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りんのお散歩

一児の母になりました。
のんびり、ときに激しく語ります

パパ、ドント クライ       原田宗典

2005-11-11 19:41:44 | 本♪
2001年、11月。
りんはこの頃高校生でした。

この日、りんは学校で、河合塾・全国進学情報センター第3回全統マーク模試問題に臨みました。

得意の国語。
多分(記憶は曖昧ですが)すいすいっと解いていったことでしょう。

そして。

事件は起こりました。


『パパ、ドント クライ』は、
現代文第二問目の文章問題です。
これを、いつもそうであるようになんとなく目を通していたのですが、突然、前に進めなくなりました。

場所は教室。試験中。
なのに、りんは、号泣してしまいました。
もう問題どころではないです。
問題はたくさん残っているのに、そのページからもう進めません。

「ぼく」の気持ちと、「父」の気持ちが、しみ込むように伝わってきます。
読んでいる私もそこにいるかのような気持ちになり、父と一緒にやりきれなさを感じ、また、ぼくと一緒に声をあげて泣いてしまいたい気持ちでした。

懐かしくて、切ない、そしてちょっと悲しい日常の一コマを、きっと誰もが持っているんだと思います。そして、その一コマを切り取ったこの文章は、どうしたって心に響いてしまうのでしょう。

今日、部屋の掃除をしていたら、懐かしい問題冊子が出てきました。
あまりにも感動したので、実は、もって帰ってその問題冊子だけは捨てずに保管していたんです。
読み返してみると、やっぱりそこには懐かしい匂いがします。
もう泣きはしないけど、きゅんってなりました。
高校生の時にこの短編に出会えてよかったと思います。

クラインの壺    岡嶋二人

2005-10-23 15:42:38 | 本♪
ページをめくれない。
でも、読み飛ばしてでも早く、早く、一刻も早く、先に進みたい。
本の前で、葛藤しながら、ほとんどほかの事を考えられなくなりながら、息を止めて読み切りました。

怖い。
すごい怖い。

どう怖いのか、上手くこの気持ちをいえないのだけど、すっっっっごい怖い!!!!
あのねーー。
鳥肌たったよ。
バイトの休憩時間、多少延長したよ(何)。
何してるときも、本の続きだけが気になっていたよ。
あーーーー。
ほんと、怖いぃぃぃ(;゜⊿゜)ノ

でも、別にリングとか呪怨とかみたいな、いわゆるホラーとか幽霊物とかではないです。ご安心を。
でも、ホラーでもないのにここまで怖い話って・・・

前に、藤崎竜の漫画で、同じような(多少はやっぱり違うけど)テーマのものがありました(ちなみに岡嶋二人のほうが先です(笑))。
やっぱり、こういったテーマの話は、すごい怖いんです。
でも、ここは、何が怖いのかは伏せさせてください。
っていうか、今考えても怖いですし。
ラスト、上杉青年はどっち側だったんでしょうか。
あっち、な気がします。

・・・でも、こっちにいてもあっちにいても、上杉青年は七美には2度と会えないんだろうか。それは、かなり切ない。



ここはひとつ、読んでみてください!!
内容やオチは結構ベタかもなんですが、なのにこんなにハラハラ、アセアセ、ドキドキ、岡嶋二人、すごい!!!

すべてがFになる     森博嗣

2005-10-23 15:13:47 | 本♪
りんは、読書が好きです。そして、小学校と中学校では読書感想文で賞をバンバン取った経歴を持っています。自分で文章を書くのが大好きだし。
で、そのかわりに、数字は大嫌い。もう、数学なんて、その名を「算数」といった時期からすでに苦手というか嫌いというか、苦手で嫌いというか。。。汗

だから、でしょうか。
りんは、理系の人々に強い憧れと羨望の気持ちを持っています。

森博嗣「すべてがFになる」は、理系の人しか出てきません(刑事除く)。
いやー、ほんと。あこがれますわ~~理系♡
最初のシーンからりんは感動!!
萌絵の計算能力に・・・拍手!!!
だってだって、、、

「165に3367をかけるといくつかしら」
「55万・・・・5555です。5が6つですね。どうしてそんな計算を?」
「計算のできるかただと思ったから・・・。でも7の掛け算が苦手のようね。今、最後の桁だけ時間がかかったわ。」

・・・どうすか、この会話!

