りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

―シャーロットの翼―2幕 3

2019年12月29日 22時07分17秒 | 脚本

   
   

   その時、シャーロットの悲鳴が聞こえてくる。(段々大きく。)
   2人、上を見る。

ビリー「え?」
アレック「何だ!?」
ビリー「わぁーっ!!」
アレック「えーっ!!」
ビリー「兄貴!!人が落ちて来る!!」
アレック「子どもだ!!」
ビリー「女の子だ!!」
シャーロット「キャーッ!!」
アレック「ビリー、受け止めるぞ!!」
ビリー「ガッテンだ!!」
アレック「わーっ!!」

    シャーロット、アレックとビリーの上へ落ちる。
    アレックとビリー、シャーロットを受け止めようと
    するが倒れる。

アレック「いってぇ・・・」
ビリー「イテテテテテテ!!兄貴・・・兄貴ー!!痛いよ!!腕が!!
   (腕を押さえて飛び跳ねる・)」
シャーロット「ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
アレック「ビリー!大袈裟なんだよ、おまえは!!」
ビリー「だって兄貴!腕がグニャって!!きっと骨が折れて・・・」
アレック「馬鹿!骨が折れてたら、そんな風に動かねえよ!」
ビリー「あ・・・そっか・・・へへっ・・・」
アレック「それよりおまえ・・・(上を見て。)どっから落っこちて
     来たんだ?」
シャーロット「あの・・・さぁ・・・私にもよく分からないの・・・」
アレック「ふーん・・・(不思議そうに上を見ている。)ま・・・
     いいか・・・。そうだ、先ず名乗んねぇとな。俺はアレック!
     こっちは弟分のビリー。訳あって今は無職だ!で?おまえは・・・」
シャーロット「あっそ・・・(周りをキョロキョロ見回している。)」
アレック「あっそ?あっそって一体何だよ・・・ははーん・・・何か?
     おまえの名前はあっそ・・・」
ビリー「(笑う。)」
シャーロット「ねぇ!それより・・・ここはどこ?」
アレック「え・・・?ここか?ここは・・・」

    音楽流れる。アレック、ビリー、歌う。
   (途中、紗幕開く。)

  アレック゛ここは俺達の居場所
       貧乏暮らしでも
       ただの田舎者さ
       だけどいい村なのさ
       あの山の 上の城
       この国を守る者が暮らす
       俺達に 関係は
       ないかも知れないがそのお陰だと
       こうして平和に暮らしているのは
       皆が感謝しているこの国の全て”

  ビリー゛守られてることが
      だから俺達も
      人の役に立つ生き方をするんだよね?”

  アレック゛迷惑ばかりかけることが
       駄目だと分かったんだ“

  ビリー゛そんな風に 考えてたの
      ちっとも知らなかったよ”

  アレック゛成長しないとな”

  ビリー゛見直したよ これからは俺も心を新たに“

  アレック゛この村に住む俺達は
       皆と同じよう
       村が幸せになる為に働くぞ
       これからは この村の
       中に住む者同士力を
       合わせよう そうすれば
       おのずと国全体が平和になる
       この国を守る誰かの為に
       皆が協力することこそが
       皆幸せになると言うこと
       誰もが誰かの為になること
       幸せの輪が出来る筈さ
       その中心に 誰も知らない
       守る者がいる国さ”

シャーロット「へぇ・・・それで・・・あのお城に住む誰が、この国を
       守っているって言うの?」
ビリー「さぁ・・・」
アレック「それは分かんねぇ。ただの言い伝えだけかも知れねぇしな。
     それよりおまえ、俺達の質問にまだ答えてねぇだろ?一体おまえは
     どっから落っこちて来たんだよ。(上を見る。)」
シャーロット「あ・・・えっと・・・それは・・・多分あのお城の先の森の
       中で・・・イタチさんに教えられた木の幹に開いてた穴を
       覗いてたら・・・あーっ!!それより私こんなところで遊んで
       る暇なんてなかったんだわ!!私、お城へ戻らなきゃ!!
       もう直ぐ私の15歳の戴冠式が始まっちゃう!!」
アレック「お城?」
ビリー「戴冠式?」

    アレック、ビリー笑う。

アレック「何言ってんだか。あの城に、おまえみたいに15になるって言う
     娘はいねぇよ。今はシャーロット王女があの城の当主で・・・
     だけどシャーロット王女はとっくの昔に戴冠式を済ませたんだ。
     おめぇみたいなガキじゃねぇよ。」
シャーロット「シャーロット王女?シャーロット王女ですって!?」
アレック「あ・・・ああ・・・」
シャーロット「何言ってるのよ!!シャーロット王女は私・・・」

    その時、上手後方、机の前に座っていた占いの老女、
    顔を上げる。

老女「お嬢さん・・・!何か困り事ですか?」
シャーロット「え?」

    音楽流れる。

老女「私があなたの困り事を占って差し上げましょう・・・」

    老女、大きな虫眼鏡を取り出し、シャーロットの側へ。
    シャーロットを覗き込むように。


    


  老女゛何か見える 影だ 背後 何かよからぬ影がある
     これは一体 何の 印 なんて不吉な影
     見えないのか? 恐ろしくで 得体の知れぬもの

    (アレック、シャーロットの背後を覗き込むように。)

     邪悪なもの 気配に満ち 周りを渦巻いて”

  シャーロット゛私に何か良くない影がある?”

