りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

“アリアの海”2013年1月19日公演日記 2

2013年01月28日 21時01分26秒 | 公演日記



   

         「小さな小さなカニに変えてー!!」



     1回目の時は、この場面で笑いがあったのですが、
    2回目の時は、訳の分からない一番初めのアリアちゃん
    の歌で笑いがあり、ここの場面は比較的静かに見ていて
    、子どもって“笑いのツボ”が其々違って面白いな~・・・と
    思ったのでした(^_^;)
    

    
    

 


                     ↓


    
    


      ↓ ↑ 上下の写真は同じ場面なのですが、ラナさん
      の立ち位置が左右逆になっています(^_^;)
      ここはわざとではなく、実は・・・ラナさん操作の団員
      が間違ったから・・・なのでした~(^^;

      心なしか上の写真、ルディくんとアリアちゃん、上手方
      を見ていると思いませんか・・・?この時、後ろのラナさ
      んに気付かず、「ラナちゃん!!」「ラナちゃん!!」と、
      呼びながら、上手を見ている図・・・なのでした~・・・
      ハハハ・・・(^^;
     

    



                      ↓



    


      ↓ ↑ ここから少しの間、アリアちゃんひっくり返って
      いる為、私も楽できるのでした~(^_^;)


    
  
     上手下に王様がスタンばっているのが見えます(^ ^)



                     ↓



    


         ↓ ↑ アリアちゃん、復活です(^_^)

    
    



                     ↓



    


     前場写真と登場お人形が同じなので、「一緒の場面
     違うん?」・・・と、思われるかも知れませんが、前場
     とは背景が違うのでした~(^^;



                     ↓



    


             ↓ ↑ 「ばいば~い!!」


    







         10:00   ・・・   第1回目 終了


                     ↓


         11:15   ・・・   第3限目 開始


         12:00   ・・・   第2回目 終了



                     ↓


                 片付け、撤収













    ↓ は、幕閉めを団員達が必死で頑張っている図です^^;

    

      この時は、私は頭巾を脱いで挨拶にでる為、床を
     這っている頃です(>_<)











    今回も子ども達の反応に驚かされたり、楽しませてもらった
    り・・・と、とても刺激になった公演日でありました(^O^)
    
    毎回、どの公演でもそうですが、見に来て下さる方達の
    生の反応を身近に感じることの出来る舞台は、とても
    楽しく、頑張って準備してきた甲斐があったな・・・と感じ、
    「また次回も・・・!!」と思えるパワーと鋭気を貰える、
    人形劇をやっている中での一番の醍醐味だと思っています♥

    最後に、公演するにあたり、沢山のお手伝い、ご協力を
    頂き、本当にありがとうございましたm(_ _)m




                 ミュージカル人形劇団“リトルパイン”
                              代表 どら。
 


















“アレックス” ―全15場― 完結編

2013年01月28日 20時14分43秒 | 未発表脚本

       

         その時、酔っ払った客3人、ピーター達の
         テーブルに近寄る。

  客1「よぉ、兄ちゃん・・・楽しくやってるじゃないか・・・。」
  ピーター「何か用か・・・?」
  客2「まぁ、堅いこと言わずに、皆で仲良くやろうぜ・・・」
  客2「そうそう、今日は折角のクリスマスなんだし・・・」
  ピーター「悪いが僕達は2人きりで祝いたいんだ。向こうへ行っ
        てくれないか・・・。」
  客1「まぁまぁ・・・そう言わずに・・・(ピーターのグラスに、自分の
     持っていた酒瓶の中身を注いで。)さぁ、俺の奢りだ・・・」
  ピーター「・・・聞こえなかったのか・・・2人にしてくれと言ったん
       だ・・・」
  キャシー「(怯えたように。)ピーター・・・」
  ピーター「(キャシーに聞こえるように。)大丈夫・・・」
  客1「さぁ、彼女にも・・・(キャシーのグラスに酒を注ぐ。)」
  ピーター「(立ち上がって。)やめろ!!」
  客1「(絡むように。)俺の奢りはいらねぇってのか!!」
  ピーター「・・・そうだ!!」
  客1「なんだと・・・!?いい気になるなよ!!」

         客1、ピーターに殴りかかる。
         客2、3も加わり、喧嘩になる。

  キャシー「(驚いて立ち上がる。)ピーター!!」

         そこへアレックス、走り登場。
         その時、ピーターに殴られ、怒った客1、
         隠し持っていたナイフを取り出し、
         キャシーに向ける。

  客1「これが見えないか!!」
  ピーター「キャシー!!」
  キャシー「(怯えて。)ピーター・・・」
  
         客2、3、無抵抗なピーターに殴りかかる。
         その時アレックス、物陰から飛び出し、
         客1に飛び掛る。キャシー倒れる。

  キャシー「(腹を庇うように。思わず叫ぶ。)やめて!!赤ちゃん
        が!!」
  アレックス「(その言葉に呆然と。)・・・キャシー・・・」
  キャシー「(アレックスを認め。)・・・アレックス・・・」
  客1「糞う!!(アレックスに飛び掛る。)この野郎!!」
  アレックス「やめろ!!(客1を押さえつける。)」
  客1「痛てててて・・・!!離せ・・・離せ、こいつ・・・!!」
  アレックス「いい加減大人しく帰るんだ!!」
  客1「痛てて・・・やめろ・・・」
  アレックス「でないとこの腕がどうなっても知らないぞ!!」
  客1「い・・・わ・・・分かった・・・分かったから・・・この手を離して
     くれ・・・」
  アレックス「本当だな!!」
  客1「あ・・・ああ・・・帰る・・・帰るから・・・腕が・・・」
  アレックス「(客1を離す。)」
  客1「糞う・・・!!覚えてろ!!この糞野郎!!(客2、3に向
     かって。)おい!!」
  客2「あ・・・(ピーターを捕まえていた手を離す。)ああ・・・!(客
     3に目で合図するように。)」

         3人の客、罵倒を吐いて走り去る。 
         アレックス、呆然としているキャシーの
         側へ。落ちていたキャシーのコートを
         拾い、キャシーの肩に掛ける。

