Risa’s 音楽雑記

ピアニスト 山形リサのブログです。
音楽の話を中心に、日常の出来事などを気ままに綴っています。

Ensemble Bois Ⅲ

2006-12-31 21:58:39 | Weblog
「クラシックのコンサートは堅い感じがしてなかなか行きにくいです。」

「演奏も良かったけど、お話がとてもわかりやすくて、楽しめました。」


クラシックコンサートに対して、いろいろな意見があります。
もちろん純粋に音楽だけを楽しみにしている方もいらっしゃいます。

奏者もしかり。


今回の川島氏のコンセプトは「演じる音楽」です。

◇Exhibition Id

ええええ!!

予ベルもなく、突然に後半の演奏が始まりました!
私の前の席の人は立ち話をしています。
しかも、奏者は客席の通路で演奏してます。
外で休憩していた人たちは慌てて会場に入ろうとしますが、
ドアの前では、奏者が演奏しているので入れません。
みんなびっくり。
そして私は見てしまいました。
奏者も気まずそうにしているところを・・・・(笑)

◆ピアノのためのポリエチュード「ポリスマン/トランポリン」(2001)

ピアニストとしては、ピアノソロ曲ということで気合が入ります。

ええええええ!!!

またまたびっくり。
とても細くて素敵なピアニストの方ですが、超ミニスカートの婦人警官のコスプレをしての登場です。
お辞儀のかわりに警笛&敬礼です。
これは大幅にクラシックファン層が広がる予感です。

ポリスマンってあったけど・・・・・・マジすか?ポリス。

くだらない駄洒落が頭をよぎって、集中どころではありません。
いや、でも聴かなければ・・・・。

警笛と手拍子と、足拍子、決まった音の打楽器的な繰り返し。

川島氏から

「いや~。今回は美しいピアニストに演奏していただけて光栄です。
みなさん、ピアニストのあられもない姿を楽しみにしてください。
でも、この曲を演奏するのは本当に難しいんですよ~。」

とありましたが、確かにそのとおり。
とても難曲のようで、演奏が必死な感じです。
お手玉すらできない私には絶対無理です。

「トランポリン」の演奏にあたっては、ピアニストがジャージーで登場。
マイケルジャクソンのスリラーを思わせるようなアクションつきの演奏です。
曲自体はグリッサンドの嵐で、ピアニストの方の実力が際立ちます!

でも・・・・。
うっかりうかつに現代曲の演奏はできないかもしれない。
自分がミニスカートの婦人警官になっていたり、中村紘子さんがジャージーで演奏している姿を想像したりすると、、、、、恐怖です××××

◆フルート協奏曲Ⅰ~Cond.act/KonTakt/ConterasteⅡ(1999)

川島氏ってすごい。
本当にバラエティ番組を見ているようです。
「この曲は演奏している姿を見ないと全くわからないってよく言われるんですよ~。」と川島氏から説明がありましたが、まさにそのとおりです。
気になる方はぜひ演奏会に出向いてください。

話は変わりますが、この曲でフルートを担当されていた多久潤一朗さん。
美しい音色と、なんとも甘い演奏に、思わず恋に落ちそうになりました。
ちょっと気になる奏者さんです。
ぜひまた彼の演奏を聴きたいと思いました。

Ensemble Bois Ⅱ

2006-12-30 12:42:25 | Weblog
私はあまり現代音楽に詳しくありません。

今回のコンサートは作曲家 川島素晴氏とEnsemble Boisの代表 星谷丈生氏とのトークでコンサートが進行していきました。
それによりますと、作曲家 川島氏は「演じる音楽」というものを提唱していらっしゃるそうです。

※「演じる音楽」とは、そもそも音楽とは「音」の連接である以前に、「演奏行為」の連接である、という観点から作曲する手法で、「演奏行為の共有体験化」を実現するためのメソッドである。また、この手法の前提には、真に知的な文化体験の本質としての「笑いの構造」がある。他に、「視覚と聴覚の関係」、「transcription(編曲)の問題」、「発話と演奏行為の関係」などの、現代音楽の諸問題を独自で探求している。     ~コンサートプログラムより引用~