  老女゛その通り 見えるぞ見える”

老女「今からその影の取り去り方を占ってしんぜよう。ごにょごにょごにょ
   ・・・うむ・・・うむ・・・おお・・・おー・・・」
ビリー「(老女の背後を驚いたように見て。)ば・・・ば・・・ばあちゃん
    尻尾・・・?尻尾だ!!」
アレック「ん?」
老女「煩い!!(虫眼鏡でビリーの頭をコツンと叩く。)」
ビリー「あ・・・れ・・・?俺・・・」
老女「ふん!黙っとれ!!」
アレック「ビリー?どうかしたか?」
ビリー「ううん・・・」

  老女゛あの城の頂にある 恐ろしい黒い雲
     あれこそがそなたの元凶
     取り払わねば
     今直ぐに城に赴き
     住む者を追い出して
     城を浄化しないと
     悪い事が起こる
     そなたの影も消えぬ”

シャーロット「分かったわ!直ぐにお城へ戻って、お父様お母様にお願い
       してみるわ!!」

    シャーロット、下手へ走り去る。

アレック「あ・・・おい!!そんな城に勝手に行ったって、中に入れて
     もらえる訳・・・!!」
ビリー「兄貴・・・」
アレック「仕方ねぇな!!待てよ!!おい待てったら!!一緒に行って
     やるよ!!おーい!!」
ビリー「兄貴ー!!」

    アレック、シャーロットの後を追って下手へ走り去る。
    ビリー、続く。

  老女゛我が魔族を封じ込めた
     我が魔力の源を
     それを奪い 我らやっと
     自由になりえるぞ”

    老女、笑いながらゆっくり上手へ去る。
    紗幕閉まる。











― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ―

(どら余談^^;)

気付けば今年も後わずか・・・
皆様、如何お過ごしでしょうか(^.^)
リトルパインは27日に年内最後の練習日を終え、僅かな冬休みへと
突入致しました。
休みが明けると早々に小学校公演があります。
人形は前回の本公演のを使いまわして出来るように書いた新作なので、
洋服を着替えさせるだけで大丈夫だったりするのですが・・・
矢張り初めての作品と言うのは、動きの練習もイロイロと大変で、
メンバー一同、今年は暖冬傾向であるのも加わり、大汗をかきながら
練習に励んでおります^^;

それでは・・・
これからも少しでも皆様の心に留めて頂けるような作品を、
書いていきたいと思っていますので、引き続きリトルパインを
よろしくお願い致します<(_ _)>
今年一年、応援諸々ありがとうございました!
よいお年をお迎えください(^_^)/


          ミュージカル人形劇団リトルパイン
                      どら



    
         ゛海の向こうに”より






















 













“J―未来の君へ―” ―全2幕― 完結編

2012年12月10日 20時08分55秒 | 脚本


         音楽変わる。

  ハリー「死ねばよかったんだ・・・」
  エド「・・・え・・・?」

      ハリー“おまえのせいで
          いつも日陰にいる俺
          おまえがいないと
          何もかもうまくいく
          目障り 消え去れ
          俺の目の前から立ち去れ
          邪魔者 二度と現れるな
          この世にいる限り
          心掻き乱される おまえに!!”

  エド「・・・ハリー・・・おまえがそんなことを考えてたなんて、知ら
     なかった・・・」
  ハリー「おまえは甘いんだ!!大事なことは何一つ分かっちゃ
      いない!!マリィのことも・・・俺の気持ちも!!」
  エド「違う・・・ハリー・・・俺は・・・」
  ハリー「俺は気付いたんだ・・・おまえがいる限り・・・いつまでも
      このままだと・・・」
  エド「ハリー・・・」
  ハリー「だから俺は決めたんだ!!」



    
                     ※



      ハリー“おまえを殺す      コーラス“おまえを殺す”
           ここで”

  ハリー「折角トンネルのひび割れを利用して、うまい具合に俺の
      手を汚さず、おまえを殺れると思っていたのに・・・」
  エド「・・・なんだって・・・?じゃあこの・・・落石事故は・・・」
  ハリー「そうさ・・・俺が全部仕組んだことさ!!」
  エド「ハリー・・・」
  犬「ワンワンワン・・・」
  ハリー「のら犬が危ないめに遭いそうだと知ったら、必ずおまえ
      は危険だと分かっていても、このトンネルの中に助けに
      入ると思ったんだ。俺が逃げ遅れたのは、計算外だった
      が・・・」

      ハリー“この世から立ち去れ
           俺の目の前から
           消えてくれ!”

  ハリー「仕事熱心で正義感溢れる警察官は、命を賭けて可哀想
      なのら犬を助ける為に、飛び込んだトンネルの落石事故
      で残念ながら・・・(石を持って振り上げる。)」
  エド「ハリー!!」
 

  
   
                    ※2



  Jの声(エコー)「やめて!!」

         一瞬、光が輝く。

  ハリー「わあっ!!(眩しそうに光を避け、振り上げた石を落と
      す。)な・・・なんだ・・・ま・・・眩しい!!」

         一つの光がフワフワ浮いている。    
    

  
   
                     ※3



  ハリー「なんなんだ、この光は・・・!?わ・・・わあっ!!何も見
      えないっ!!やめて・・・やめろ!!あっちへ行け!!」
  
  Jの声(エコー)「ずっと・・・ずっとパパの代わりだと思って、大好
            きだったのに・・・オイラも・・・母ちゃんもハリーの
            こと、すごく頼りにしてたんだ!!心から!!」

      J“信用してたのにそれを裏切った
       傷付き騙したあんたを許さないオイラ
       パパを奪った犯人だったなんて
       今まで知らずに大好きだったのに
       嘘吐き                  ハリー“分からない
       嫌いだ                       何のこと
       あんたのことなんて               知らない
       大っ嫌い!!”                  何の話し”

  Jの声(エコー)「オイラはともかく・・・母ちゃんまで騙してたなん
            て・・・。母ちゃんが父ちゃんの代わりに、どれ程
            あんたを頼りにしてたと思ってるんだ!!」

      J“心から信用して
       生きてきた なのに!!”

  Jの声(エコー)「許さない!!」

  ハリー「わあ―――っ!!」

         ハリー、消える。

    ――――― 第 3 場 ――――― B

  J「兄ちゃん・・・大丈夫かい・・・?」
  エド「・・・え・・・?」
  J「こんな姿じゃ驚くよな・・・」
  エド「・・・おまえ・・・もしかして・・・」
  J「うん・・・さっき兄ちゃんと出会った・・・」
  エド「あの時の少年・・・。この光の玉がおまえなのか・・・?」
  J「うん・・・兄ちゃん怖くないの・・・?オイラのこと・・・」
  エド「怖い・・・?いいや・・・なぜだろう・・・なんだか初めて出会
     った時から・・・おまえのことを他人とは思えない・・・」
  J「・・・兄ちゃん・・・信じないかも知れないけど・・・」
  エド「もう・・・おまえの言うことなら信じるよ・・・(静かに笑う。)」
  J「オイラ・・・未来から兄ちゃんに会う為に来たんだ・・・。」

         音楽流れる。歌う。

      エド“なぜだか懐かしい
         温もりを感じる
         不思議なこの感覚
         なぜだか分からない”

      J“とても会いたくてたまらず”

      エド“俺のことを知ってるのか・・・?”
 