  アレックス「(微笑んで。)・・・大丈夫だったか・・・?」
  キャシー「・・・アレックス・・・」
  アレックス「(優しく。)体・・・大事にしろよ・・・。俺は・・・悔しくて
         ・・・式には行けそうにないが・・・幸せになれよ・・・。
         (微笑んで立ち上がり、出て行こうとする。)」
  キャシー「(涙が溢れる。立ち上がって。)・・・アレックス・・・!!
        」
  アレックス「(振り返る。)」
  キャシー「・・・違うの・・・」
  アレックス「・・・違うって・・・?」
  キャシー「・・・あなたのよ・・・」
  アレックス「・・・俺の・・・?」
  キャシー「(腹を触って。)この子は・・・あなたの・・・」
  アレックス「(呆然と。)・・・え・・・」
  キャシー「・・・ごめんなさい・・・」
  ピーター「(立ち上がり、溜め息を吐く。)とうとうバレたか・・・。本
        当だアレックス・・・。俺はそれを承知で彼女と結婚す
        るつもりだったんだ・・・」
  アレックス「馬鹿野郎!!何故もっと早くに言わないんだ!!」
  ピーター「どうも、おまえ達2人は似た者同士と言うか・・・2人揃
        って強情なところが欠点だな・・・。それにつけ込んで、
        キャシーと結婚しようとした俺も・・・卑怯な奴だが・・・
        (笑う。)じゃあ、後は2人で上手くやれよ・・・!」

         ピーター、出て行く。

  アレックス「キャシー・・・」
  キャシー「アレックス・・・ごめんなさい・・・」
  アレックス「(キャシーの手を取る。)馬鹿だな・・・(微笑む。)俺
         の方こそ・・・君に謝らなきゃいけないんだ・・・。ごめ
         ん・・・。それと・・・もう一つ・・・言わなきゃならないこ
         とが・・・」
  キャシー「・・・え・・・」
  アレックス「・・・愛しているよ・・・結婚しよう・・・」
  キャシー「(嬉しそうに頷く。)」

         その様子を店の隅で見ていたマリアと
         ジョー、顔を見合わせ微笑み、出て行く。
         アレックス、キャシーの手を取り店の出口
         へゆっくりと進む。
         と、丁度入って来たロバート、ミリーと会う。

  ミリー「あら!?(驚いて。)仲直りしたの!?」
  アレックス「まぁね。」

         アレックス、キャシーをエスコートしながら
         出て行く。
         ロバート、ミリー、2人が出て行くのを
         見ている。

  ロバート「やっと仲直りしたのか・・・(嬉しそうに。)」
  ミリー「よかった・・・。ピーターと結婚するなんて言い出してたか
      ら、どうなるかと思ってたのよ。」
  ロバート「そうだな。」

         2人微笑んで店の中へ進む。
         フェード・アウト。(カーテン閉まる。)

    ――――― 第 14 場 ―――――

         カーテン前。
         嬉しそうなマリアとジョー、スポットに
         浮かび上がる。

  マリア「あの堅物の化学者がパパだったなんて・・・!!」
  ジョー「よかった!!これでマリアも消える心配がなくなったね
      !!」
  マリア「何て素敵なの!!来てよかった・・・本当によかった・・・
      。ママ・・・赤ちゃんを両腕の中に抱き締めてあげてね・・・
      !!」
  ジョー「さぁ、マリア!!僕達の世界へ帰ろう!!」
  マリア「ええ!!」

         暗転。

    ――――― 第 15 場 ―――――

         カーテン開く。
         舞台はアレックスが初めてマリアに
         出会った公園。
         アレックス、キャシー登場。ベンチに
         腰を下ろす。

  アレックス「あの日・・・俺は君と喧嘩して・・・不貞腐れてこの公
         園に来たんだ・・・。(笑う。)あの時は全く、最悪な気
         分だったよ・・・。」
  キャシー「私だって同じよ・・・。あの日は・・・ううん・・・今日まで
        ずっと辛かったわ・・・。自分の気持ちに嘘を吐いて・・・
        本当はあなたと仲直りしたいのに出来なくて・・・」
  アレックス「キャシー・・・。そう言えば・・・あの時、初めてマリア
         に出会ったんだ・・・。えらく君と仲直りしろと、熱心に
         言ってたな・・・」
  キャシー「マリア・・・?」
  アレックス「ああ・・・ほら、学校で君も会った子どもさ・・・。君や
         俺のことをよく知っていて、今日、君が酔っ払いに絡
         まれるって言うのを教えてくれたのも、あの子なんだ
         ・・・。丸で超能力者みたいな子だったな。(笑う。)」
  キャシー「アレックス・・・そのマリアは・・・どこへ行ったの・・・!
        ?(思わず立ち上がる。)」
  アレックス「・・・キャシー・・・?(立ち上がる。)どうしたのさ・・・」
  キャシー「(アレックスの手を取って。)マリアが誰なのか分かっ
        たのよ!!」
  アレックス「分かった・・・って・・・?」
  キャシー「(嬉しそうに微笑み頷く。)」

         キャシー、ゆっくり舞台中央へ。
         アレックス、キャシーへ歩み寄り、
         そっと肩を抱く。

  キャシー「(ゆっくり自分の腹を見る。そっと手を添え、呟くように
        。)10年後に会いましょう・・・」
  アレックス「(微笑んで、キャシーを見詰める。)」
  
         アレックス、キャシー、嬉しそうに寄り添い
         遠くを見詰める。








            ――――― 幕 ―――――







    


     ではここで、次回掲載作品の予告を・・・
     次回は、私の好きな“悪魔”さん登場のお話しで、読み
     直してみたらなんと途中で書くのを止めていた作品・・・
     と言うことは、途中からはこれから書き進めなければ
     いけないのですが、私の作品の今風であり、昔風でも
     あるところが面白いな・・・と思ったので、敢えてこちらを
     ご覧頂こうと思いました(^^;

     どこからが、今現在の私が書き始めた部分になるか・・・
     などをご想像頂きながら読み進めて頂くと、また違った
     面白みがあるのではないでしょうか・・・(^O^)

     それでは次回・・・“エド”・・・エド・・・と言う名前も、以前
     何度か登場しましたが・・・すみませんm(_ _)m
     お楽しみに~♥









   
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     (どら余談^^;)