「1から10までの数字を2組に分けて御覧なさい。そして、両方ともグループの数字を全て掛け合わせるの。2つの積が等しくなることはありますか?」
「ありません。片方のグループには7がありますから、7の倍数になりますけど、もう片方には7がないから、等しくなることはありません。」

・・・なんすか、この会話!

「西之園君。256と256の掛け算をして」
「65536」
「よし・・・いいかい?西之園君。一昨日の午後7時から、65535時間前はいつ?」
19をひいて、24で割る。あまりを覚える。今は8月。閏年があって・・・。計算には8秒くらいかかった。
「7年前の・・・2月10日の・・・午前4時です・・・」

・・・いいんすか、この会話!

あのねーー。
最後の計算は8秒かかったとか言ってるけど、あとのは即答だからねーー。ないよねーー。とか思いつつも、師!!と呼びたい気持ちでいっぱいだよ。西之園萌絵!!!

こういう感じで、森博嗣本は、理系の人たちによる、理系の人たちのための本なのですね。でも、要所要所に出てくるそういった計算は、分からなくても当然ですので、「私ぃ、意味わっかんないからこの本は読めないーー!!」という心配は無用です。早まるなかれ。口をあけて「ほーすごいなーー」といった感じに感心してればいいんです。りんはそうでした。電車の中でも・・・。
そうです、計算じゃないんです。問題は。。。
この話は、ミステリーなんですから。
文系の方の大好物、活字で書かれた、理論派ミステリーなんですから!!!

りんは、最後の最後まで文系の頭のままで読み続けました(っていうか理系の頭ないし)。
謎解きは、バリバリ数字出てきます。理系さんたち大活躍です。
りん、ちんぷんかんぷんながら「ほえーーー。。。天才さんたちって言うのはどうしてこう・・・」って感心。
りんの最大の謎だった『すべてがFになる』の「F」の意味、これも、、、

よくわからん!!!!(笑)

よくわからんのよ、本当に。
意味が分からんのよ。分かったのは、理系のすごさ、、、ってくらいでしょう。
なのに、面白かったのよ。この本。
ありえない、設定。ありえない、人たち。ありえない、トリック。
なのに、何度も言うけど面白いのよ。
数字が大好きな筆者が書いたからでしょうね。森博嗣の手腕です。

そして、心に決めました。

りん、生まれ変わったら、何は無くとも理系になります!!!

絶対ね、今の私には知りえない、考えたことも無い世界が繰り広げられていると思うのよ。理系の世界には。

ってことで、生まれ変わったらまた見るぞぉ!!!

99%の誘拐    岡嶋二人

2005-10-15 01:38:57 | 本♪
大好きですっっっっ♡

大好きすぎるよ、岡嶋二人!!!

もう、このお二方に任せておけば、推理小説界は安泰ですよほんと。
なんってなんって面白いのーーー★★
・・・って興奮しまくっているりんですが、、、
この二人ってすでに解散してるんだよね。。。
やっぱり、二人でひとつの小説を作り上げるのは想像以上に大変なのでしょうか。
まぁ、実はまだ読んでない岡嶋本がたあっくさんあるから(っていうかまだ2作品しか読んでいない)、当分の間は楽しめそうですが♪

前回読んだのは、あした天気にしておくれです。競馬もんです。

今回の99%の誘拐は、ハイテク誘拐です。
今回も、引き込まれて引き込まれて大変でした。電車に乗って読んでいたはいいけど、目的地より2駅降りそびれましたとも!!!しかも故意に。
だってだって、ここで本を閉じれるわけ無いよ!!!
私には慎吾を見守る使命があるんだーーーい!!!