      J“心の中で考えて”

      エド“どこかで感じた思いは・・・”

  エド「・・・俺に会いに・・・おまえ・・・J・・・なのか・・・?」
  J「・・・やっと気付いてくれたね・・・」
  エド「・・・そうか・・・どうりで他人と思えない筈だ・・・。ちょ・・・ちょ
     っと待てよ・・・でもJの名前は・・・ジェシカ・・・女の子だ・・・。
     おまえは・・・」
  J「オイラこう見えても女の子だよ!!」
  エド「えーっ!!痛っ!!・・・嘘だろ・・・!?あんな格好で・・・
     泥だらけだし・・・どう見たって少年・・・」
  J「失礼だな父ちゃん!!」

   

   



  エド「・・・父ちゃん・・・って・・・何だか変な感じだな・・・。まだ・・・
     俺の中のJは・・・こんな小っちゃくて・・・それが・・・俺・・・こ
     の事故で死ぬのか・・・?」
  J「オイラの父ちゃんは死んだ・・・」
  エド「・・・そうか・・・」
  J「でもこの世界の父ちゃんは・・・」
  
      J“助ける為に来た”

      エド“俺のことを助けにか・・・?”

      J“パパに会いに”

      エド“俺に会う為にここへ・・・?”

      J“そうよ”

         (後方中央、エンゼル登場。)

      エンゼル“時間だ”

         光の玉からジェシカの姿に変わる。



   



      J“子犬を助けて死んだ
         私への
         最後の願いを
         聞き届け             エド“愛しい娘だ
         パパに会う為に            死んだ
         ここまで来たのよ           なぜだ”
         願いが叶った        
         お別れね             エド“必ずこの俺が
         会えたパパに・・・           助けると”
         この世界の私
         可愛がってあげて
         それがこの私も
         幸せになること”

      エド“分かった必ず守るよ”

      J“一目でも会えて良かった”

      エド“命を賭けた約束だ”

      J“お別れの時がきたのね”

         J消える。(エコー“さよなら”)

  エド「ジェシカーッ!!」

         紗幕閉まる。     

    ――――― 第 4 場 ―――――

         音楽流れ、紗幕前。(天界。)
         大王とエンゼル、上手より登場。

  エンゼル「大王様・・・487万3647番とその父親は・・・」
  大王「まぁ、こう言うこともあるじゃろう・・・。」
  エンゼル「じゃあ“生き返った”・・・と・・・?」
  大王「誰かさんの柄にもない“思い遣り”に免じて・・・今回のこと
     は、目をつむってやろう。未来は随分、変わってしまったが
     のぉ。(笑う。)」
  エンゼル「大王様!!」
  大王「うむ・・・。」

         天使達に両腕を掴まれ、下手より
         ハリー登場。

  ハリー「何すんだよっ!!離せよっ!!」
  大王「エンゼル!代わりの新入りを早く連れて行くのじゃ。地界
     へな!」
  エンゼル「分かりました!さ、おまえ達、そいつを早く向こうへ連
        れて行け!!」
  天使達「はっ!!」
  ハリー「は・・・離せ・・・離せよーっ!!離しやがれ!!畜生ーっ
      !!」

         (天使達、ハリーを連れて上手へ去る。)

  大王「やれやれ・・・全く騒がしい男じゃのぉ。」
  ハリー「離せーっ!!」
  大王「地上は平和じゃのぉ・・・(笑う。)」
  エンゼル「はぁ・・・」

         大王、エンゼル下手へ去る。
         紗幕開く。と地上。
         エド、佇む。

  エド「未来のJ・・・元気にしてるんだろうか・・・。未来の俺は、今
     も生きておまえのことを可愛がっているか・・・?もう二度と
     会うことはないけれど・・・お互いに大切な者を守ろうぜ・・・
     同志!」

         エド、歌う。

         “未来へ続く道の先に
         必ず幸せが待ってると”

         上手より、マリィとJ登場。

  マリィ「あなた!少しはJのこと、叱ってくださらない?」
  J「パパ!(エドの側へ。)」
  マリィ「Jったら、男の子と木登りばっかり・・・。今日も買ったばか
      りのドレスを破って帰って来たのよ。あなたからも何とか
      言って頂戴!」
  エド「(笑う。)まぁまぁ、いいじゃないかマリィ。女の子でも元気が
     一番!なぁJ!ほら、お土産だ!お祖母ちゃんの家から取
     って来たんだ。子どもの頃の、パパの宝物だったんだぞ。(
     ボールを取り出し、Jの方へ差し出す。)」
  J「(ボールを取って。)わーい!ボールだ!パパ、キャッチボー
   ルしよう!!」
  マリィ「あなた!」
  J「パパ!大ー好き!!(笑う。)」
  マリィ「もう、2人共!ホントに・・・」



         
                      ※4



         マリィ、J下手へ去る。
         エド、歌う。

      コーラス“例え何があっても
            大切だと思うもの守ろう”

      エド“誰もが幸せになること
         それがみんなの願いだから
         行こう”

  エド「きっと未来のJも、元気に走り回っているんだろうな・・・」

  Jの声「パパーっ!!」

  エド「ああ、今行くーっ!!」
  





          ――――― 幕 ―――――







      それでは次回掲載作品の紹介をしておきたいと
      思います♪
      次回は、少しお話ししていました、ドン、デンさんの
      物語をご覧頂こうと思いますが、書いているうちに、
      今回はドンさんメインのお話しになってしまいまし
      た^^;
      只今、佳境に入りかけた辺りを執筆中の・・・
      “ドンのハッピーサンタクロース”お楽しみに(^-^)