     1月25日(金)

     なんとか無事に仮録音終了しました(^_^;)
     パソコンも頑張ってくれたので、ホッと一安心です♥

     まだ本録音は2月末頃の予定なのですが、
     イロイロとこれを使って、編集の勉強が・・・
     少しでも出来るといいですね・・・(^^;

     さて、この新作品が録音し終われば、7回公演の
     作品をもう一つ、書き上げてしまわなければなりません。
     今までの自分作業+編集作業が加わる為、少し
     ハードな新作作りに、間もなく入ります・・・(>_<)

     


     1月26日(土)

     分かりました~・・・(o^^o)
     何故投稿出来なかったかの原因(>_<)

     ずっとページの最後に、自分の“グー版”ワールドと、
     “ヤフー版”ワールド、それに“リトルパイン”のホーム
     ページのアドレス(?)を載せていたの、ご存知でした
     でしょうか・・・?
     それが、突然2、3日前から載せると投稿出来なくなっ
     た原因のようです(^_^;)
     てっきり、またいつのもようにパソコンの調子が悪くて
     ×になっていたと思っていました(>_<)
     また何故そのようになったのか・・・は、分からないまま
     ではありますが、とりあえずスッキリです(^^;

     皆様にはお騒がせして申し訳ありませんでしたm(_ _)m













“アレックス” ―全15場― 4

2013年01月21日 20時59分17秒 | 未発表脚本



  キャシー「(嬉しそうに微笑む。思い出したように。)・・・そうだわ
        、カール・・・お母さんが迎えに来られているの・・・。」
  カール「はい、先生・・・。俺・・・また転校するけど・・・おまえ達の
       ことは忘れないよ・・・」
  ロット「え・・・?また転校するって・・・」
  キャシー「これから、バージニア州のお婆さんのところで暮らす
        のよね・・・。」
  カール「今まで迷惑ばかりかけて・・・すみませんでした・・・。俺
       ・・・キャシー先生に憧れてたから・・・つい我が儘言って
       気を引きたかったんだ・・・。でも・・・先生も結婚するん
       じゃ・・・俺の片思いも終わりかな・・・(笑う。)」
  キャシー「カール・・・」
  ロット「何だよ・・・畜生・・・折角・・・友達になれたのに・・・どうし
      てなんだよ!!」
  カール「ありがとう・・・ロット!ジュディと仲良くしろよ!」
  ロット「(カールに抱き寄る。)馬鹿野郎!!手紙書けよ!!」
  カール「ああ!じゃあ先生!みんな!!(手を上げて走り出て
       行く。)」
  ロット「元気でな!!(叫ぶ。)」

         キャシー、そっとロットの肩に手を置く。
         カーテン閉まる。

    ――――― 第 12 場 ―――――

         カーテン前。
         正装のアレックス登場。歌う。

         “君が指から摺り抜けた今・・・
         いくら自分を悔やんでみても
         君は元へ帰りはしない・・・”

         アレックス、ポケットに両手を突っ込んで、
         ゆっくり歩く。
         そこへマリア、ジョー出る。

  マリア「(アレックスに駆け寄って。)アレックス!!こんなところ
      にいたの!?」
  アレックス「よぉ・・・何か用か・・・?」
  マリア「随分、捜したのよ!!」
  アレックス「・・・今日は楽しいクリスマスだぜ・・・。ボーイフレンド
         と出かけないのか・・・?」
  マリア「そんなことよりキャシーが大変よ!!」
  アレックス「(驚いて。)・・・何だって!?大変って一体・・・!?」
  マリア「パーティが終わって、キャシーはピーターと行ったカフェ
      バーで、変な酔っ払いに絡まれるのよ!!そこでキャシ
      ーは大怪我をするわ!!早く行って、助けてあげて!!」
  アレックス「キャシーが・・・!?分かった!!どこのカフェバーだ
     !?」
  マリア「ええっと・・・学校の側の・・・先生達の行きつけだって言
      ってた・・・」
  アレックス「ボンか!?」
  マリア「そう!!その、ボン!!ボン!!ボン!!」
  アレックス「分かった!!ありがとう!!」

         アレックス、慌てて駆け出て行く。

  マリア「(手を大きく振る。)頑張って!!」

         暗転。 

    ――――― 第 13 場 ―――――

         カーテン開く。と、カフェバー“ボン”。
         ピーター、キャシーをエスコートして出る。
         (歌手、歌っている。)
         ピーター、キャシー、店の中へ入り、
         空いているテーブルの側へ。
         ピーター、キャシーに椅子を勧め、自分も
         座る。
         ピーター、手を上げてボーイを呼び、
         何か注文しているように。
         歌手の歌終わり、静かな音楽流れる。 

  ピーター「素敵な夜だね。それに、今日の君は一段と美しい。」
  キャシー「(淋しそうに微笑む。)」
  ピーター「どうしたの?楽しくないかい?」
  キャシー「いいえ・・・少し踊り疲れただけ・・・。楽しいわ。」
  ピーター「本当に?」
  キャシー「ええ・・・」

         ボーイ、飲み物を2つ、トレーに乗せて
         運んで来る。ピーター、キャシーの前に
         其々置く。
         ピーター、グラスを持って。

  ピーター「じゃあ、素敵な夜に・・・乾杯!(飲む。)」
  キャシー「(グラスを上げて、口を付ける。)」
  ピーター「そころで、僕たちの結婚式のことだけど・・・君は反対
        したけれど、矢張りアレックスにも来てもらうことにしな
        いかい?」
  キャシー「・・・でも・・・」
  ピーター「(微笑んで。)僕は全然、構わないんだよ。彼が君の
        昔の恋人でも。他の先生には声を掛けて、彼だけ除け
        者って言うのもどうかな?」
  キャシー「・・・でも・・・声を掛けても彼は来やしないわ・・・」
  ピーター「それならそれで仕方のないことだよ。来たくないと言
        うのなら、それは彼の勝手だ。そりゃ、彼が僕と結婚
        する君のウェディングドレス姿を見るに耐えない気持
        ちも、分からなくはないがね。」




















































 
 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


    (どら余談^^;)

