Risa’s 音楽雑記

ピアニスト 山形リサのブログです。
音楽の話を中心に、日常の出来事などを気ままに綴っています。

小川京子先生

2006-12-13 10:18:33 | Weblog
今回のモーツアルトセミナーでは、小川先生によるレッスンが春から続けて行われました。お名前はもちろん知っていましたが、実際にお会いしてレッスンを受けるのは初めてです。
先生はさすがの貫禄。
指一本動かしただけで、比べようのないくらい美しい音が出ます。

「・・・・私はそうは弾かないけれど、あなたがそうやって弾きたいなら、こうしたほうがいいんじゃない?」

わが師、本荘玲子先生と同じ台詞が飛び出します。
相手をいろいろな意味で尊重し、指摘すべきところは指摘する。
私はこうしたタイプの先生が好きで、一瞬にして虜になってしまいました。

余談ですが、昔のピアノの先生は怖い方が多かったです。
灰皿を生徒に投げつける先生、ミスがあるたびに指揮棒で腕をたたく先生、公開レッスン中でも楽譜を床に投げつけて怒る先生・・・・。
昨今の世の中では考えられないでしょうねぇ。

本題に戻ります。

小川先生のお話です。

「ピアニストだからといって、仕事をしていれば毎日何時間も練習できる環境にいれるとは限りません。移動で2日、3日ピアノを触れないままに本番に向かうこともあります。土台がしっかりしていれば、そんな時にも絶対に崩れることはありません。モーツアルトのような古典の曲は、スケールとアルペジオの組み合わせでできています。毎日どんなことがあってもスケール、カデンツ、アルペジオ、属七、減七の和音のアルペジオを30分は弾きなさい。テクニックの安定と、精神的な自信になります。」

私はそれ以来、素直にどんなことがあってもその指練習をやり続けていますが、確かに効果がでてきました。

ですが、本荘先生にその話をしたところ、

「あなた、そんなこともしてなかったの?ピアニストなら当然の話だわね。私も1日でもピアノが弾けない日があるときはね、次の日は一日ハノンを弾くの。あれはすばらしいわよ!1冊通して弾くだけで、曲を練習するよりずっと効果があるわ。」

とバッサリ。。。

ちなみに、その先生の台詞を真に受けて、私も時々ハノン全曲に挑戦しますが、なかなか弾けません・・・・。