    ※ 髪の毛がエライことになっています・・・(^^;全般、
      この状態だったのを、ビデオで見て初めて気付いた
      次第です(>_<)

    ※2、手には何も持っていません~・・・(^_^;)

    ※3、この“光る玉”は、もっと“光る玉”にしたかったので
      すが・・・知識のない我々には中々難しく・・・試行錯誤
      の上、団員が考えて写真のようなものになりました^^;

      照明さんが、場面に合わせて照明チェンジして下さった
      ので、それなりに雰囲気の出た場面になったのでは
      ないか・・・と・・・(^_^;)
 
    ※4、見えていませんが、変身前と後、同一人物であること
      が分かりやすいように、“J”は脱いだ帽子を首に引っ掛
      けたまま登場しています(^_^)
      




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“J―未来の君へ―” ―全2幕― 3

2012年12月05日 19時31分35秒 | 脚本



   



         (2幕。) 音楽流れ、幕が開く。

    ――――― 第 1 場 ―――――

         呆然と佇む子どもたち、歌う。

      子どもたち“あいつが死んだ
             みんなの味方だった
             あんないい奴が
             死んだなんて嘘だ     コーラス“信じない”
             Jがいないと
             丸でこの世の終わり
             誰がみんなのことを
             庇ってくれる”     コーラス“あいつ以外に”

      ガキ大将“おまえがいない      コーラス“Jが死んだ”
            信じるものか
            喧嘩できないもう       コーラス“信じない”
            二度と会えないなんて”

         紗幕閉まる。男たち慌てて登場。

  男1「大変だーっ!!トンネル事故だーっ!!中に警官が閉じ
     込められたぞーっ!!」
  男2「エドだ!!エドが閉じ込められた!!迷い込んだ犬を助
     けに入って、そのまま閉じ込められたぞーっ!!」
  男3「え?何だって?同僚のハリーが一緒に閉じ込められた
     ・・・?」
  男4「嘘だろ・・・ハリーが事故現場にいたなんて!」
  男1「いつも真っ先に駆け付けるエドと違ってハリーは・・・」

         歌う。

      男たち“エドはいつも自分のことは    コーラス“なぜ”
           後回し 人のことばかりを
           考え一番に飛び出して      コーラス“ただ”
           身の危険忘れ
           ただひたすら人の為に
           なることを考え
           生きている”          コーラス“何が大切”

         (男たち下がる。)
         マリィ、セリ上がる。

      マリィ“エドはいつでも         コーラス“エドは
          みんなの幸せだけ             ただ”
          考え走り回る
          それが心配”          コーラス“心配ばかり
                                  かける奴だ”

         マリィ下がり、紗幕開く。
         と、Jとエンゼル。歌う。

      J“パパに会いたい
       ただそれだけが願い
       この身朽ち果てる前に
       一目だけでいいから”        コーラス“一目”

      エンゼル“願い叶った
            今こそ旅立つ
            時間”


   



    ――――― 第 2 場 ―――――

  J「父ちゃん・・・」
  エンゼル「さぁJ、生きた父親に一目会いたいと言うおまえの願
        いは、もう叶っただろう。そろそろ天界へ戻る時間だ。」
  J「オイラ・・・」
  エンゼル「ん・・・?」
  J「父ちゃんが死んで・・・オイラまでいなくなったら母ちゃん・・・
   きっと・・・悲しむだろうな・・・。母ちゃん・・・オイラにちっとも話
   してくれなかったんだ・・・父ちゃんのこと・・・。オイラが悲しむ
   と思って・・・。母ちゃんいつも笑って・・・オイラが淋しくないよう
   に・・・。いつも笑ってた母ちゃんが泣くのを見たくないんだ・・・
   !!」

         音楽流れ、後方マリィ、セリ上がる。(回想。)



   



  J(エコー)「ねぇ、母ちゃん!父ちゃんの話しして!父ちゃんって
         どんな人だったの?優しかった?怖かった?それと
         も・・・!ねぇ・・・」

         歌う。

      マリィ“忘れた昔の話しよ 遠い”   J“どうして”

      J“いつも教えてくれないけれど”   マリィ“思い出だわ   
                                記憶の片隅の”

      J“タバコの香り              マリィ“ただ
       かすかに残る                 昔のことだわ”
       それがパパの思い出
       とても会いたい             マリィ“遠い話し
       一目でも                     思い出よ”
       教えてよ
       大きな腕の中に
       包まれた記憶もないけれども
       ねぇ                    マリィ“淋しい温もり
       どんな人”                   正義溢れてた”

         (マリィ、下がる。)
         紗幕閉まる。

  J「オイラ、父ちゃんを助けに行く!!」
  エンゼル「な・・・何をふざけたことを!!おまえは天界の掟を破
        る気か!?天界の掟を破った者は、二度と天界へは
        戻れないんだぞ!!それどころか、その魂までこの世
        のチリとなって、消え去るのだ!!それがどう言うこと
        か、おまえは分からないのか!?」



   


       
         音楽流れ、2人歌う。

      エンゼル“無理”

      J“誰が何をどう言おうとも”

      エンゼル“駄目”

      J“大切な人を助ける為に来たんだ”

      エンゼル“おまえは掟を破るつもりか
            ただ一つの願い叶える為に
            この地上にただ一度だけ
            命を返され今
            心残りなく思い断ち切り
            天に向かう為
            天界の少しばかりの思い
            それを踏みにじるおまえの行いを
            見逃すこと私はできない”

      J“あなたにも心があるなら
       このオイラのこと見逃してくれ
       父ちゃんを助けたい思いだけ”

      エンゼル“見逃すことは出来ない 無理”

      J“この願い叶うならばオイラのことはいい
       この身朽ち果ててもいい 二度と
       魂が消えてなくなり
       みんなに忘れ去られようと”

      エンゼル“無理”

      J“誰が何をどう言おうとも”

      エンゼル“駄目”

      J“大切な人を助ける為に来たんだ”