    本日も遅くなってすみませんでしたm(_ _)m
    夕方から爆睡し、ただいま復活致しました(^^;

    全身筋肉痛で動きが多少不自由ですが、
    今回もとても楽しい公演日でありました♥




       
    

      ↑ 1枚だけおまけフォトです(^O^)
      昨日の舞台設置は、団員が来るまで1人で
      組み立てていたのですが、一番下の土台
      部分まで1人で組み立てできたので、
      「一人でここまで出来たよ!」
      の、証拠写真でした~(^_^;)

      この本舞台・・・1人では支えてもらう人が
      いない為、組み立てるのがと~っても
      大変なのです・・・(>_<)








 
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“フランドル” ―全17場― 4

2013年01月20日 19時02分07秒 | 未発表脚本

         その時、マルコ入って来る。

 

  マルコ「隊長!!(驚いたように。)あ・・・お邪魔でしたか?」

  フランドル「馬鹿野郎・・・(マルコを見て。)何だ?」

  アリアナ「じゃあ私はこれで・・・(出て行こうとする。)」

  マルコ「最近、隊長の機嫌がいいのは、こう言うことだったん

      ですね。」

  フランドル「馬鹿者!!何がこう言うことだ!」

  マルコ「皇女様と婚約中だと言うのに、角に置けませんね!」

  フランドル「マルコ!!」

  マルコ「あ・・・すみません・・・」

  アリアナ「(それを聞いて、悲しそうな微笑みを残して出て行く

       。)」

  フランドル「アリアナ!!畜生!!」

 

         音楽でフェード・アウト。カーテン閉まる。

 

        

     ――――― 第 9 場 ―――――

 

         カーテン前。村の娘(アンナ)と、ロドリーゴ。

 

  アンナ「へぇ、じゃああの人は、行く行くは全ヨーロッパ皇帝っ

      てことね?」

  ロドリーゴ「違うよ!皇帝はもういるんだ。皇帝一の勇将さ!」

  アンナ「あら、今あなた言ったじゃない。あの人は皇帝になる

      器の人物だって。」

  ロドリーゴ「そうさ!頭は切れるし行動力もある。隊長には怖い

        ものなしなんだ!(自慢気に話す。)」

  アンナ「じゃあ皇帝になるんでしょ?」

  ロドリーゴ「そんなこと、迂闊に口走ってみろ!命がないぜ!!

        今のところは皇帝の腹心の部下で通ってるんだ。だ

        けど隊長は必ずやる!!俺たちはあの人の部下で

        あることが誇りなんだ!!」

  アンナ「ふうん・・・よく分からないけど、凄い人なんだ・・・」

  ロドリーゴ「その通り!!それよりさっき会ったあの婆さん、何

        者だ?隊長のことを頻りに死神呼ばわりしてたけど

        ・・・。」

  アンナ「あの人は昔はこの村の守り神みたいな人だったの。

      占うことは全て当たるし。それでこの島は独占者の侵略

      を免れてこれたようなものだから・・・。でもここ数年は、

      もう惚けちゃって、誰か余所者が来ると必ず決まって、

      ああ言って追い出そうとするのよ。尤も最近じゃ誰もあの

      お婆さんの言うことを聞かなくなって・・・相手にもしなく

      なったんだけど。だからあなた達もすんなり村に入れた

      って訳。」

  ロドリーゴ「へぇ・・・占い師なのか。」

  アンナ「当たらなくなった証拠に、あなた達がこの村に来て、

      もう大分経つけど、誰も死んだりしないじゃない。」

  ロドリーゴ「そうだな・・・もう隊長の傷も殆ど良くなったし、後

        は迎えが来て戦線復帰するだけだ。」

  アンナ「・・・そう・・・もう帰ってしまうのね・・・(悲しそうな面持

      ちになる。)」

  ロドリーゴ「そんな顔するなよ。明日は祭りだろ!おまえの

        歌、楽しみにしてるよ。」

 

         2人、腕を組んで出て行く。

 

     ――――― 第 10 場 ―――――

 

         激しい音楽でカーテン開く。

         舞台は森。年に一度の村の祭り。

         村人たち、太鼓のリズムに乗り踊っている。

         途中からアンナ出て歌う。

         その歌に乗り、男女踊る。

         フランドル、上手より足を引き摺り加減に

         出、誰かを捜しているよう。

         その時アリアナ、下手より出、森の中へ。

         (舞台回転。)

         祭りのざわめきが少しずつ遠くなり、静か

         な音楽が流れる。

         フランドル、アリアナを認めて、慌てて

         歩き難そうに後を追う。

         アリアナ、一人ゆっくり憂鬱そうな面持ちで。

 

  フランドル「アリアナ!!」

  アリアナ「(振り返り、驚いて逃げようとする。)」

  フランドル「待ってくれ!!」

  アリアナ「(その声に立ち止まり、フランドルを認める。)」

  フランドル「(ホッとした面持ちで。)やっと会えた・・・。あれから

        一度も来てくれなかったね・・・どうしてだい?」

  アリアナ「・・・(言葉に困って。)・・・母がいるし・・・私より母の

       方が、医者としての腕は確かよ・・・」

  フランドル「そんなことを言ってるんじゃない。俺はおまえに会

        いたかったんだ、ずっと・・・」

  アリアナ「フランドル・・・」

  フランドル「あの時、マルコが言っていたように、確かに俺には

        婚約者がいる。だがそれは今まで俺の夢の実現の

        為に、どうしても必要なことだったからだ。ヨーロッパ

        世界を手中に収めること・・・それが俺の夢だった。

        だが、おまえが来なくなってから、俺には何が必要

        だったのか・・・何を為るべきなのか、おまえの言っ

        ていた言葉の意味をずっと考えていた・・・。そして

        俺はここに来て、心の安らぎを初めて与えられたよ

        うな気がする・・・。それはおまえがいてくれたから

        だ・・・!!アリアナ・・・愛しているんだ・・・」

  アリアナ「フランドル・・・」

 

      

         その時、ジュリオ入って来る。

         (フランドルとは、アリアナを挟んで反対側。)

 

