Risa’s 音楽雑記

ピアニスト 山形リサのブログです。
音楽の話を中心に、日常の出来事などを気ままに綴っています。

パーヴェル・ネルセシアン先生

2006-12-15 09:38:04 | Weblog
パーヴェル・ネルセシアン先生は国立モスクワ音楽院の教授をされていらっしゃる方ですが、一言でいうなら「超かっこいい!!」先生です。
ハリウッドのアントニオ・バンデラスのような外見で、初めてお会いしたとき、思わず目がハートになってしまいました。
でも、実際にはお爺さんの年齢だそうで、とても信じられません!
まるで女優さんのようです。
通訳の一柳先生のお話によると、ネルセシアン先生は非常に「美」というものにこだわってらっしゃっていて、自分のスタイルを保つ努力をかかさないのだそうです。
芸術家らしい一面ですね。
ネルセシアン先生は社交的で熱心、ユーモアたっぷりな素敵なレッスンをされます。

私がとても影響を受けたお話を紹介します。

ネルセシアン先生「ヴィルトゥオーソと普通のピアニストの違いがわかりますか?ヴィルトゥオーソと呼ばれる偉大なピアニストはトリルなどの装飾音のすべてを完全にコントロールできるのです。無意味な音の連続ではなく、コントロールされた音色で音に一つ一つ意味を持たせているのです。」

私はこのお話にとても感銘を受けました。
時に「その日まかせ」な弾き方で練習してしまうトリルですが、そんな事では演奏家として恥ずかしいですよね。
私は決してヴィルトゥオーソタイプではありません。
だからこそ、一つも無駄な音をだしたくない。
大事に大事に音を紡いでいきたいと思います。

明日も引き続きネルセシアン先生のお話をご紹介します。