  J「ごめん、おっちゃん!!」
  エンゼル「あ!!これ!!はぁ・・・私はどうすればいいんだ!!
        」

         音楽流れる。

  エンゼル「大王様・・・お許し下さい・・・。」

         歌う。

      エンゼル“困ったぞ
            どうすりゃいい はぁ     コーラス“誰にも
            こんなこと                 言えない
            なるなんて ああ            前代未聞”
            大王様には言えない
            もしバレたりしたならば
            二度と天界へ戻れはしない
            この地上でひっそり隠れて
            生きていくなんてごめんだ
            有り得ない”           コーラス“全くだ”

  エンゼル「一体どうすりゃいいんだ・・・」

      エンゼル“エンゼルと           コーラス“全く
            したことが                 情けない
            はぁ”                どうすればいい”

      エンゼル“天の国             コーラス“言えない
            始まって                   以来
            ああ”                聞いたことない”

      エンゼル“あいつも           コーラス“どうすれば”
            このままじゃ
            消え去る
            運命だから”         コーラス“いい
                                   ああ
                                   誰にも
                                   言えない”
      エンゼル“アーメン!”

    ――――― 第 3 場 ――――― A

         紗幕開く。と、トンネルの中。(滴の音。)
         エド、倒れている。

  

   



  エド「・・・いって・・・生きてたか・・・犬・・・おい・・・犬コロ・・・?」
  犬「ワンワンワン・・・!(エドにまとわりつく。)」
  エド「良かった・・・おまえも生きてたか・・・怪我もなさそうだな・・・
     俺は・・・いっ・・・怪我だらけのようだ・・・(無理して笑う。)」
  犬「ワンワンワン・・・ウーッ!!(唸る。)」      ※
  エド「・・・犬コロ?」

         ハリー、ゆっくり下手より登場。

  ハリー「・・・生きてたのか・・・」
  エド「・・・ハリー・・・」
  ハリー「今の落石事故で、死ぬかと思ってたのに・・・」
  エド「・・・え・・・?」
  ハリー「おまえがいなくなったら、マリィもおまえの心配をするこ
      とがなくなるんだ・・・」
  エド「ハリー・・・」

         音楽流れる。歌う。

      ハリー“自分のことばかりそんな
          おまえのことを庇う
          彼女のこと愛してると
          ふざけたセリフ言えるのか
          俺なら彼女待たすことなど
          しない泣かせない決して
          おまえは自分が大切
          そんな奴が難い”          コーラス“仲間”

      エド“おまえがそんな
         風に俺を
         見ていたなんて知らず”   コーラス“2人の心は
                                 ただ遠く離れ
      ハリー“おまえのこと嫌いだった       てく”
          夢ばかり見た甘い奴だ”

      エド“そんな風に思っていた
         そんなことは知らなかった・・・”    コーラス“今”



   








   ――――― “J―未来の君へ―”4へつづく ―――――












   ※ この場面の“犬コロ”の声は私でした~(^-^)
     ずーっと以前に「犬の唸り声が苦手です・・・」とお話し
     していたのが、このワンちゃんのことでした(^^;
     

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“J―未来の君へ―” ―全2幕― 2

2012年11月30日 20時18分54秒 | 脚本


   

         「オイラが死んだなんて嘘だーっ!!」



         音楽流れる。歌う。

      大王“おまえは死んだ”      コーラス“天界へ”

      J“オイラが死んだ         コーラス“戻れない”
       やりたいことが
       まだまだあった
       心残り もうできない”      コーラス“死んだ”

      大王“おまえの望みをただ
         一つ叶えよう
         いいことをして死んだ”

      J“死んだらおしまいだ       コーラス“終わる時”
       大切な人
       泣かせてしまう罪”        コーラス“罪”

  J「母ちゃんが・・・」

      J“オイラは死んだ”         コーラス“もう終わり”

      大王“おまえが死んだ       コーラス“お別れだ”
         子犬を助ける為に
         命 顧みずに
         救い出した           コーラス“命”
         その代わりに何か1つ    J“ああ
         願いを叶えよう          願いが
         何でも言うがよいぞ”      叶う”

  J「オイラの願いは・・・」

         音楽変わる。

      エンゼル“望みを”
  
      大王“命を返すことはできない”

  J「オイラ・・・生きた父ちゃんに会わせて!!」

      J“願い叶うとしたら
       それはたった一つ
       いつでも心に秘めた
       誰も知り得なかった
       いつも会いたい思い       コーラス“願いを
       そっと押し殺してた             叶える
       だけども溢れそうだと            必ず”
       ずっと我慢してきた” 
                           コーラス“どんなことも
                                叶えてあげよう
                               良いことの代わり
                                一つ
                                望みは叶う”
      大王“願い事を叶えてやろう
          おなえの思い        コーラス“ひとつ叶える
          ただ全て言えばよい”         心に秘めた
                                 願いを”
      エンゼル“この私が目付け役で
            あやつの側について
            共に地上へ”

      大王“任せたおまえに”

      エンゼル“ご心配なく        コーラス“戻る
            必ず連れて願いを叶え      ここへ
            時間通りに”             願い
                                 叶え”
      J“願い叶うとしたら
       それはたった一つ
       いつでも思い描いた
       パパの優しい笑顔
       いつも呟いていた
       パパと呼びかけてみた
       誰にも知られないよう
       パパにただ会いたくて”

      大王“期限守るのだ”

         紗幕閉まる。     

    ――――― 第 6 場 ――――― A

         紗幕前。ベビーカーを押したマリィ、上手
         より登場。下手よりハリー、登場。
         (音楽変わる。)歌う。

   
   



  ハリー「マリィ!」

      ハリー“どうしたの?”
  
      マリィ“約束が”

      ハリー“また来ない?”

