~経済ニュースの森の奥~ ・・マクロな視点から。

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No.10 05年はグローバル海外投資“元年”なのか?

2005年10月15日 | 過去ファイルNo2~No10へ
10/14日経 「海外からの収益、投資が稼ぐ」2005年は日本人や会社が海外投資した資産の黒字が、貿易(輸出)で稼いだ黒字を初めて抜く見通し。日本経済の“稼ぎ手”が「貿易」から「投資」へ移りつつある。その額は20年前の6倍に達し、初の年間10兆円超の可能性もある。(論旨抜粋)

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2005年は多くの日本人がグローバル投資に目覚めた元年と、後でいわれるかもしれませんね。そんなムードを証明する記事です。
景気が回復してもなぜかドル高円安が続いています。今アメリカは独りで金利を上げているので、世界中が色んな形でアメリカドルを買い求めていて、日本人も遅ればせながら「円よりドルが好き」になってきていることは間違いないでしょう。

数年前は国内銀行での外貨預金がポピュラーになったり、現役引退した方を中心に海外債券の利子を配当でもらえる投資信託が大ヒットしたりしましたが、これらはあくまで“円換算”で小遣い(失礼!)をいただくのが目的なので厳密に言うと「本当の海外投資=グローバル投資」とは言えません。最近では国内証券会社が始めた「インド株投信」とかも
筆者が思うに擬似グローバル投資というイメージです。

外国為替証拠金取引もサギ事件など災難がありながらもポピュラーになってきました。
これはひとえにパーソナルIT化の副産物でしょう。
しかしこれも基本的には為替の差益を日本円で稼ぐにすぎないので海外投資ではない。
おまけにクリックひとつで持っているキャッシュの何十倍という大金を動かすことができるので夢は膨らみますが、超ハイリスクな投資活動といえます。(筆者は単純に円⇒ドルへ換えたい時に格安な手数料なためそれを利用していますが、為替が動くとつい誘惑にかられてしまう一人です・・苦笑)。

でも、そんなこんなを経験しながら、その先に行き着くのが本当のグローバル投資の世界
です。具体的には外国債券の直接購入だったり海外ファンドだったりオフショア生保だったりそれらの組み合わせによるトータルな資産防衛だったり・・その具体策はこのブログの主旨ではないので割愛しますが、海外進出している日本の企業などではフツーにそうやって稼いだ外貨を運用してたりします。それが個人(一市民)レベルの家計運用でもようやく普及の芽が出てきたのが2005年、という意味で「元年」になるのではないかと思いました。

マクロ的に考えると、日本人は今だ世界最高水準の人件費をなにげに貰っているわけで、しかしその分物価も高いので世界最高の満足感からは程遠い生活感覚しかもてない。
・・もちろんお金だけでは満足感は得られませんが。
ですが、わずかでも貯めたキャッシュをいざ外国へ旅に出すことで日本人の経済水準が高いことを改めて実感するわけですね(身近な例えは、パック海外旅行で泊まれるホテルのランクが結構いいとか)。

そういう意味で、日本人が本気で海外グローバル投資したときに、世界の中で「夢の金利生活」に最も近いポジションにいることも確かなわけです。
「円」を物価の高い国内でただ持ってるだけでは、もったいない・・・と、本気で気づき始めた日本人が、今後もっともっと増殖していってもなんの不思議もありません。

それとは関係なく、今の日本財政危機から逃れるために「円」に見切りをつけたいという人達も相当数いると確信しています。破綻商売本が本屋にいつもあふれているのが何より証拠です。

だが、気づいてもじゃあ具体的にどうしたらいいのか?という人が意外に多いんです。
なぜかというと、本当のグローバル投資に関する具体的ノウハウが極端に少ないからだと思います。それらしき近辺情報は巷にたくさんあるにもかかわらず。
世の中こんなに情報があふれているのに、なぜか少ない。
それにはいくつか理由が隠されていると感じますが、上のタイトルと違う話になってしまうので回を改めようと思います。

(つづく)


1 コメント

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海外投資 (ひろ)
2005-10-19 23:25:15
たしかにおっしゃるようなIT化の恩恵を受けて、海外投資をいろいろやってます。

・アメリカ・タイの現地証券会社に口座開設して運用

・中国・韓国・台湾の株式を国内証券会社を通じて運用

・外為証拠金取引を利用して運用(MMFや外貨預金より高利)

送金などは当局に補足されていますが、個人でもいろいろできるようになってきました。
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