これがなかなか面白い経験でしたので、曲名とあわせていろいろご紹介したいと思います。
難しいことはわかりませんので、あくまでも私的感想です。


◆Adieu〔Vla.pf〕(1992/世界初演)

歌花さんが登場するので、楽しみです。
・・・と。
暗い舞台上にピアニストが待機、ライトが点くと演奏が始まります。しばらくすると舞台袖からヴィオラが登場。
きました、きました!
素敵な音色に感動です。
明るくない舞台の上で、バレリーナのようにやわらかく動く白い腕と、せつない音楽がとても感傷的。
この曲は「愛別離苦」という仏教の八苦のひとつが題材になっているそうです。ピアノが感傷的な楽想を展開していると、ヴィオラが登場。しかしそれは全く相容れない存在。二人はやがて互いに歩み寄り、理解を深め、愛し合う。それもつかの間、二人はまた離れ離れになってしまう。
プログラムにある解説どおり、最後は歩きながら反対側の舞台袖に消えていきました。
こんな演出も素敵ですね。
作品のイメージがよりわかりやすいものになります。
音楽的にも私の想像の範囲内でした。

◆篠田桃紅の絵と言葉による8つのエスキス『時のかたち』より(2005/東京初演)

つい先日、深夜番組「タモリ倶楽部」でやっていたポール・モーリアの音楽をカタカナで表現しよう・・・というコーナーを思い出してしまいました。
どなたか見ていた人はいるでしょうか?
個人的にかなり面白かったんですが・・・・。

◆ 3×3奏者のための協奏曲「Let's Tri___!」(Version B)(2005/日本初演)

これがずば抜けて面白い作品で、今回のプログラムの中で一番気になりました。

曲目解説によると、
ともかく「Tri」にこだわった作品。3群のトリオ(Trinal Trio)が「Tri]で始まる単語にちなむ楽想を3種ずつ3週して27個の楽想がまず一巡(1st Trial)。
これらが互いに侵食、最終的には三位一体(Trinity)となり、「トリ」は「Triangle]で。
とあります。

Triumphantly Triad(勝ち誇った三和音)、Triple Tonguing(トリプルタンギング)、Triple Stops(三重弦)などなど、Triにちなんだ演奏がずーーっと続いていくのですけれど、その中に、Triple Axel(トリプルアクセル)チェロなどの対弦楽器が演奏しながら回転するものがあったり、Triceratops(トリケラトプス)恐竜の鳴き声があったり、Tri(トリ=鳥)があったり、なかなか笑えるんです。

フレーズにあわせて、それぞれTriの説明書きを舞台上でめくってくれる係りの人がいるのですが、途中でごちゃごちゃになって行方不明になるは、紙はバラバラと落ちるは、いろいろ笑えました。
どこまでが演出なのでしょうか。
凝りに凝って馬鹿をしているような、そんな印象です。

作曲者の川島氏が指揮をしているのですが、これもなかなかすごいです。
彼は役者志望なのかな・・・と思えるほどに、芸達者に笑わせてくれます。

ここらへんから、どこかの劇団の作品を見に行っているような気分になりました。

Ensemble Bois

2006-12-29 10:37:39 | Weblog
久しぶりにコンサートに行ってきました。

Ensemble Bois 2006年度演奏会 川島素晴個展~Action Music Vol.2~

現代音楽のコンサートです。

Ensemble Bois のメンバーの一人である、ヴィオラ奏者 藤原歌花さんからお誘いいただきました。
歌花さんとは昨年知り合い、今年の秋からデュオをさせていただくようになりました。
また今度ご紹介させていただきますが、とっても素敵な演奏をされる方です♪