そんな本作品ですが、
ハイテクすぎて、実際には物理的にムリだという声が上がったそうです。
でも、そんなもんだろーー実際出来ちゃうもん載っけて誰か模倣したらどうすんじゃい!という西澤保彦の巻末解説に拍手!!
そうそう。
実際できるかとかいうことじゃなくてさ、
キャラクターと、ストーリー展開、スピーディーさ、、、
文句なしにのめりこむってば!
と、熱く語ってみました。

と、ここで、本編に全く触れていないことに気づく。
誘拐もんです(それだけ?)。
うーーん、付け足すとすれば・・・
チョーーーー興奮気味な誘拐もんです。
以下、数行だけネタばれのため反転↓


主要キャラが誰も死なずに(どうでもよさ気な人は1人死んでますが)、ここまで面白くできる腕に・・・驚きと感動を隠せません!!!


あーーー面白かった!!!
次の岡嶋本、カモーーン♡

陽気なギャングが地球を回す   伊坂幸太郎

2005-10-05 10:20:43 | 本♪
仲間に入りたい!!!

と、そう思わずには居られません。


ギャング・・・とは銀行強盗のことです。彼らは4人居ます。2人だとけんかになる、3人は悪くないけど、3角形を逆さにするとアンバランスだ、逃走車に乗るときに5人だと窮屈だ、、、という理由で、銀行強盗は4人です。

一人目は、成瀬。ギャング団のリーダー。人間嘘発見器で、誰の嘘でも瞬時に見破る力を持っています。慎重派で、理性派、機転も利きます。
2人目は、響野。演説の達人。口から出てくる言葉のおよそ10割(つまり全て)が嘘、というまさしく口から生まれてきたであろう人物。単純なところがあって、奥さんの祥子さんにいつも厳しい突込みを入れられています。
3人目、久遠。若者です(笑)。スリの達人。無類の動物好き。動物の絶滅は自分のせいだと思い込んでおり、動物が死ぬくらいなら人間が死ねばいいと考えている。人なつっこい。
雪子。正確な体内時計の持ち主。体内時計というとお腹をすかした人が浮かぶのは何故だろうか。ちなみに雪子さんはお腹を空かせてはいない。つねに、どんな時も、自分の体内で、時を刻み続けている。息子の慎一のためならなんでもする。心配性。そうかんたんには驚かない。


彼らは、個性豊か、ユーモアもあって、仕事もデキる。信頼しあいながら憎まれ口を叩いたり、ピンチをチャンスに変えてしまうその立ち居振る舞いは、ルパン3世と愉快な仲間たちを見ているようです。
「盗んだお金を独り占めしたくなることは無いのか」という祥子さんの質問に、「4人分欲しければ、4回やればいいだけだよ。裏切ってそこで終わり、よりも、仲良く何十回と強盗を繰り返したほうが良いよ」という久遠。うーーん、前向き(笑)!!

響野夫妻、好きです。
予想もしなかったところで祥子さんと電話が繋がったとき、響野はこれを、今までの人生の驚いた出来事ベスト3に入るといいます。ひとつめは「祥子がわたしのプロポーズに承諾したこと」2つめは「そのあとすぐに、祥子が『どうせいつものデタラメでしょ』と言ってきたこと」だそうな。

もう、事件がどうとか、複線がどうとかっていうよりか、楽しんでください!!楽しく読んでください!!!彼らの言葉一つ一つ、彼らの行動一つ一つが、愉快で、楽しくて、応援したくなりますよ!!!
読み終わったあとの気分、最高です。

オトナ語の謎。   糸井重里

2005-10-03 20:15:39 | 本♪
りんもいよいよ来春から社会人です。しかも職場は結構お堅い感じなので、学生には無い、オトナならではの決まりごとや言葉遣い、姿勢が求められる事でしょう。そんな巣立ちを目前に、期待とともに結構な緊張を隠せずにいるりんにとって、この本は・・・

いやぁ、勉強になりました!!

