『特許の品』
新潮文庫、番号42、『ボッコちゃん』収録。
星作品の十八番。
宇宙人との接触。物パターン。
誰が考えた何かサッパリ分からんが、まあいいや読める設計図だから、とにかく作っちゃえ!という展開の早さには、笑えるやら恐ろしいやら。
テンポが良いのは喜ばしいが、軽率極まりない振る舞いとも言えるわけで。
話の都合で仕方ないという意見は野暮です。
で、結局この装置については、薬物のような物質依存こそないものの、「味をしめたら二度と離したがらず、熱中のあげく、ほかのことを考えられなくなる(←作中より引用)」という、行為依存の副作用があったという事情が暴かれる。
つまりコレ、現代で言うところのソシャゲガチャみたいなものだったわけだ。
って、じゃあそうか、実はソシャゲって、宇宙人の作った最強兵器だったのか。すげえ。……なんて。
なお、余談ながら、あらゆる娯楽を超えた快楽をもたらす装置の話は、同氏の或る有名な作品にも登場している。
その話を紹介できる時が楽しみだ。
それでは。また次回。