さて、現代音楽の個展を聴きに行くのは私も初めての経験です。
「新作初演」ですとか「~受賞作品」、「~コンクールの課題曲」といったことで、特定の曲を聴きに行くことはありますけど・・・・。

なんだかちょっとわくわくします。






「・・・・・・えぇぇえ!?」


作曲家は床に転がってるし、ミニスカポリスも登場!
度肝を抜かれる(楽しい)コンサートです。

本当に、新鮮というか、驚きました~。
いろいろあるんですねぇ。
なんだかとにかくすごい刺激を受けました。

映画の断片をみたような、音楽を聴いたような、演劇を見たような・・・。

でも、個々の奏者の実力がすばらしくあってのコンサートであることは間違いありません。

「芸術は爆発だ~」という懐かしいフレーズを叫びながら、びっくりアートを繰り広げる方がたくさんいますけど、案外、音楽はそんなに適当なものじゃないんですよね。・・・・ちょっとたとえが悪いかな。

とっても面白かったので、曲の感想などを交えてもう少し具体的にお話していきたいと思います。
明日もお楽しみに♪


製本

2006-12-27 10:29:53 | Weblog

忙しかったクリスマスが終わり、ほっとしているのもつかの間・・・。
気がつけば、ピアノの上に楽譜が山のように積みあがっています。
コピーが必要なもの、製本するもの、郵送するものにそれぞれ整理しなければなりません。

実は私、コピーが苦手なんです。
よれたり、きれたり、なかなか綺麗にコピーがとれません。
一発で上手に拡大・縮小を操る人に出会うとちょっと感動します。
他にもきっといろいろテクニックがあるのでしょうけど、全くわかりません。

それからの製本作業もなかなか大変です。
ピアノの譜面はなにより量があるんです。
コピー譜をずっと折りたたんでいくうちに、指を切ったりもします。

今回は早くも自分の能力に見切りをつけ、音楽大学の4年生でチェロを専攻しているカオリちゃんにアルバイトをお願いしてしまいました。

カオリちゃん、快く引き受けてくれてありがとう♪

「2~3時間で終わると思うんだけどね・・・・」とお願いしたのに、実際は6時間もかかってしまいました。
カオリちゃんもこんなにコピーをしたのは初めてだったそうです。
彼女の工夫で、医療用布テープでの製本となりましたが、出来上がりがとてもよかったので、みなさんにもお勧めしま~す。

来年は真剣にホームコピー機の導入を検討しようと思います。
何かおすすめがあるようでしたらぜひ教えてください。

クリスマスが終わりました

2006-12-26 14:56:53 | Weblog
今年もクリスマスが終わりました。
演奏をしているせいか、個人的には今まで一度もクリスマスらしい経験をしたことがありません。
でも、いろいろな人に演奏を喜んでもらえるのは幸せです。

今回の真仁田さんとのデュオも好評でした。

来年はさらに演奏の場を広げて、いろいろなところで皆様に音楽をお届けしたいと思っています。

あらら・・・

2006-12-24 17:03:20 | おいたち様
以前ご紹介しました我が家のいたち族。
それぞれが個性を発揮して、のびのびと生活をしています。

前回も登場したチャイ君。
とってもお利口で、人間の言葉を理解しているかのような優等生君なのですが・・・・。

ピアノの足に体をこすりつけるのが大好き!
背中がかゆいのでしょうか?
よくわかりませんが、3本の足の中にもお気に入りの一本があるようで、そこで毎日必ず体をすりすりしています。
もう一匹のくんくんには全くない行動です。

「あらあら。今日もすりすりしてるの~?かわいいですねぇ♪」

とのんきにかまえていたら・・・。

何万円もする防音カーペットが擦り切れて変色していました(泣)