もう、「あるある。使うよね、大人のひとって!!」ってのもあれば、「いやぁーー、いくらなんでもこれはないっしょ」ってのまで完全網羅されております。「こういうときはこう言ってやればいいのか!!」みたいなのまであって、おさえてますねーーホント。りんてば、これ読んでちょっと社会人になるのが楽しみになってきているし。
特に面白かったのをいくつか上げるとします。

「泣きを入れる」:もう勘弁してくれという条件により、もう勘弁してくれという状況に陥ってしまい、もう勘弁してくれという精神状態になって、もう勘弁してくれと先方に伝えること。・・・だ、そうです。こういう状況になることがあるんだろうなってマジ怖いーー。(マジとか言うな)

「世界」:うちのバイト先のもと店長のくちぐせ「全然オッケーの世界っすよ」
「全然オーライの世界っすよ」なるほど、オトナ語だったのかーー。

「いい感じにしといて」:部下に色々注文つけてるうちに訳わかんなくなっちゃった。あれれ?結局俺はどういう風にして欲しいんだっけな。ああっと、ここでガツンといっとかないと上司として面目が立たないな。ええっと、こういうときに確か便利な言葉があったはずだぞ。あ、そうだそうだ、こういえばいいんだ。「じゃあ、ま、いい感じにしといてよ」・・・以上抜粋。完璧な説明過ぎるよ!

バンザイだとお手上げの意味だけど、バンバンザイはヤッホーー☆の意味って、しってたけどさ、改めて考えると、確かに不思議なオトナ語。

もうこれは、社会人のバイブルでしょう。とか言ってる時点で学生気分なのでしょうが。社会人はきっとバイブルにはしないでしょう。
あと半年間、私のバイブルです(笑)

鳶(とび)がクルリと    ヒキタクニオ

2005-09-17 22:58:56 | 本♪
りんは、本を買うのに、他の方のブログを読んでお勧めしている物なんかを買うことが多いです。そうすれば率直に「あたりか、はずれか」が分かるし。
でも、やっぱりたまには自分で選んだ本も読みます。たまにだけど。んで、数え切れないほどの本がある中、りんが「買うぞ!!」ってな基準とするのは、出だしです。ここですんなり入れるかがミソだったりします。・・・この方法で失敗することもあるけど、この「鳶がクルリと」は、大当たりでした。

人の生きかたの判断基準ってそりゃもう色々あるんだろうけど、この本の中ではそれは、「粋か否か」です。ちなみに、登場人物、大体が粋です。仕事で出会ったドイツ人さえ粋です。
作品中で鳶たちは、自分らの事を「半纏着」とよんでいますが、この半纏着とは何ぞや、みたいのを鳶頭が話すシーンがあります。

以下、抜粋

「よそは知らねえけど、うちは縛られねえようにやってるだけさ。うちは嫌になったら、いつでも他所に行けば良いって言い渡してる。俺は御隠居がいいと思ったから、これまでずっと付いてきた。悦治も多分、俺の事が良いと思ってるから一緒にやってる。強や風雷太もそうだ。俺はあいつらが俺のこと良いと思って付いてきているとはっきり言えるぜ。」

いやーーこれこそ粋、なんでしょうね。関係をがんじがらめにして繋ぎとめるんじゃなくて、良いと思うから一緒にいる関係。仕事に関しては、この作業はあいつの腕が頼りだ、というほどの信頼感を持っており、でもプライベートには必要以上に入り込まない。個人間の雲行きが妖しくなることが無い代わりに、相互に励ましあうこともない。すごくカラッとした関係なんだけど、でも互いに命を預けあって仕事をする。・・・粋でしょう。甘えが無いんですよね。いい意味で。
そんな粋っぷりは、紅の豚にも通ずるところがあります。(意味分からない人は紅の豚ここからやまわきさんのページに飛んでみてください。)

しかし、本当に後味のいい話です。
鳶職の方々にもしでくわしたら、なんか手とか振っちゃいそうです(笑)

ちなみに・・・。
その時の状態や気分を何でもかんでも高校のランクで表す子が出てきます。これも結構おもしろい。わたしのこの本の感想は・・・
東洋英和並みの上です(笑)

