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ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)とグラナダ・ホームズを語る
グラナダ(NHK)版ホームズの鑑賞日記とホームズ役ジェレミー・ブレットに関する情報を発信していきます
 



今日は舞台「シャーロック・ホームズの秘密」の製作秘話に戻ります♪
「Bending the willow」の概略の続きで、114ページを中心にご紹介しています。

ジェレミーが、原作には無いホームズのバックグランドを想像しているところです。


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「ホームズが入学した大学。僕は、オックスフォードを支持するな。ケンブリッジは光に満ち溢れていて、オックスフォードはより暗いからね。おそらくホームズが気に入った女性にも出会っただろうが、彼女は別の人を選び、ホームズに気づいてなかっただろう。

今や彼はどうするべきだろう。家族の元に戻り、退屈な家の義務に従事するか。彼はそんなものから逃げ出したかった。兄のマイクロフトは、既に逃避している。大学を出て、現政府の中で小さいがポストをなんとか得ている。今や孤立しているシャーロックは、自らの道を選択せねばならなかった。自らの仕事。そうやって彼自身になっていったんだ」

私(=本の筆者)は、このホームズのバックグラウンドの、素晴らしい詳細な分析に仰天した。ジェレミーは、ホームズの若い頃について、信憑性のある細かい想像をしただけでなく、その性格描写に基づいて演技し、ジェレミー自身の人格にも入り込んでいた。ジェレミー自身のはっきりとした背景が、そこに取り入れられている。音楽と歌うことが好きというのが、良い例だ。

そして私にとって最も印象的だったのが、ホームズの父についての「元軍人の嫌なやつ」という表現。ジェレミーと元軍人の父親との関係は、難しいものだったのだ。父は、息子の選んだ俳優業に失望し、ステージに立つというのなら本名のハギンズごいう名を使わせず、名前を変えるよう要求した。

絶対的な父の許しを得ていないということが、ジェレミーを後々苦しめた。ジェレミーは1990年にホームズ役での成功についてファンにこう書いている。
「誰がWarwickshire(=ジェレミーの生まれた地)の軍人の息子、ジェレミー・ハギンズがこんな賞賛を受けると想像しただろう」
この「軍人の息子」という表現で、若い頃に拒絶された心の傷がまだ癒えていないことがはっきり分かる。


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前回から引き続き、ジェレミーが想像するホームズ像について。
今回は、ホームズの大学時代から探偵という職業を選ぶまでの設定でした。

イギリスでは、もちろんオックスフォードとケンブリッジが有名ですが、オックスフォードの方がより影があるようですね。
以前からホームズファンの間では、どっちの大学に通っていたか議論されていましたが、オックスフォードがやや支持が高いみたいです。
そしてジェレミーもオックスフォードを支持。

私もオックスフォードには行ったことがあります♪
街自体がアカデミックな雰囲気で、こんなところでお勉強できるなんて素敵だなーと思いました。
「不思議の国のアリス」の作者や「指輪物語」の作者もここ出身ですよね。

その大学時代、ホームズは女性に振られたと予想したジェレミー。
ホームズにだってそんな青春の1ページがあっても良いかも、と思います。
しかし、この本の作者も言っていますが、ジェレミーの詳細な設定はすごいですね。
信憑性のある、豊かな想像力で、ホームズの幼少時代から探偵に至るまでのお話をイメージしていました。
そういう努力の上で、ああいう役作りが出来るんですね
また「The man who became S.H」の方にも、よくジェレミーが役作りの為にバックグラウンドを想像した、という記述があるのですが、こういう風に色々考えていたんでしょうね。

それにしても、ホームズの役作りの中には、ジェレミー自身を結構入れてますね。
作者も言っているように、お父さんとの関係なんかがそうです。
今回のエピソードを読んで、やはり子供が人生をかけてしたいと言っていることは、親は認めるべきだな、と思いました。
(実際に私も育児の本とか色々読んでいますので、実感わきます)
こういう風に、ジェレミーの人生に影を落としているんですものね。

