整体院フィジカル・Laboマイオ(筋肉)チューニング(整える)アプローチでの筋肉由来の不調の原因を改善します。

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腰痛に悩むロードバイク愛好者へ③

2018年07月13日 | 自転車競技
前回の腰方形筋の動きの続きです。

腰方形筋の拮抗筋は~~という話を少しだけ書いたことがあります。
その拮抗関係にある「広背筋」の動きをペダリングと絡めて解説していきます。

人体で最も面積の広い筋肉です。
広い面積のわりに厚みはあまりない筋肉ですが
一番の特徴は、広い起始部に対して、停止部が異常に狭いということでしょうか。



赤い部分が起始部黄色い部分が停止部

厚みはありませんがその分広がっているのでとても強い筋肉です。


何故この筋肉が腰方形筋と拮抗関係にあるかというと、第12肋骨に起止停止を持つという点です。



遊離骨といって胸骨と結合を持たない12肋骨が、腰方形筋という強力な筋肉の付着部になっていても動かない理由が、広背筋が反対側から支えているからです。
(このアプリ、広背筋の肋骨の起始部がないんですよね、、、上腕骨の停止部も謎の捻じれがあるし、、、)


広背筋の働きは腕の伸展とプッシュアップですが
自転車競技の様に上肢を固定した状態だと、肩甲骨と体幹の動きに変化します。

腰方形筋と広背筋を収縮させたときの動きはこんな感じです。



歩く、走る時の使い方はまた違った使い方になりますが、難波歩きはこれに近い使い方です。

イメージとしてはこの動きが一番近いですね。
  


背筋(背部にある筋肉)なので、こっちをイメージする方も多いのですが



体幹の伸展には一切働きません。
背部にある僧帽筋とともに最も表層にある筋肉ですが、どちらかというと腹筋と共同関係にあります。


彼はファビアンって名付けていましたね(カンチェラーラから取ったって話ですが)

  

確かにバネの役割ですが、どっちかというと縮める方ですね。



僧帽筋が出てきたので、少しだけ解説します。



上部(下行繊維)
中部(横行繊維)
下部(上行繊維)


と分かれていて、他の筋肉との関係で動きは変化しますが、おおむね矢印の方向に動きます。

そして、僧帽筋下行繊維広背筋腰方形筋が収縮すると肩甲骨の下方回旋+下制と骨盤の広報回旋+挙上という動きがスムーズに行えます。


自転車のペダリングだと、アップストロークの際の使い方がこのパターンです。
骨盤の動きと、背骨、肩甲骨の動きとの繋がりを意識すると、より効率的な動きが出来るようになります。


無理な動きで体に痛みが出ている方、是非参考にしてみてください。


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腰痛に悩むロードバイク愛好者へ②

2018年07月06日 | 自転車競技
「腰痛に悩むロードバイク愛好者へ」の記事で腰方形筋の働きに関して質問があったので、より詳しく書いていきたいと思います。


チョット雑学ですが、この腰方形筋の働きや分類は文献や解剖学所によって結構違いがあります。

画像で使用しているアプリでは「腹筋群」に分類されていますが、
私が堅守会で使用している「骨格筋の形を触察法」では、体幹の背面の筋肉に分類されています。

また、WEB上では腰方形筋の働きに「体幹の屈曲」という表記もあるのですが
私の所属しているマイオチューニングアプローチ学会のインストラクター、お世話になっている解剖学の博士の方の中では体幹の屈曲の作用は否定的です。


そもそも、解剖学書に筋肉の作用が記載されるようになったのは1970年代に入ってからなので
統一された見解はないようです。
筋肉というのは単独で動くことはないので、検証するのも蒸すかしいのかもしれません。


私は腰方形筋の作用は、骨盤を腰痛と第12肋骨に向かって引き付けるという覚え方で行っています。


では質問をいただいた動きに関してです。




腰方形筋が収縮すると赤矢印方向に骨盤が動き、反対側が青方向に動きます。
この時のペダリングのフェーズが「アップストロークかダウンストロークのどちらか?」という内容でした。

結論を先に書いてしまうと「アップストローク」です。



ます骨盤の動きのおさらいです。



今回は左右非対象に動く場合だけ解説します。
右の腰方形筋が収縮したとすると、仙腸関節を中心に

前方への挙上(後方下制)
挙上(下制)
後方への挙上(前方挙上)

という動きが出ます()内は反対側の動きです。
(共同筋や拮抗筋の作用はとりあえず無視します)



ペダリングの際に使用したい動きは青○方向の後方挙上という動きです。



ものすごく小さな動きなのですが、後方への回旋運動がおこります。

骨盤の動きはこんな感じです。


仙腸関節の動きは小さいのですが、パターンがかなりあるのでそのうちの一つです。


次に腸腰筋の動きです



腸腰筋は赤○ところで不自然なカーブをしていますが、もともと股関節屈曲の70~100°付近で最も力が入る筋肉です。
ロードバイクのポジションは、正しいセッティングとペダリングが出来ていれば、この範囲内で股関節の運動が行えるので、非常に効率が良い運動です。



ちょっと強引な例えですが、チンパンジーやゴリラなんかの霊長類があるいている姿勢が最も働きやすい角度です。 

 

ロードのポジションに通じつものがあると思いませんか?
ちょっと無理がありますね、すみません。



腰方形筋から少しそれてきましたが、腸腰筋の働きをもう少し細かく言うと
骨盤の動きを伴った股関節の屈曲
という感じです。


足を挙げやすくするために背中を丸めてしまうと、
腰椎が港湾して腸腰筋の停止部が不安定になるため、腸腰筋が働き難くなります。

だからといって反り腰にしてしまうと、股関節を屈曲するスペースがなくなってしまいます。



この時に必要な動きがこれです。

  

この動きで、腸腰筋の働きやすい位置を保ったまま足を挙げるくらいのスペースは確保することができます。



非常に小さな動きで、かつ深層筋なので意識的に動かすのは困難です。

ちょっとしたコツなのですが、
引き上げ攣動きを意識するよりは、坐骨でペダルを押し込むように踏み込みを意識した方が使いやすい場合が多いです。


元々、骨盤を引き上げるという動きと股関節の屈曲、骨盤を下げる動きが下肢の伸展と連動して動きやすくなっています。


ただ、歩く、走るといった動きは、骨盤から引き上げるようにアドバイスした方が、上手くいく場合が多いですね。
同じ動きなんですが、足底で荷重を感じるか、坐骨で感じるかで変わるようです。


私のお勧めとしては

①骨盤を前方回旋+下制して坐骨でペダルを押し込むイメージで踏み込む
②足趾を軽く屈曲しながら下死点を通過する
③骨盤を軽く後方回旋させなが挙上して、腸腰筋で股関節を屈曲し引き上げる

という順で行うとやりやすいと思います。


私は骨盤の動きは比較的すぐにマスターできましたが、②で1か月くらいつまずきました。
1度に①~③までを意識するのは難しいので、①が出来たら②へという感じで1つずつ意識していくといいと思います。
1つずつが出来たら①②、②③、③①と2か所意識してみてください。


人によってはワンフットで片足ずつやった方がいい方もいるかもしれません。




面と向かって話して、実際に動きを誘導しながらだと簡単なんですが
文章にしようとするとかなりゴチャゴチャになりますね。


あまりうまく書けた気がしないので
ご質問があればコメントを残していただければ幸いです。
分かりやすい画像や表現の仕方を模索してみます。



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