英国誌「エコノミスト」最新号は日本経済を特集し、日本は着実に再生しつつあると伝えた。同誌は89年に「日はまた沈む」のタイトルでバブルの終わりを予測するなど正確な分析で知られている。 ・・・(10/12読売より)
同読売より論旨抜粋・・・
●日本は15年に及ぶ停滞からよみがえりつつある。今や正規雇用が生まれ、賃金は上がりエコノミストたちは成長見通しを上方修正しつつある。高い原油価格やアメリカの景気後退にもかかわらず。
●日本は様々な漸進的改革の長い波を乗り切ったし、それらは政治・経済・金融市場を、多くの人が感じている以上よりはるかに大きく変えて、日本に明るい長期的見通しを与えている。 9月の総選挙はその成果が認められ、さらに小さな政府を進めていけることを示した。
●企業は資本の投下先や労働力の配分をわずかに改善するだけで、収益と生産性が改善するようになった。
また、会社法の改正と資本市場の変革によって、より大きな改善が見込める。
ITや自動化へのさらなる投資で人口減のマイナス以上に生産性を上昇させるはずである。
●今後の課題は年金・医療費を削減し、大学を改革し、競争を盛んにするため反独占政策(規制緩和)を強化することが必要だ。急激な増税をしてはならない。
これらがすべて行われれば、生産性が上がり、生活水準が上がり、国際的評価が上がり、中国より優位な立場になる可能性が高まる。
●中国はウサギのスピードで早い成長を遂げるかもしれないが、日本は安定した信頼のできるカメになろう。日本のおとぎ話ではカメはウサギに勝つことになっている。
・・・・
数日前の日経記事とこの記事を読まれた方がどの程度いるのかわかりませんが、もし読売が身近にあって見過ごしたならば本記事を今一度再読されることをおすすめします。
一読して、日々国内で今のミクロなニュースに一喜一憂を体感しているイチ国民としてはあまりの楽観主義な論調に苦笑いさえ浮かべてしまったのですが・・
しかしバブル崩壊を予見したあの有名な「日はまた沈む」と同じ執筆者(エモット編集長)というところが、ミソです。
「~沈む」のときを思い起こすと、イケイケで怖いものなしに浮かれていた状況下でそれが出てひとしきり話題になったものの、“ジャパンアズNo1”的な余裕がまだ国民の中にあり、世界的なビルを買収しまくるほどの状況下で、その時本気で日本が沈むと考えていた人はほとんどいなかったような記憶があります。
しかし翌90年正月あけから突如始まったバブル崩壊で、「~沈む」の信憑性が一気に高まり、オセロゲームの如くネガティブがネガティブを呼んでいきました。失われた10数年の始まりの頃のことです。
そして15年後、「日はまた昇る」と来ました。
日本国内では、今は短~中期的な景気回復であり、アメリカの消費動向や増税、財政危機問題、または何らかの突発的な出来事などの要因が出れば、すぐに景気後退の波に飲まれてしまうのではないか?という懐疑的なムードがまだ漂っています。ましてや長期的には人口減による労働力の低下、高齢化での福祉負担増、貧富の格差拡大など「明るくない日本の将来像」を描くことが一般的な考えです。
がしかし、「日はまた沈む」出版がネガティブ方向へ多大な影響力を与えたように、この一見楽観的過ぎるように見える「日はまた昇る」が世界に与えるインパクトも少なからずあるとすれば、海外の日本に対するポジティブな見方が広まると同時に日本人の間にも徐々に楽観ムードが広まる後押しになる可能性も否定できません。
世間の「ムード」がポジティブなのかネガティブなのか、攻めなのか守りなのか、これがどちらに転ぶかでトレンドは大きく変わる可能性があります。
ご存知のようにマスコミの論調はいまだ一般大衆へ多大な影響を与えています。ブログやHPのような草の根メディアがこれだけ発達してもなお。今回の選挙の結果が好例です。
あながち一笑に付すわけにはいきません。
・・・
といいながら、この記事をすこしづつ冷静に分析していくと、グローバル世界の波へ一直線へ進む日本の「民」が今どういう方向へ向かっているかが鮮明に見えてくるような気がします。
また次回以降で。
同読売より論旨抜粋・・・
●日本は15年に及ぶ停滞からよみがえりつつある。今や正規雇用が生まれ、賃金は上がりエコノミストたちは成長見通しを上方修正しつつある。高い原油価格やアメリカの景気後退にもかかわらず。
●日本は様々な漸進的改革の長い波を乗り切ったし、それらは政治・経済・金融市場を、多くの人が感じている以上よりはるかに大きく変えて、日本に明るい長期的見通しを与えている。 9月の総選挙はその成果が認められ、さらに小さな政府を進めていけることを示した。
●企業は資本の投下先や労働力の配分をわずかに改善するだけで、収益と生産性が改善するようになった。
また、会社法の改正と資本市場の変革によって、より大きな改善が見込める。
ITや自動化へのさらなる投資で人口減のマイナス以上に生産性を上昇させるはずである。