これが自分がやったのであれば騒ぐこともできますが、なにせ犯人はかわいい我が屋のいたち族。
穴が開こうとも、どうぞお好きに暮らしてくださいと思うのでした。

ちょっと怖い話・・・・

2006-12-23 12:04:12 | Weblog

昨日からご一緒しているヴァイオリニストの真仁田さん。
やわらかい雰囲気で、とても女性的な外見をしていらっしゃいますが、中身はなかなか男性的!
ハキハキしていらして、そのギャップが楽しい方です。
帰りの電車の中で、ちょっと面白い(怖い)お話をしてくださったので、
ご紹介します。

真仁田さん
「山形さん、お葬式での演奏はされたことありますか?」


「無いですね~」

真仁田さん
「そうですか。けっこう敏感な方ですか?」


「はい。敏感です!!!!」 
 ↑霊感などはありませんが、逃げ腰な返事してます。

真仁田さん
「あ。じゃぁ、絶対やめたほうがいいですねー。
私はぜんぜん鈍感なほうだと思うんですけど、それでもみるんですよ。
というか、感じるんですよね~。歩いてたり、聴いてるなぁってわかりますよ。
社葬とかならいいんですけど、普通のお葬式ではご遺体が目の前にありますからね~。思い入れの強い方って死んでもほんとにいるんだな~って思いましたよ。」


「・・・・・・・・」
※真仁田さんは既に他のお話をされています。


実は私、かなりの怖がりなんです。
たまにホラー映画をみたりすると、最低3日は電気を消して眠れなくなりますし、
映画の中に自分が紛れ込んだ夢をみたりするのでサイアクです。

さわらぬ神に祟りなし。

苦手な分野には手を出すまい。

クリスマス特別ディナーコンサート

2006-12-22 09:55:51 | Weblog
今日から25日までの4日間、ホテル ラ・シェネガではクリスマスの特別ディナーコンサートが行われます。
私は夜6時から9時までの間に3回の予定で、ヴァイオリニスト 真仁田由美さんとデュオ演奏をいたします。
クラシックの定番曲を中心に、クリスマスソング、ディズニー名曲、ラブバラードなども盛り込んだプログラムです。

シェネガは大人の隠れ家的ホテル・・・と言うとおり、静かな洒落たホテルです。
スタッフもあたたかく、きっと時間を忘れてゆっくりお過ごしになれることでしょう。レストランには素敵なシニアソムリエさんもいます。
ディナーだけのご予約も承っているそうですので、ぜひお問い合わせください。
ご予約時にリクエストも受け付けています。

新しい出会い

2006-12-21 10:47:38 | Weblog

ソプラノ歌手 橘麗子さんとお会いしました。
お名前のとおり、たいへん美しい方で、とくに目がきらきら輝いてらっしゃるのが印象的です。
カーネギーホールでの演奏会からの帰国後すぐに、お時間をさいてくださいました。
とてもあたたかい素敵な方です。
年明けから、いろいろお仕事をご一緒させていただくことになりました。
こういう方との出会いは私にとって何より大切な宝物です。
今後が楽しみです。


いたち族

2006-12-20 01:35:55 | おいたち様
とつぜんですが、我が家には二匹のいたちが生息しています。

いたちと言っても野生のいたちではありません。

・チャイ(マーシャルフェレット セーブル ♂)4歳半
・くんくん(パスバレーフェレット ストライプドホワイト ♀)1歳半

という名前のフェレット達です。

このチャイ君の方は、とても耳がよく、音楽に対しても好みがあることが最近わかりました。

プロコフィエフのヴァイオリンソナタ2番を練習しだすと、
「やめて~~」
と私のペダルを踏んでいる足にしがみついてくるのです。

他の曲ではそんなことはないんですよね~。

やっぱりあの打楽器的なリズムの繰り返しがお嫌いなのでしょうか・・・・。

無視をしていると、足の親指に噛み付いてきます。

あまりにその仕草がかわいくて、ついついその度に抱き上げたりしてしまうので、一向に通して曲が弾けません!!

明日は心を鬼にして全楽章通しで弾いてみようと思います・・・!