  ジュリオ「アリアナ!!そんな奴の言うことを信じるんじゃない

       !!そいつはもう帰ってしまう奴なんだ!!」

  アリアナ「(振り返ってジュリオを見る。)ジュリオ・・・」

  ジュリオ「(フランドルに突っ掛るように。)あんたにはあんたの

       世界がある!!アリアナにはアリアナの生き方がある

       んだ!!自分の世界にこいつを引っ張り込むな!!」

  フランドル「ジュリオ・・・」

  ジュリオ「さっき、あんたの部下があんたを捜していたぜ。明日

       いよいよ迎えの艦隊が到着するんだとよ!!さっさと

       自分の国に帰って来れ!!(アリアナの方へ手を差し

       出す。)アリアナ、こっちへ来い・・・」

 

         アリアナ、ゆっくりジュリオの方へ行きかける。

 

  フランドル「アリアナ!!」

  アリアナ「(歩を止める。)」

  フランドル「俺は婚約を解消して必ず戻って来る!!俺を信じ

        て待っていて欲しい!!」

  ジュリオ「アリアナ!!そいつの言うことなんか聞くんじゃない

       !!」

  フランドル「アリアナ・・・」

 

         アリアナ、振り返ってフランドルを見詰める。

 

  アリアナ「フランドル・・・」

 

         ゆっくりフランドル、両手を広げる。

         アリアナ、フランドルの胸に飛び込む。

 

  アリアナ「フランドル!!」

  フランドル「アリアナ!!(アリアナを抱き締める。)」

  ジュリオ「(呆然と2人を見詰める。)アリアナ・・・」

  フランドル「必ず戻って来るから・・・」

  アリアナ「待っているわ・・・いつまでも・・・」

 

         フェード・アウト。(カーテン閉まる。)

 

     ――――― 第 11 場 ――――― A

 

         カーテン前。アンドレア、ジョルジョ、ホフレ。

 

  ホフレ「よかったですね、何事も起こらないうちに、フランドル殿

      が復帰されることになって。」

  アンドレア「そうだな・・・丁度、冬期の休戦時期と重なったのが

        幸いだった・・・」

  ジョルジョ「我々は制服地の統轄さえ行っていれば、よかった

        ですからね。」

  ホフレ「しかし命に別状がなく何より・・・」

  アンドレア「本当のところ、今、あの男がいなくなれば、確かに

        我々は困るのだ・・・。自分たちの国を、力づくで奪わ

        れた人々の反逆を鎮圧する力を持った将は、残念な

        がら今のところ、彼の他には見当たらないからだ・・・

        私がもう少し若ければ・・・あの男に任せることなく、

        この手で遣り遂げてみせるものを・・・」

  ジョルジョ「皇帝陛下・・・」

  アンドレア「あの男の行動に、その都度一喜一憂することなく

        ・・・まぁ、色々言っても仕方あるまい・・・。兎に角、今

        はあの男に全てを賭けたのだ。こんなところで死な

        れては困る。」

  ジョルジョ「いっそのこと、陛下の妹君のご子息、フロリド様に

        全てを託されては・・・?」

  アンドレア「私も一度はそのことを考えもしたが・・・フロリドの

        器では、制服地を増やして統轄していくどころか、こ

        の国の統治すらままならなくなることは、目に見えて

        明らか・・・それならば、国民からの信望が厚く、武将

        としても最長けたフランドルと、エリザベッタを結婚

        させ、その子どもに全てを託すことに決めたのだ・・・

        。」

  ホフレ「成程・・・フランドル殿ではなく、エリザベッタ様のお子

      様にとは、考えられましたな・・・。」

         

 

   

         その時、家臣入って来る。

 

  家臣「もう間もなくフランドル様が入城されます。」

  アンドレア「分かった・・・」

 

         カーテン開く。と、大広間。アンドレアたち、

         そのまま舞台へ。

         エリザベッタ、召使を伴って入って来る。

 

  エリザベッタ「お父様!もうフランドル様がお戻りになられるの

          でしょう?まだですの?」

  アンドレア「(エリザベッタを認めて。)これエリザベッタ、はした

         ないぞ!」

  エリザベッタ「ごめんなさい。でも私、待ちきれなくて・・・。もう長

          いこと、お会いしていないんですもの。」

  アンドレア「まぁ、おまえの気持ちも分からなくはないが・・・」

  家臣「(声高く。)フランドル殿がお戻りになられました!」

  アンドレア「そうか・・・」

 

         アンドレア、一段高く設えられた椅子の上に

         腰を下ろす。横にはエリザベッタ、ジョルジョ、

         ホフレ。

         音楽と共に、フランドル、グリエルモ出て来る。

         フランドルたち、アンドレアの前に跪く。

 

  フランドル「陛下、只今戻りました!!」

  アンドレア「おお、待っておったぞ!怪我はもう良いのか?」

  フランドル「はい。島民の手厚い看護のお陰で、もうすっかり

        完治しました!陛下にも長い間ご心配をお掛けし、

        本当に申し訳ありませんでした!」

  アンドレア「それは何よりだ。」

  ジョルジョ「いつも勇猛なフランドル殿が、深手を負われると

        は・・・と、我々も驚いていたのですぞ。」

  フランドル「あれは完全な私のミスです。我々の味方陣の中

        に、真逆、敵のスパイが紛れ込んでいたとは、思い

        も寄らなかったものですから・・・。本当に迂闊でし

        た。」

  アンドレア「まぁ、よい。深手を負ったにせよ、またこうして元

        気になれたのだから。」

  フランドル「ありがとうございます。」

  アンドレア「エリザベッタは心から心配しておったのだぞ。」

  エリザベッタ「フランドル様のお帰りを、心よりお待ちしており

          ました。お怪我が完治されて本当によかった!