      マリィ“待ちぼうけ”

      ハリー“こんな時間”

      マリィ“また”

      ハリー“知らん顔”

      マリィ“いつもよ”

      ハリー“君のこと
           悲しませ
           平気な顔
           するなんて”

  ハリー「子どもが風邪をひいたら大変だ。もう帰った方がいいよ
      。送って行こう。」
  マリィ「ありがとう・・・。」

         2人、上手へ去る。
         入れ代わるように、息を切らせたエド、
         下手より走り登場。

  エド「マリィ!!もう帰ったよな・・・こんな時間まで待たせて・・・。
     また、すっぽかしてしまった・・・。」

      エド“約束を守れずに
         いつでも君を
         待たせてた”

  エド「Jの誕生日なのに・・・」

         紗幕開く。(音楽変わる。)

    ――――― 第 6 場 ――――― B


   



         エンゼルとJ、エドの様子を窺っている。

  エンゼル「おまえの父だ・・・」
  J「あれが・・・父ちゃん・・・」

         2人、歌う。

      エンゼル“おまえの夢 叶う時がきた”

                        J“あの人の夢を見てた
      エンゼル“温もり        どれ程会いたかったか”

      エンゼル“触れるがいい” J“優しそうなあの瞳を
                         目の前にして
                         何を話せばいいのだろうか
      エンゼル“愛溢れ”       思い浮かばない
                         大きなあの手の平が
                         夢に見てた温もり
                         側にいる
                         今”

      エンゼル“夢叶える”

  エンゼル「会いに行くがいい・・・。おまえの会いたかった人に・・・
        。」

      エンゼル“さぁ”
                       J“ああ何から話せば
                        いいんだろう
                        いつも夢見てた人”
      エンゼル“今”
                       J“会いたくてたまらなかった
                         パパ”
  
         J、ゆっくりエドの側へ。

  J「こんにちは・・・」 
  
       

   



  エド「(チラッと見る。)」
  J「ここ・・・座っていい?」
  エド「ああ・・・。だが俺は今、子どものおしゃべりに付き合う気分
     じゃないんだ。悪いな・・・。」
  J「うん・・・いいよ・・・。(エドを見つめている。)」
  エド「何だよジロジロ・・・。そんなに俺の顔が珍しいか・・・?」
  J「え・・・?う・・・ううん・・・。」
  エド「おまえ・・・どこかで・・・会った・・・?」

         音楽流れる。
         エド、J、歌う。

      エド“懐かしい香りする
         どこかで出会ったか      J“本当?”
         暖かい温もりを
         感じるどうしてか        J“嘘”
         なぜだろう
         見ていると
         彼女を思い出す        J“本当?”
         優しい目 甘い声
         不思議な感覚”        J“聞かせてよ大切な
                            家族がいるならば
      エド“命と同じ             愛してる?
         いつも”              大事にしてる?
                            心から”
      エド“愛しい子誕生日        
         祝ってやれなくて       J”本当?”
         きっとまた2人だけ
         淋しい誕生日”

  エド「そろそろ陽が暮れるぞ。家の人が心配するといけないか
     ら帰った方がいい。」
  J「でも・・・!!」
  エド「でもじゃない。父さん、母さんが心配するだろ?」
  J「・・・パパと・・・ママが・・・」

         その時、エドの携帯電話の呼び出し音が鳴る。

  エド「(携帯に出る。)はい。よぉハリー、どうしたんだ?珍しいじ
     ゃないか。え・・・?何だって!?分かった!!うん・・・うん
     ・・・直ぐ行く!!(携帯を切る。)少年!!俺はこれから仕
     事だ!!気をつけて帰るんだぞ!!」

         音楽流れる。

  J「事故・・・」
  エド「・・・え?」
  J「兄ちゃん!!トンネルの落石事故だね!?」
  エド「何言って・・・」
  J「行っちゃ駄目だ!!」
  エド「落石事故じゃないさ。トンネルの中で、ちょっとした歪みが
     見つかったんだ。ただの交通整理さ・・・。」
  J「行ったら兄ちゃんは落石事故に巻き込まれて死んじまう!!
   」

  エンゼルの声「J!!おまえは未来を変える気か!?」

  エド「死んじまう・・・って・・・おまえ何言って・・・」
  J「だから行かないでくれよ!!お願いだ!!」
  エド「(笑う。)変なこと言う奴だな・・・」
  J「本当なんだ!!」

  エンゼルの声「J!!」

         歌う。

      エド“ああこれが俺の仕事さ
         誰にも止められはしない
         ただ命を賭けて”

      J“お願いだ聞いてよ
       オイラの話しを
       誰にも言えずに
       今まで来たんだ”

      エンゼル“ああ おまえは    (下手後方にハリー、セリ
            掟 破り          上がる。)
            今 未来を変える   ハリー“甘い奴 
            つもり”              大切な人を
                              置いたまま一人
      J“チャンスがあるなら守れる      いつも
       心に溢れる思いが”          飛び回る勝手
                              心が離れ
                              たとえ悲しませても
                              自分さえ良ければ
                              それでいい
                              おまえは彼女に
                              相応しくない”
                          (ハリー、セリ下がる。)


   



      エド“たとえ何があろうとも
         人々を守るのが使命だ”

         (上手後方にマリィセリ上がる。)

      マリィ“私たちの側にいて
          ずっと守って欲しいの
          でもあなたはいつも・・・”

      J“お願い今なら間に合う     エンゼル“ああ掟破り”
       助かる命を無駄にしないで
       悲しむ家族がいるなら
       少しでも大切だと思うなら    コーラス“いつもただ
       残された者の気持ちを            一緒に”
       思って自分のことだけ
       考えて行かないで
       ここにいてよ             コーラス“守るもの”
       仕事なんていい
       家族のことだけ
       それが一番大切なことでしょ”

  エド「(Jの頭に手を置く。)じゃあな!!(走り去る。)」
  J「待って・・・待ってくれよ・・・!!兄ちゃん・・・!!オイラと母
   ちゃんを置いて行かないでくれよーっ!!父ちゃんの馬鹿野
   郎ー!!(泣く。)」

         Jの泣き声残して。


   
    
           「父ちゃんの馬鹿野郎ー!!」






            ――――― 幕 ―――――








   ――――― “J―未来の君へ―”3へつづく ―――――









 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


    (どら余談^^;)

    今日は、次回録音作品の台詞練習日でした~♪
    次回は結構、男の子らしい男の子の役の私ですが、久し
    ぶりに低めのトーンの台詞の数々が、発散出来て気持ち
    良かったです(^_^)