あした天気にしておくれ     岡嶋二人

2005-09-14 13:04:04 | 本♪
普通、推理小説って、8合目あたりで犯人がわかって、例えば殺人の理由をそこから解明したりすることがほとんどですよね。で、そこから先の2合は、事後処理的な感じになる。だから、犯人と犯罪理由が分かった時点で推理物はたちまちつまらなくなってしまう。りんにとっては、そこが推理物の欠点だったりするんです。勿論、うまいなーーっていうトリックが使われているときは最後の最後まで興奮冷めやらないんですが、りんが今までそう感じたのって盤上の敵位のものなんですよね・・・。

そこで、この「あした天気にしておくれ」なんです!!
いやーーまいったまいった。何が参ったかってーと、最後の最後の1行まで息がつけません!!謎がひとつ解けても新たな謎が生まれて、そこに使われたトリックの鮮やかさに「うーーー見事すぎるよーー」と感心してしまう(今の制度では不可能なトリックらしいですが←あとがき参照)。読み返すと綺麗に張られた伏線にまた感心。最後の終わり方、やもすれば「なにこれ!!ここまで読んできた意味無いじゃん!!」って怒り出しそうですが、この小説は、その綺麗な複線と、最後まで飽きさせない技量、魅力的な人物たち、それからなんと言っても鮮やかなトリックと、事件勃発の目の付け所が巧すぎて、その終わり方にさえ「うまいなー」と思ってしまう。
あとは、競馬なんていう私が全く知らない世界のことを、分かりやすく、でも興味を持たせる様に描いているのもすごいと思った。
いやはや、何度読んでも楽しめる推理小説なんて存在しないと思っていたりんですが(事件解明されちゃってるからね)、これはもう一度読むしかないね!!

ツチケンモモコラーゲン   さくらももこ、土屋賢二

2005-09-08 15:19:29 | 本♪
さくらももこ本は、以前結構はまってどっさり読んでいました。でも、最近はエッセイ自体、見ることが少なくなっていたので、久しぶりに読むエッセイ、しかもももこ本です。

以前から、さくらさんは天才だ天才だと思ってきましたが、(めちゃめちゃ面白いんだもん!!!)今回は正真正銘天才(自称天才でもある)の、土屋賢二との対談です。なので「まけるなももこ」って感じで読み始めました。

本は、ほとんど対談形式で進んでいきます。この対談、良くけんかにならないなーーって思わず感心してしまいます。ほんとに。
例えば・・・

(東大出の女の人は大臣になれる、という話)
さくら「えらいなーー、やっぱり東大でて偉くなる女の人って、立派ですね」
ツチヤ「いえいえ、さくらさんが大臣になったら日本のためになりません。さくらさんが大臣になったって、どうせろくなことが出来ないんだから。どんなによくても笑われるだけですよ」

とか

(タバコの害と健康について)
さくら「タバコの害はかんがえますよ。だから、害を減らす工夫をしているんです」
ツチヤ「姑息な手段ですね。完全に断たないと駄目だと思います。」
さくら「その辺がね、(土屋さんは)融通が利かない」
ツチヤ「そうですか。・・・でも姑息でしょう」
さくら「工夫と改善を重ねることがどうして姑息なんですか」
ツチヤ「僕はタバコに関しては潔くやめたんですよ。ご自分が情けないとは思いませんか。」
さくら「辞めたことに感心しろって言ってるんですか。・・・じゃ、言おうか。えらかったね」


など・・・


本だから勿論対談の様子は分からないけど、なんか一触即発って感じ。これで、対談後も仲いいんなら、お2人はすごいよ。
りんなんかこわーーーって思いながらページめくってたもん。

でもでも、やっぱりお2人ともユーモアある人だから、読んでいて面白いナーーって何度も思ったよ。くせがあって読みにくさを感じていたツチケンさんの文も、今回はするする読めたし。っていうか面白かった!ツチケンは回りの人間に恵まれていないみたいな文章を良く書くけど、それはそれで居心地がいいのかな-って思いました。あと、そういえば女子大なんだよねーーツチケンのいる学校って。

さくらももこの書いたエッセイがひとつしか無かったのが残念でした。面白いんだからもっと読みたかったよーー。ここに乗ってたのも、本当に面白かった!!!
「ツチヤ先生がうちに来た」だけでも、本屋さんで立ち読みしてください。ぜひ!!