          (嬉しそうに。)」

  フランドル「(少しすまなさそうな面持ちになる。)皇女・・・」

  アンドレア「ところでフランドル。もうそろそろ式の準備を始め

        た方がよいのではないか?いつまでもこのまま・・・

        と言う訳にもいくまい。」

  フランドル「陛下・・・そのことで話しがあります。」

  アンドレア「何だ?何でも言うがよいぞ。」

  フランドル「本来ならば、こんなところで申し上げる話しではな

        いのですが・・・生憎、今まで留守にしていた間の仕

        事が山のように溜まっていて、次の機会を待ってい

        ると、いつになるか分かりません・・・」

  アンドレア「どうした?いつものおまえらしくないぞ。いつもなら

        鉄砲玉のように自分の意を申すのに・・・(笑う。)」

  フランドル「(アンドレアの目を見据え。)・・・皇女との婚約を、

        解消して頂きたい!!」

  アンドレア「・・・何・・・?」

  グリエルモ「何を言い出すんだ!?」

  エリザベッタ「フランドル様・・・」

  

  

 

         回りの者も一同に、驚きの声を上げる。

 

  アンドレア「何を馬鹿なことを言い出すのだ。(呆れて笑う。)」

  フランドル「私は本気です。陛下にはどうしてもお聞き入れ頂き

        ます。」

  アンドレア「(思わず立ち上がって。)どうしてなのだ!!何故

        また突然にそのようなことを申すのだ!!おまえに

        とってもいい話しの筈であろう!?」

  フランドル「(チラッとエリザベッタを見る。)皇女には本当に申し

        訳ないと思っています・・・。だが、この婚約は飽く迄

        政略であったこと・・・愛情なきものであると言うことが

        ・・・今の私にはその意味を持たないものになってし

        まったのです・・・。」

  アンドレア「当たり前のことが嫌になったと言うのか。・・・今の

        話しは聞かなかったことにしよう・・・。フランドル・・・

        皇帝命令だ!!エリザベッタと結婚するのだ!!」

  フランドル「(溜め息を吐いて。)・・・分かりました・・・どうしても

        駄目だと言われるのであれば・・・私はこの国を出る

        しかないようだ・・・。(立ち上がる。)」

  アンドレア「フランドル・・・」

  フランドル「皇帝配下を脱して、私は私の思う道を突き進むま

        で・・・。」

 

         エリザベッタ、駆け出ようとする。

         フランドル、慌てて呼び止める。

 

  フランドル「エリザベッタ!!」

 

         エリザベッタ、立ち止まる。

 

  フランドル「あなたには、すまないことをしたと思っています。だ

        が、私の一生涯でただ一度の我が儘を許して下さい

        !!」

  エリザベッタ「(背を向けたまま。)私に何を許せと仰るのでしょ

          う・・・。(涙声になる。)私はあなたのことを・・・父

          に言われたからではなく・・・心からお慕いしてい

          ました・・・!!」

  フランドル「皇女・・・」

  エリザベッタ「お元気で・・・」

 

         エリザベッタ、走り出る。後ろからエリザベッタ

         に付いて召使、走り出る。

 

  フランドル「(暫くエリザベッタの走り去った方を見ているが、ア

        ンドレアに向き直り。)それでは皇帝陛下・・・(出て行

        こうとする。)」

  アンドレア「(渋々。)フランドル・・・!!分かった・・・この婚約

        は、おまえの言うとおりなかったことにしよう・・・。但

        し・・・正式の婚約解消は、年が明け戦闘開始後・・・

        ヨーロッパ一強固な城塞を持つと言われるコンスタン

        チノープルを陥落させてからだ・・・。」

  フランドル「分かりました・・・必ず約束通りに・・・!!」

  グリエルモ「フランドル・・・」

 

         フランドル、グリエルモ、部下たち残して

         カーテン閉まる。

 

       

     

  

        

        

 

    

 

 

       ――――― “フランドル”5へつづく ―――――

 

 

 

 

 

 

 

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“アレックス” ―全15場― 3

2013年01月17日 20時52分36秒 | 未発表脚本


    ――――― 第 8 場 ―――――

         カーテン前。
         生徒達、談笑しながら出る。

  ハンナ「ねぇ、ねぇ知ってる?」
  トミー「何だい?」
  ハンナ「ピーター先生とキャシー先生の噂!」
  トミー「噂・・・?」
  フィービー「結婚のことでしょ?」
  トミー「結婚・・・?」
  ハンナ「そうそう!でも本当のことかしら・・・」
  トミー「何の話ししてるのさ!!」
  ハンナ「トミーったら、何もしらないのね!ピーター先生とキャシ
      ー先生が結婚して、キャシー先生が学校を辞めるって言
      う話し!」
  トミー「えーっ!!冗談だろ!?」
  ジョニー「それが冗談なんかじゃないんだよな。」
  ジュディ「嘘・・・だってキャシー先生はアレックス先生と・・・」
  フィービー「そうよねぇ・・・」
  ジョニー「俺もそう思ってたんだけど、さっき校長室の前で・・・」
  フィービー「立ち聞き?」
  ジョニー「人聞きの悪いこと言うなよ!偶然通り掛かったら中か
       ら声が・・・」
  フィービー「立ち聞きしたんでしょ?(笑う。)」
  ジョニー「・・・うん・・・」
  トミー「それで?」
  ジョニー「冬休みの間に式を挙げて、キャシー先生は学校を辞
       るって・・・。」
  ジュディ「嘘よ・・・そんな話し・・・それにキャシー先生が私達の
       ことを置いて、学校を辞めちゃうなんて・・・」
  ジョニー「でもちゃんとこの耳で聞いたんだぜ・・・」

         その時、アレックス登場。
         ジュディ、逸早くアレックスに気付き、
         駆け寄る。(他の生徒達、続く。)

  ジュディ「アレックス先生!!キャシー先生が、ピーター先生と
       結婚して学校を辞めるって本当ですか!?」
  アレックス「え・・・」
  ジョニー「さっき、校長先生とピーター先生が話しているのを聞
       いたんだ。冬休みに結婚式を挙げるんだ・・・って・・・。」
  アレックス「・・・嘘だろ・・・」
  ジュディ「冗談でしょう!?キャシー先生はアレックス先生と結
       婚するのよね・・・!?私達が卒業するまで、学校を辞
       めたりしないわよね!?」

         その時、始業ベルが鳴る。
         アレックス、呆然と立ち尽くす。
         生徒達、アレックスを気にしながら
         出て行く。
         生徒達と入れ代わるように、キャシー
         登場。
         アレックス、キャシー、お互いを認める。

