1「・・・じゃあ明日・・・!」







            小魚達を守る為、サメ達と一緒に行く約束をした
            サメ吉先生ですが・・・。
            それでは“2”へ参ります・・・。






   
   
       (写真の場所が2か所あるの、分かりますか~?)






     ※ 今回のお話しは、ももちゃんより、サメのおじさんを
       主として書いた作品になります(^^)
       なので、サメのおじさんが一番上にきています(^^)v





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    (どら余談^^;)

    この作品の中に、エンジニアさんに教えて頂きながら作った、
    オリジナル曲が2曲含まれています(^^)v・・・オリジナル・・・
    などと、大層に言っていいものかどうかは・・・???
    ですけど・・・^^;現在は、ボランティアで公演していることも
    あって、使用曲はオリジナルではありません(>_<)
    でも、この時に、少しですが作曲もどきのことをさせて頂いて、
    とても楽しくて・・・将来的には、是非全てを自分で作った作品
    を発表できれば・・・と、益々夢は壮大に膨らんでいくのです♥

    以前は、大道具小道具類まで、一人で手掛けることが多く、
    作品作り・・・人形作り・・・台詞までも・・・と、何でもかんでも
    一人でやっている感があって、メンバーに冗談で「一人だけで
    出来るやん」などと、笑われたこともあります。が、今では
    大道具係り、小道具係り・・・など、みんなで手分けし、一つ
    の舞台を一緒に作り上げていく楽しみを味わっています。

    でも曲作りはホント、時間があれば、是非またチャレンジ
    したい作業の一つです(^^)v
    (兎に角グズいので、曲作りにしてもエライ時間がかかった
    もので・・・^^;)
    きっと、エンジニアさんには「え~・・・(-_-;)」っと、言われ
    るんでしょけどね・・・(^_^;)    













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