名前の件については、最初は大反対だったお父さんも、ジェレミーの「ハムレット」の舞台をみて感動して、本名を舞台で使ってもいいということになったんです。
(当時のことは、ジェレミーの「ハムレット」 に書いてありますので、ご覧になっていない方はどうぞ)


この舞台の秘話はまだ続きますよ♪
では、またー


りえ(rie_002@goo.jp)


100票まで残り11票のところまできました!すごいです!!
本「シャーロック・ホームズの冒険―NHKテレビ版」の復刊にご協力下さい! キャンペーンを続行中ですので、どうぞよろしくお願いします ぺこり 
ただいま、復刊交渉まで11票です!今年こそ復刊を♪
ご協力頂いた皆様、本当にどうも有り難うございました

          

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コメント
 
 
 
遅すぎ・・ (毛玉)
2006-03-07 23:47:32
ごめんなさい!!

やっと復刊投票した悪い子毛玉です。



そうそう・・実家でも弟にも旦那にも頼めば・・あと数票!!投票しますわ~^^復刊したら嬉しいですね!



しかし、このエピソードは面白いですね。

確かに役者たるもの、その役に「なる」ために色々なイメージ(これも妄想のひとつよね~)したりするものなんでしょうが、生い立ちやら、恋のこと・学校・・・等など。そんな事もイメージしつつ、入り込んで行ってたんですね。



そして、本当に随分と実生活では父親との確執があったんですね。

親に認めてもらいたい・・そういう想いって・・カタチが悪いと、深く人生に影を落とす事になりますよね。。

良い関係で発奮させるための、親からの「けしかけ」ですと良いですが・・ジェレミーの場合はチョット屈折しちゃう感じだったんでしょうかな。



子供は何はともあれ、一番愛する両親に、まずは認めてもらうことで羽ばたけそうなものですよね。

りえさんのコメントを、共感しながら読んでた毛玉でした^^





 
 
 
より一層惚れてしまうエピソード (恋病)
2006-03-09 23:50:01
とっても良いエピソードですね~。

「Bending~」の、ジェレミーさんのホームズ分析話も感動したのですが、りえさんの子育てに対してのコメントにグッときちゃいました。 

あまりに感動的だったので、この感動した気持ちを表現したいっ!ちょっとだけ気が利いたこと書きたいっ!なんて考えていたら、何日も経ってしまいました(笑)

今週は、グラナダ版ホームズばかりみて過ごしました。ジェレミーさん熱が今までよりアップしてます♪

 
 
 
コメント有難うございます♪ (りえ)
2006-03-12 17:49:12
>毛玉さんへ



毛玉さんも復刊投票にご参加頂いたんですね!有難うございます♪

もう最近、復刊投票がすごく増えて嬉しいんですよー。なんと100票まであと2票!!

本当に復刊すると良いですねー。とりあえず復刊したら3冊は絶対購入したいな♪

でも、実は100票まできても、しばらくは票をつみ続けないと交渉が起動にのらないようなので

まだこのキャンペーンは頑張ろうと思っています。



私みたいな平凡な人間は、なかなか作品の背景なんかを想像する事は難しいんですが、

それをジェレミーはホームズでもそうですが、他の役作りのときもしてるんで、

やっぱりこの仕事に向いていたんだろうなーと思います



お母さんには俳優のことも認めてもらえて、お父さんとの橋渡し的存在だったみたいです。

男の子ってすごいこういうところナイーブなんで、ジェレミーは気になっちゃったのかもしれませんね。

お父さんも頑固ですが、そう悪いイメージはないと思うのですが。





>恋病さんへ



私の拙いコメントにそう仰って頂けて、有難うございました♪



今週はグラナダばかりご覧になっていたとの事!素敵な1週間ですね。

また色々感想など教えていただけると嬉しいです
 
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