七回死んだ男    西澤保彦

2005-08-16 23:29:38 | 本♪
遺産相続をめぐって殺人事件が起こる。
そしてある体質を持った主人公がその殺人を防ぐためにあらゆる手を尽くす。

一言で言うとこういう話です。
ああ、なんて面白みのない話なんでしょう。・・・と思った方、ご安心ください。この本、相当面白いですよ!!

まず、この主人公の体質はどんなものかというと、「人生のやり直し」が出来るのです。この体質については、「えーーーありえないじゃん」とか思わないことです。思ったら面白くなくなっちゃうから!「しかたないんですよ、体質なんだから」位の気持ちで読めたら最高!!・・・ハリーポッターが空を飛べるのは魔法使いだから、当たり前なんですよ、みたいな気持ちでいてください、どうか。

でも、この体質、回りが思っているよりも嬉しくない力なのです。
まず、「やり直し」ができるのは1日だけ。つまり、試験に失敗した場合、試験日をやり直して何度も試験を受けることは可能ですが、1週間前にさかのぼって職員室に忍び込むことも、せっせと勉強することもできません。
そして、その「やり直し」の日は、自分で決めることは出来ない。つまり、朝から晩までバイトでいいことなんてひとつもないよーーみたいな1日を延々と繰り返す・・・なんてこともしょっちゅうってこと。
さて、今「延々と」と書きましたが、そう。この体質の1番奇妙なのは、「やり直しの1日」は、なんとなんと9回も繰り返されるのです。つまり、9回も同じ人から同じ話を聞き、同じ時間に同じものを食べなくてはいけない。これって結構地獄ですよ。。大嫌いなアボカドを苦労して苦労して一口食べたら、その日が「やり直しの1日」になってしまい、りんはあと8回もアボカドを・・・地獄です。
久太郎少年の名言は「いい加減いやになります」ですが、ほんとそのとうりだよなって大爆笑。

と、以上が大まかな「体質」の説明です。
さて、そこで事件が起こります。主人公久太郎の祖父が不可解な死を遂げるのです。一族が驚きおののく中、久太郎だけがやけに冷静なのは・・・そう、この光景を見るのが2回目だからです。祖父が死んだこの日が、久太郎の「やり直しの1日」になったのです。
「やり直し」では、延々と9回同じ事が起こり(事実を曲げることが可能なのは久太郎だけで、他の人物は同じことを繰り返すことしかしない)、回りの人々に「事実」として残るのは、最後の九回目にあったことだけ。つまり、久太郎が事件を暴くチャンスは8回、最後の1回は失敗が許されないのです(失敗したら祖父はやっぱり死んじゃうからね)。
さてさて、、久太郎少年、どうする???

この久太郎少年の9回にも及ぶやり直し珍道中、すごく面白いですよ!!お勧めです。


さて、時空を超えた物語で面白いものは他にもたくさんあるようです。
りんが以前に読んでお勧めなのは、北村薫「スキップ」です。
でもこのスキップ、最近人に貸したら、ぼろぼろで帰って来ました・・・。
「お風呂で読んでも良いよ、勿論!!」って気前よく貸したからなあーーー汗。
でもここまでされているとは・・・汗。
で、「買って返す!!!」といわれました。
うーーーん、、、買って返すとかじゃなくてさあ。。。
っていうか、スキップはセロテープでもつけて補強してくれればいいです(要セロテープな程の破損振り(笑))、新しい本買ってくれたほうが嬉しいです。
その本とは、、、山下景子「美人の日本語」でファイナルアンサー(笑)♪

わははーーもうけもうけ☆