  アレックス「キャシー・・・」

         キャシー、黙って通り過ぎようとする。

  アレックス「キャシー!!待ってくれ!!」

         キャシー、その声に立ち止まり振り返る。

  アレックス「ピーターと・・・結婚するって・・・結婚して学校を辞め
         るって本当なのか・・・?」
  キャシー「・・・」
  アレックス「キャシー!!答えてくれ!!」
  キャシー「・・・ええ・・・本当よ・・・」
  アレックス「どうして・・・?ピーターのことを愛しているのか・・・
         ?」
  キャシー「・・・あなたには関係のないことだわ・・・」
  アレックス「愛しているのか・・・?」

         その時、ピーター登場、キャシーの側へ。

  ピーター「勿論、愛があるから結婚するんだ!」
  アレックス「ピーター・・・」
  ピーター「僕は彼女を愛している!!例えどんな状況でも!!
       僕は君のように、彼女に悲しい顔をさせやしない!!決
       して・・・!!さぁ、行こう・・・キャシー・・・」

         ピーター、キャシーの肩を抱いて出て行く。

  アレックス「・・・どんな状況・・・でも・・・キャシー・・・」

         音楽流れ、アレックス、スポットに
         浮かび上がる。歌う。

         “君が指からすり抜けた今・・・
         いくら悔やんだとしても
         君は元へと帰りはしない・・・
         何故手放してしまったのか
         いくら責めたとしても
         もうこの場所に君はいない・・・
         ああキャシー・・・
         愛しているんだ・・・
         もう・・・届かない想い・・・
         もう・・・君はいない・・・”

         アレックス去る。

    ――――― 第 9 場 ―――――

         カーテン開く。(絵紗前。)キャシーの家。
         中央、置かれているソファーに、カーター、
         シルヴィア、キャシー、ピーター座っている。

  カーター「そうか、では君は今の学校はもう長いのかね?」
  ピーター「(明るく。)いえ、キャシーより2年先輩になります。そ
       れで彼女が赴任した時に、僕は彼女に一目惚れしたと
       言う訳です。」
  キャシー「・・・ピーター・・・(少し困惑した面持ちになる。)」
  カーター「キャシーは学校ではどんな様子だね?」
  シルヴィア「あなた・・・」
  カーター「まぁ、いいじゃないか。人の目から見たキャシーの先
        生具合を聞いてみたって・・・。」
  ピーター「それはもう、キャシーは生徒達・・・特に女生徒達にと
        って、姉のような存在ですからね。皆、キャシーのこと
        が大好きですよ。何も問題はありません。(キャシーを
        チラッと見る。)」
  キャシー「・・・私・・・お茶を入れて来ます・・・。(立ち上がる。)」 
  
         キャシー、出て行く。

  ピーター「(キャシーが出て行くのを見計らって。)お父さん、お母
        さん!キャシーと結婚を前提にお付き合いさせて下さ
        い!」
  カーター「それは・・・キャシーも承知していることかね・・・?」
  ピーター「勿論です!」
  シルヴィア「でも確か・・・キャシーはアレックスとお付き合いして
         いたのでは・・・」
  ピーター「ご存知ないのですか?あの2人は別れたのです。」
  シルヴィア「別れた・・・?」
  ピーター「はい。」
  シルヴィア「何があったのでしょう・・・?」
  ピーター「さぁ・・・あまり詳しいことは分かりませんが、アレックス
        がキャシーに何か酷いことを言ったようです。」
  シルヴィア「・・・酷いこと・・・」
  ピーター「彼女の落ち込んだ顔を見るのは、とても辛かったので
        すが、何回か僕とデートを重ねるうち、彼女の気持ちも
        解れていったようです。」
  カーター「そうか・・・。我々もキャシーの幸せが一番なのだから、
        キャシーが笑顔でいられるのであれば、君達2人のこ
        とに、口出しすることは何もないのだよ。」
  ピーター「では宜しいのですね、僕がキャシーとお付き合いをし
        ても。」
  シルヴィア「あなた・・・私、お茶の支度を手伝ってきますわ・・・」    

         シルヴィア、立ち上がり扉から出て行くのに
         合わせて、舞台回転。     ※   
         (キッチン。)
         キャシー、椅子に腰を下ろしてぼんやりして
         いる。

  シルヴィア「(コンロの上のヤカンを下ろして。)キャシー・・・?」
  キャシー「(シルヴィアを認める。)あ・・・ママ・・・今、お湯を沸か
        していたの・・・」
  シルヴィア「もう沸いてたわよ。どうしたの?」
  キャシー「あ・・・ごめんなさい。直ぐ入れるわ・・・(お茶の用意を
        する。)」
  シルヴィア「キャシー・・・あなた本当にいいの?」
  キャシー「何が・・・?」
  シルヴィア「本当にピーターと結婚するつもりなの?」
  キャシー「・・・ええ・・・(無理に微笑む。)どうして?」
  シルヴィア「アレックスのことはどうするの?」
  キャシー「(一瞬、顔色が変わる。)・・・彼とは・・・もう終わったの
        よ・・・」
  シルヴィア「何かあったの・・・?アレックスと・・・」
  キャシー「(微笑んで。)心配しないで、ママ。私はピーターと幸
        せになるから・・・」

