下書きのまま仕上がらなかった、データの消えた感想たちの供養。
★『○○○○○○○○殺人事件』(by早坂吝)
賛否両論というレビューは覚悟の上で、図書館で借りた。
メフィスト賞作品なのに本が薄くてまず驚いた。
近年は枚数制限が付いたと後に知った。
もう流水大説のような代物が創られないのは残念というか安心というか。
メイントリックは確かに意表を突かれたが、作中人物でなく読者を騙すタイプだったから、小説というより犯人当てクイズに近い印象。
タイトルは早めに見破れたと思う。
「策士、策に溺れる」とか「猿も木から落ちる」とか想像するのは楽しかったかな。
★『鏡は横にひび割れて』(byアガサ・クリスティ)
コロナ問題の頃から、しばしばネットでレビューを見かけていた。
図書館で借りた際は、大勢出てくる登場人物を区別できずに挫折。
後日買って意地で読み通す。
レビュー知らなかったらそもそも手に取らなかったと思うが、レビューの内容から犯人や動機のネタバレに、あらかじめ気づけてしまったのが痛かった。
どこが本筋でどこがミスリードか分かってる状態で読むのは苦しい。
ラストも好みではなく辛かった。
『ナイルに死す』を読んだ時も体調崩したし、私はクリスティ作品と相性よくないのかもしれない。
それでは。また次回。