    11月29日(木)

    今日、1幕ラスト動画を、“YouTube”にアップ致しました♪
    (またまた“グーグル版”が調子悪くて・・・>_<)

    一番の盛り上がり場面・・・私の腕が限界状態の映像、
    またよければご覧下さい(^^;





 
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“J―未来の君へ―” ―全2幕―

2012年11月25日 19時18分58秒 | 脚本



  
                    “J”



     〈 主な登場人物 〉


     J   ・・・   本編の主人公。

     エド  ・・・  Jの父。警察官。

     マリィ  ・・・  Jの母。

     ハリー  ・・・  エドの同僚。

     マイク  ・・・  Jの友達。

     大王様  ・・・  天界の裁判官。

     エンゼル  ・・・  大王に仕える天使。
                 (見た目は小さなおじさん。)

     ガキ大将。


     その他。


 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪   


         (1幕)    

         音楽流れ、幕が開く。と、公園。

    ――――― 第 1 場 ―――――

         1人の子ども(J)、走り登場。歌う。

  J「おーい!!みんなー!!」

         “この町に住む仲間たち
         いつも一緒にいる仲間
         悲しいこと辛いことも
         一緒ならなんてことない
         いじめっ子だって ガキ大将の
         仲間に手を出すなら
         許さないぞ”            コーラス“守ろう
                                   正義と
                                   平和を
                                   いつまでも”

         1人の子ども(マイク)、泣きながら登場。
         J、気付いて駆け寄る。

  J「おい、マイク!どうしたんだ!?」
  マイク「ガキ大将が・・・」
  J「またあの野郎!!マイク、もう泣くな!!オイラに任せとけ!
   !」
  マイク「でも、J・・・」
  J「大丈夫!!」

       J“悪いことする奴のこと
        許すことはできない”

       マイク“いつも仲間のこと
           守ってくれるけど
           正しい心持ち
           みんなの為
           悪に向かう”        コーラス“守ろう”

  J「さぁ、行くぞ!!」
  マイク「J!!」

         J、下手へ走り去る。マイク、Jに続く。
         入れ代わるように、上手より1人の男、
         逃げるように登場。追い掛けるように
         エド、登場。エド、男を取り押さえる。

  男「わあーっ!!」
  エド「さぁ、捕まえた!!そこの店で盗んだものを出すんだ!!」
  男「わあーっ!!ごめんなさい!!お巡りさん許して!!」
  エド「駄目だ!!人のものを盗むなんて、絶対にいけないことな
     んだ!!」
  男「はい、もう二度としませんから・・・お願い・・・」

         ハリー、下手より登場。

  ハリー「(エドに気付いて。)おまえ、また捕まえたのか?(笑う。)
      」
  エド「ハリー・・・」

         ハリー、去る。エド、歌う。

         “世の中の間違い正し
         正義を守り平和を         コーラス“いつでも”
         悪いことを許さない
         未来の子ども達の為に”     コーラス“守ろう”

         汚れたJ、セリ上がる。
         エド、J、歌う。

       2人“みんな力合わせ
          正しい心 貫く勇気持ち
          手をつないで行こう
          未来の平和を
          守る為どこまでも”        コーラス“心強く
                                   思い固く
                                   正義胸に
                                   未来の為
                                   行こう”

         エド、セリ下がる。         

    ――――― 第 2 場 ―――――

         マリィ、上手より登場。マイク、下手より登場。

  J「ただいま・・・」

         音楽流れる。歌う。

       マリィ“まぁどうしたの傷だらけだわ
           酷い顔
           いつも心配ばかりかけてきた
           パパと同じ”
    
       J“許せないあいつ
        弱い者を苛める
        酷い奴らのことを
        見過ごすことできない”

       マイク“Jのこと叱らないで
           お願いだ
           僕のこと助けてくれたんだだから”

       J“間違いや悪いこと認められない
        格好つけてるだとか
        そんなことは関係ないんだ”

         (マイク、下がる。)

       マリィ“そんなとこ似ているわ
           正義に溢れて
           誰かの為になればそれでいい”

       J“正しい心持ったとこ”

       マリィ“似ているのねそんなとこが
           パパに・・・”

         下手より一人の子ども、走り登場。

  子ども「大変だ、J!!またガキ大将の奴がマイクのこと・・・!!
      」
  J「全く、あいつら!!どこだ!!案内しろ!!」
  子ども「うん!!」
  マリィ「J!!」

         J、子ども、下手へ走り去る。
         マリィ残し、紗幕閉まる。

    ――――― 第 3 場 ―――――

         上手より、ハリー登場。マリィの側へ。

  ハリー「どうしたの?マリィ・・・」
  マリィ「ハリー・・・」

         音楽流れる。歌う。

  マリィ「Jは死んだエドにそっくり・・・」

       マリィ“本当に無鉄砲
           あの人に似てる
           自分が正しいと
           思えば走り出す     ハリー“思い出すあいつ
           とても心配で           いつでも
           夜も眠れない           はったらかして
           あの人と同じだわ        心配かけてた”
           平和追い求め

           あの人がいない
           淋しい思いを
           けどいつも側に
           暖かい温もり       ハリー“あいつの代わりに
           あの子を守って          僕なら
           いつも見ていてね         決して君を
           頑張っている私          1人にしないよ”
           ただ前だけ見て”

         ハリー、マリィの肩を抱いて、下手へ去る。
         紗幕開く。

    ――――― 第 4 場 ―――――

         公園。ガキ大将、マイクを捕まえている。
         音楽変わる。歌う。

  マイク「い・・・痛い・・・」
  ガキ大将「おい、マイク!俺のことを先生に告げ口したのは、誰
        かなぁ・・・」

       マイク“離してお願い・・・”

       ガキ大将“誰が告げ口したんだろ
             誰のせいでバレた誰だ
             告げ口したのは誰だろ
             おまえなら分かる違うか
             誰が俺のことを見てた
             告げ口した犯人は
             おまえか!!”