         カーテン、閉まる。
        
    ――――― 第 10 場 ―――――

         カーテン前。
         マリアとジョー、ゆっくり出る。

  マリア「・・・ママはアレックスと別れたことを、とても後悔してい
      るのよ。10何年経った今でも、まだアレックスのことを愛
      しているの。」
  ジョー「うん・・・。それは僕が見ても分かるよ・・・。口では色んな
      ことを言っても、アレックスと会ってる時の君のママは、キ
      ラキラと輝いているもの。」
  マリア「まぁ、あなたにそんなこと、分かるの?(可笑しそうに。)」
  ジョー「そりゃ・・・僕だって・・・(恥ずかしそうに。)」
  マリア「(笑って。)冗談よ!私が見てもそう感じるもの・・・。それ
      にパパもね・・・ママと結婚しない方が幸せになれるんだ
      と思うわ・・・。ここ何日か見てきて・・・パパも若い頃は、そ
      んなに悪い人ではなかったみたい・・・。それに本当にマ
      マのこと、愛していたんだと思うわ・・・。でも結婚しても、
      アレックスのことをいつまでも愛しているママに、屹度耐
      えられなかったのね・・・。決して自分の方を向いてくれな
      いママを心から愛していたとしても、いつまでも優しく包ん
      であげることができなかった・・・。それはパパの心の大き
      さの問題なんだけれど・・・。」
  ジョー「よく分かるんだな、大人のことが。」
  マリア「パパとママのことでは苦労してきたもの。(笑う。)それ
      よりどうやってアレックスとキャシーを結婚させるかよ!」
  ジョー「そうだな・・・でもアレックスはどうして教師を辞めて、化
      学者なんかになったの?変な物ばかり造って、僕たちの
      世界では、僕たち以外誰も寄り付かないじゃないか・・・」
  マリア「でもアレックスが機械博士になったお陰で、私達、彼の
      作ったタイムマシンに乗って、こうしてこの世界にこれた
      のよ!」
  ジョー「そうだね・・・でも僕にはそれが絶対に正しいことだ!!
      って言う自信がないんだ・・・。もしアレックスとキャシーが
      上手くいけば・・・ピーターとキャシーの子どもである君が
      ・・・この世の中からいなくなってしまうんだもの・・・」
  マリア「(微笑んで。)もう言わないで!」
  ジョー「・・・うん・・・」
  マリア「(再び暫く考えて。)・・・アレックスはママの為に機械博
      士になったのよ・・・片腕になったママの為に・・・」
  ジョー「どうして君のママは腕を怪我したの・・・?」
  マリア「・・・そうよ・・・それだわ!!ジョー!!いい考えを想い
      ついたわ!!」
  ジョー「いい考えって?」
  マリア「行きましょう!!(ジョーの手を取って、駆けて行く。)」

    ――――― 第 11 場 ―――――

         カーテン開く。絵紗前。(教室。)
         生徒達、楽しそうに談笑している。

  フィービー「ジュディ!もうドレス、仕上がった?」
  ジュディ「勿論よ!」
  ロット「俺の為に着飾って来てくれよ!(笑う。)」
  ジュディ「ロットったら!(笑う。)」

         その時、カール入って来る。
         ジュディ、カールを認める。

  ジュディ「カール・・・」

         生徒達、カールを認める。

  カール「調子に乗ってんじゃねぇ・・・」
  ジョニー「何だと・・・!?(立ち上がる。)」
  ロット「ジョニー、やめろ!(ジョニーの肩を掴んで止める。)相手
      にするな・・・」

         ジョニー、渋々椅子に腰を下ろす。
         カール、皆に近寄る。

  カール「(笑って。)よぉ・・・女ったらし・・・(ロットの肩に手を掛け
      る。)俺にも女の口説き方、教えてくれよ・・・」
  ロット「(カールの手を払い除ける。)やめろ・・・!」
  カール「俺とじゃ、話しも出来ないってのかよ!調子乗ってんじ
       ゃねぇ!!(ロットに殴りかかる。)」
  ロット「やったな!!(カールに掴みかかる。)」

         カール、ロット、殴り合いの喧嘩を始める。
         女生徒、悲鳴を上げる。
         男子生徒、はやす。
         その時、キャシー入って来る。驚いて駆け寄る。

  キャシー「何してるの!!止めなさい!!カール!!ロット!!
        (叫ぶ。)」

         キャシー、2人の間に入って止めようとする。
         2人、思わずキャシーを払い除ける。

  キャシー「(倒れる。)キャアッ!!」

         2人、驚いて手を止める。
         生徒達呆然と。

  ロット、カール「先生!!(キャシーに駆け寄る。)」
  キャシー「お願い・・・喧嘩はやめて・・・(涙声で。)」
  ロット「ごめんなさい、先生・・・」
  カール「(頬を押さえる。)ごめんなさい・・・」
  キャシー「どうしてあなた達は喧嘩ばかりするの・・・?カールも
        ロットも、私の前ではとてもいい生徒だわ・・・。なのに
        ・・・何故、2人揃うと喧嘩ばかりするの・・・?」

         2人、項垂れている。

  キャシー「喧嘩してどうなるの・・・?喧嘩が何かの役に立つの
        ・・・?喧嘩したって、後に残るのは・・・(言葉に詰まる
        。)」
  ジュディ「・・・先生・・・?」
  キャシー「(悲しそうな面持ちで首を振る。)兎に角・・・喧嘩は・・・
        誰もが傷付くだけの・・・愚かな行為だわ・・・」
  カール「・・・俺は・・・」
  ロット「(カールを見る。)」
  カール「・・・ロットが・・・羨ましかった・・・」
  ロット「・・・え・・・?」
  カール「・・・友達は大勢いる・・・信望が厚い・・・家庭は平和だ
      ・・・おまけに彼女までいる・・・俺にはないものばかりをロ
      ットは持っている・・・今まで・・・転校ばかりで・・・友達なん
      ていたことがない・・・どの学校でも・・・いつもクラスの食
      み出し者だ・・・俺も一度くらい・・・クラスの真ん中に立って
      みたかったんだ・・・」
  ロット「(照れたように鼻の下を擦りながら、わざと打切棒な言い
      方で。)・・・なんだ・・・そんなことか・・・馬鹿野郎・・・」
  カール「何!?」
  ロット「おまえの短所は、気が短いことだな・・・。(笑う。)」
  カール「煩い・・・!!(怒ったように顔を背ける。)」
  ロット「・・・友達が欲しいなら、最初からそう言えばいいのに・・・
      な・・・皆・・・!」
  ジョニー「・・・そうだよ・・・」
  ジュディ「ホントよ!」
  フィービー「うん!」

         生徒達、口々に同意する。

  カール「・・・(回りの皆をも回して。)おまえら・・・」
  ロット「今からでも遅くないぜ・・・!」
  カール「ロット・・・」
  ロット「友達になろうぜ・・・」
  カール「・・・俺を・・・仲間に入れてくれるのか・・・?」
  ロット「そう言ったろ!」
  カール「・・・ありがとう・・・」










      ――――― “アレックス”4へつづく ―――――












     ※ “舞台回転”とは・・・一体どんな舞台での公演を
       想像しながら書いたのでしょうね~・・・(^^;


 
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