Risa’s 音楽雑記

ピアニスト 山形リサのブログです。
音楽の話を中心に、日常の出来事などを気ままに綴っています。

ヴァイオリニスト・日比浩一氏

2006-12-12 10:07:46 | Weblog
祝祭・国際モーツアルトIn北海道・弦楽アンサンブルのコンサートマスターを務めていらっしゃるのが、日比浩一さんです。
日比さんは名古屋フィルハーモニーのコンサートマスターでもいらっしゃいます。
きどったり、飾ったりすることのない気さくな方で、とてもやさしくて素敵です。


本番後のひとコマ

私「オーケストラのコンサートマスターをされてらっしゃると、年間のほとんどが本番ですよね。やっぱり緊張なんてしなくなるのですか?」

日比氏「い~や~。毎回本番前の緊張は同じですよ。緊張しなくなったら終わりですよね。本番前のあの感覚がいいんじゃないですか?」

私「適度な緊張はそうですよね。でも、私はもうちょっと緊張しなくなりたいです~。思いもしない失敗をしますから。」

日比氏「あっはっは!!僕もいろいろやらかしてますよ。」

私「ほんとですかー??日比さんの失敗というのは・・・???」

日比氏「いやぁ、ほんとに多々あるからねぇ。自分でもびっくりしたのは、お辞儀をして椅子に座ったら、椅子が壊れたことかなぁ。あれは恥ずかしかったよ~!」

私「え?え?・・・・え?」

注釈:室内楽形式の演奏会で、ステージ上に用意されていた椅子に座ったところ、
椅子が折れて、床にしりもちをついたそう。その椅子は足の部分がパイプでできていて、それ以来日比さんはパイプ椅子には絶対に座らないようにしているとか。日比さんは大柄でらっしゃるので、重量オーバーしてしまったそうです。怪我がなかったそうで何より何より。 

私「それはびっくりですねー。その後どうしたんですか?」

日比氏「椅子を取り替えて普通に演奏しましたよ~。」

私「他にも何か失敗ネタってありますか?」

日比氏「ぷっ。今思い出しても恥ずかしいんだけどね、オーケストラで外人の指揮者が棒を振ってるときにね、本番でなんか違うことをやったんだよ。それでね、あれ?って思いながら、今か!!と思って立ち上がったら、自分ひとりだけ演奏中にたっちゃったんだよー。立てっていう合図かと思ったら、ただ曲が盛り上がってきてるってことだったみたい。他のみんなはわかったのに、俺だけわかんなかったんだよね~~。」

日比氏「その後、気まずくってさ~、一人また何事もなかったかのように椅子に座って演奏したんだよ~。」

私「えーー!!日比さんでもそんなことってあるんですかぁ?」

日比氏「あります。あります。本番なんてそんなものですよ。」


ずーっと自分の失敗が一番派手だと思っていましたけど、なんとなくほっとした一件でした。