●今後の課題は年金・医療費を削減し、大学を改革し、競争を盛んにするため反独占政策(規制緩和)を強化することが必要だ。急激な増税をしてはならない。
これらがすべて行われれば、生産性が上がり、生活水準が上がり、国際的評価が上がり、中国より優位な立場になる可能性が高まる。
●中国はウサギのスピードで早い成長を遂げるかもしれないが、日本は安定した信頼のできるカメになろう。日本のおとぎ話ではカメはウサギに勝つことになっている。
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数日前の日経記事とこの記事を読まれた方がどの程度いるのかわかりませんが、もし読売が身近にあって見過ごしたならば本記事を今一度再読されることをおすすめします。
一読して、日々国内で今のミクロなニュースに一喜一憂を体感しているイチ国民としてはあまりの楽観主義な論調に苦笑いさえ浮かべてしまったのですが・・
しかしバブル崩壊を予見したあの有名な「日はまた沈む」と同じ執筆者(エモット編集長)というところが、ミソです。
「~沈む」のときを思い起こすと、イケイケで怖いものなしに浮かれていた状況下でそれが出てひとしきり話題になったものの、“ジャパンアズNo1”的な余裕がまだ国民の中にあり、世界的なビルを買収しまくるほどの状況下で、その時本気で日本が沈むと考えていた人はほとんどいなかったような記憶があります。
しかし翌90年正月あけから突如始まったバブル崩壊で、「~沈む」の信憑性が一気に高まり、オセロゲームの如くネガティブがネガティブを呼んでいきました。失われた10数年の始まりの頃のことです。
そして15年後、「日はまた昇る」と来ました。
日本国内では、今は短~中期的な景気回復であり、アメリカの消費動向や増税、財政危機問題、または何らかの突発的な出来事などの要因が出れば、すぐに景気後退の波に飲まれてしまうのではないか?という懐疑的なムードがまだ漂っています。ましてや長期的には人口減による労働力の低下、高齢化での福祉負担増、貧富の格差拡大など「明るくない日本の将来像」を描くことが一般的な考えです。
がしかし、「日はまた沈む」出版がネガティブ方向へ多大な影響力を与えたように、この一見楽観的過ぎるように見える「日はまた昇る」が世界に与えるインパクトも少なからずあるとすれば、海外の日本に対するポジティブな見方が広まると同時に日本人の間にも徐々に楽観ムードが広まる後押しになる可能性も否定できません。
世間の「ムード」がポジティブなのかネガティブなのか、攻めなのか守りなのか、これがどちらに転ぶかでトレンドは大きく変わる可能性があります。
ご存知のようにマスコミの論調はいまだ一般大衆へ多大な影響を与えています。ブログやHPのような草の根メディアがこれだけ発達してもなお。今回の選挙の結果が好例です。
あながち一笑に付すわけにはいきません。
・・・
といいながら、この記事をすこしづつ冷静に分析していくと、グローバル世界の波へ一直線へ進む日本の「民」が今どういう方向へ向かっているかが鮮明に見えてくるような気がします。
また次回以降で。
「日はまた昇る」の記事を読んで、いろいろ考えてる人、たくさんいますよね。私だけじゃないんだ、と思うとうれしいです。
偶然ですが、私もファイナンシャル・プランナーです。
やっぱり、FPの資格をとってから社会の色々なことが気になり、それまでよりさらに政治や経済のことを考えるようになりました。
難しいことは解らないけれど、わかる範囲で色々やっていこうと思っています。
これからも、よろしくネ。
開設してまだ2週間ですが、数百人の人に見てもらって閲覧数は1000を超えているのに何もレスポンスがなかったので書いてもらって素直にうれしいです。
FPになる動機は自分と家族の資産防衛&投資プランのためだったのに、なってみるとなぜか勝手な“使命感”みたいなものが湧いてきませんか?
知りえた有益な情報をまずは自分の周りに、そして不特定なこの国のどなたかに喋らなきゃもったいないんじゃないか・・・などと勝手に考えて開設してしまったんです(苦笑)。
私もそれまで無関心で無責任なイチ市民だったのでyankumiさんのコメントと全く同じ感じです。
経済・金融系のブログは数字が多く使われ専門的な意見ものが多いので、このブログはなるべく平易にシンプルに“こんな考え方もある”というところを書いていきたいと思います。 どうぞこれからよろしく。
私のブログは、ハリック(治療関係と情報や雑談)と、Ken(経済学とスケッチ)という二人で記事を書いており、ハリックのほうがブログを管理しておりまして、Kenさんのほうは、「忙しいので・・・」ということで、コメント非許可にしてあります。
でも、TBされた記事等は読んでいると思いますので、Kenさんの記事についたTBに関しては、TB返しやコメント返しができませんので、ご了承ください。