  マイク「ち・・・違う・・・」

  Jの声「マイクーッ!!」

         上手よりJ、走り登場。

  J「マイクを離せ!!」
  ガキ大将「なんだ、J。おまえまた正義の味方のつもりか!?」
  J「弱い者苛めばっかりする奴は許さない!!」

       ガキ大将“煩いぞ”

       J“弱い者を苛める奴
        許さないぞ おまえだけは”

         (後方中央に、マリィ現れる。)

       マリィ(エコー)“そんなとこが
                似ているのね あなたのパパに
                私の自慢の子だわ
                忘れないで”

       ガキ大将“偉いつもり 鼻に突く”

       J“間違いをただ正すだけ”

       コーラス“正す”

  ガキ大将「おまえのその自信満々の態度が気に入らないんだ!
        」
  J「じゃあオイラにかかってくればいいじゃないか!!」
  ガキ大将「おまえは自分の仲良しの奴が、痛めつけられるのを
        見る方が、おまえ自身がやられるより辛いのが、俺は
        分かっているのさ!」

       コーラス“間違い 認め 正しい 心を
             正義 受け入れ 勇気 出し”

  J「くそう・・・」
  ガキ大将「これを見ろ!!(ボールを差し出す。)」
  J「・・・それは!!」
  ガキ大将「おまえの大切なボールだ!!」
  J「それは父ちゃんの形見・・・!!」
  ガキ大将「こんなボール、こうしてやる!!(投げる。)」
  J「何するんだ!!」

         犬が飛び出して来る。(ボールを追い掛ける。)


   



  犬「ワンワンワン・・・」
  マイク「犬が!!」
  J「あ!!馬鹿!!犬コロ!!遊んでるんじゃないんだぞ!!
   待つんだ!!(犬を追い掛ける。)」
  マイク「J!!車が!!」

         車の急ブレーキの音が響き渡る。
         “キキーッ!!”

  J「わあーっ!!」
  マイク「Jー!!」

    ――――― 第 5 場 ―――――

         場面変わり、音楽流れる。(天界。)
         大王様、エンゼル現れる。
         J、不思議そうに回りを見回しながら、
         登場。


   



  エンゼル「487万3647番・・・前へ。487番3647番?487
        万3647番!!これ487万3647番!!これそこの
        坊主!!」         
  J「ボウズ・・・?ん・・・?ボウズってオイラのことか・・・?」
  エンゼル「そうだ!おまえだ!487万3647番、大王様の前へ
        。」
  J「(笑う。)おっちゃん、よく番号間違えないなぁ・・・」
  エンゼル「お・・・おっちゃんとは何だ、おっちゃんとは!!私は
        ここ天界の・・・」
  大王「これエンゼル!!煩いぞ。」
  J「エンゼル・・・?(大笑いする。)おっちゃんがエンゼルだって
   ?」
  エンゼル「余計なお世話だ、坊主!!私の名前にケチをつける
        とは失礼な奴だ!!」
  J「(笑う。)エンゼルだって・・・」
  エンゼル「我々は本来、実体のないもの。おまえにどう見えてい
        るかは、おまえ自身の心の中がそう見せているものだ
        !!」
  大王「もうよい、エンゼル!!」
  J「・・・エンゼルだって・・・(笑う。)」
  大王「これ487万3647番・・・487万3647番!!」
  J「だからその番号は一体何だよ!オイラ、そんな名前じゃない
   やい!オイラの名前はジェ・・・」
  大王「487万3647番・・・そなたの死因は・・・」
  J「死因・・・?何だそれ・・・」
  大王「487万3647番が、ここに来た理由だ。」
  J「そんなの知らないね。何でオイラ、こんなとこにいるんだ・・・
   ?オイラは公園でガキ大将からマイクを・・・。じいちゃん!!
   ここはどこなんだ・・・?」
  エンゼル「じ・・・じいちゃんとは何だ、じいちゃんとは!!このお
        方は・・・!!」
  大王「これエンゼル!!少し静かにしておるのじゃ!!」
  エンゼル「はぁ・・・全く・・・最近の死者ときたら・・・」
  大王「ここは死んだ人間が天国へ行く前に、最後の願いを叶え
     る場所・・・願いの扉の前じゃ・・・。ここで生前の行いをチェ
     ックするのが我々の仕事・・・。私はここの大王じゃ・・・。」
  J「死んだ・・・?生前・・・?何だよそれ!?」

         大王、歌う。

         “天の国の分岐点だ
         ここに来た者は最後の希望
         叶える”

         車の音、叫び声が聞こえる。

         「キキーッ!!」
         「わぁーっ!!」
         「キャーッ!!」
         「子どもが大変だーっ!!」
         「Jー!!」

  J「あ・・・死んだ・・・」
  大王「うむ・・・」
  J「ジジイ!!何、嘘吐いてんだ!!」
  エンゼル「じ・・・じじいとは何だ、じじいとは!!」
  J「オイラが死んだなんて嘘だ!!オイラはこうやって・・・(手を
   見る。)透けてる・・・オイラの手が・・・嘘だ・・・嘘だ!!オイラ
   が死んだなんて嘘だーっ!!」       ※

         音楽、フェード・アウト。








   ――――― “J―未来の君へ―”2へつづく ―――――










    ※ この「透けてる・・・」は、お人形なので出来る筈がなく
     ・・・仕方がないので“演技”で表現してみたつもりですが
     ・・・いかがでしょうか・・・(^^;



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    (どら余談^^;)

    団員に確認してもらったところ、あまり閲覧状態は良くない
    ようなのですが、“J”のオープニング場面の動画を、
    グーグル版“ワールド”に投稿致しました(^-^)
    多分、音声的には何ら問題なくお聞き頂けると思いますので、
    またよければ、そちらもご覧になってみて下さいm(_ _)m




    11月23日(金)

    続き、現在脚本公開中の場面動画を投稿致しました(^_^)
    “J”が何故死んでしまったのか・・・部分です(>_<)



    11月25日(日)

    天界場面、YouTube、グーグル版、ヤフー版で
    公開しました♪









  http://milky.geocities.jp/little_pine2012/index.html
 
         http://ritorupain.blogspot.com/

     http://blogs.yahoo.co.jp/dorapontaaponta