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アメリカを正しく認識する 建国までの歴史概略-8 ポカホンタスと『感謝祭』 

2024-02-14 21:55:22 | ヨーロッパ・中東・アメリカ全般、歴史・文化・食文化・芸術・建築

アメリカを正しく認識する 建国までの歴史概略-7 Amaging Grace(アメージング グレース)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fe8e3146073a3a8ad0f77eaf72ce3ae2

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ポカホンタス(Pocahontas、1595年頃 - 1617年)

ネイティブアメリカン・ポウハタン族 (Powhatan) の女性。英名「レベッカ・ロルフ」。本名はマトアカ (Matoaka) またはマトワ(Matowa)で、「ポカホンタス」とは、実際は彼女の戯れ好きな性格から来た「お転婆」「甘えん坊」を意味する幼少時のあだ名だった。  wiki

 

『ヴァージニア植民』の指導者の一人だった、『キャプテン・ジョン・スミス』が探検に出かけ、『ポウハタン族』に捕まって死刑にされようとしたとき、心優しい首長の娘の『ポカホンタス』が飛び出してきて自分の体を彼の上に投げ出して懇願し、彼の命を救いました。

その後、ポカホンタスは『ジェームズタウンの守護者』として、飢えた開拓者に食物をもたらし、「神に次ぐ者」とまで言われて感謝されました。

 

そして彼女は『タバコ栽培』に初めて成功した『ジョン・ロルフと結婚』し、白人とポウハタン族の間には「結婚の平和」と知られる関係ができました。

後に『植民地事業成功』の宣伝のためロンドンに送られた彼女は、貴族たちにインディアンの王女として歓待されますが、『帰国を前に病死』しました。ポカホンタス享年22歳。

『ポカホンタスの物語』は、今ではすべてのアメリカ人が知る神話に様になっていて、ディズニーのアニメで映画化もされました。

 

しかし、その父ポウハタンは白人たちにこう言っています。 

「なぜあなたたちは、愛によれば平穏に得られるものを、力づくで奪おうとするのか? 何故あなたたちは食物の提供者であるわれわれを破滅させようとするのか? あなたたちが友好的な態度で来訪するのでああれば、われわれはあなたたちの望むものを喜んで分け与えるだろう。 

あなたたちは、『銃と剣』を捨てなければならない。さもなくば、あなたたちは皆、同じ武器によって殺されることになるだろう」。

その後継者『オペチャカノー』は、父祖の地を守るために部族を率いて敢然と戦いを挑み、白人定住者を襲いました。 そして長く続いた戦いの後、部族は滅んでしまったのであります。

 

『プリマス植民地』でピルグリムたちが生き延びれたのも、インディアンたちが『食料を与え、トウモロコシの栽培方法を教えた』からであります。

アメリカで全国的な祝日となっている『感謝祭』(酸キス・ギビング・デー)は、1621年、ピルグリムたちが移住後初めての収穫を神に感謝したことに期限します。三日間続いた祝賀にはインディアンも招かれ、七面鳥や鹿肉のご馳走が出されました。

 

しかし、やがてニューイングランドでも両者は戦争状態となります。 土地を奪われたインディアンたちは部族連合を結成し、さらには英仏間の対立を利用しました。

これが『フレンチ・インディアン戦争』です。イギリスにとってこの戦争は、フランスとの領土争奪のみならず、ミシシッピ川以東のインディアンとの大決戦でした。

アメリカ独立戦争もまた、インディアンとの戦争の面をはらんでいました。 悪いのは白人側であることは明白です。『ベンジャミン・フランクリン』はこう述べています。

 

「インディアンと白人の間で行われたほとんどすべての戦争は、白人のインディアンに対する何らかの不正な行為によって引き起こされたものであった」と。

 

 

平和的であった最初の遭遇

北米インディアンは、はじめ白人にどのように対処したのでしょうか。 『古代社会』という著書で有名な19世紀アメリカの『人類学者ルイス・ヘンリー・モーガン』が『アメリカ先住民のすまい』の中でこのように説明しています。

イロコイ族の間では、村人であれ部族民であれ、よそ者であれ、誰かが家に入ってくると、食物を差し出すのがその家の女性の役目であったといいます。

これを怠ることは公然と侮辱に等しく、訪れた客は空腹だったら食べ、空腹でなくとも礼儀として一口食べ、礼をいうことになっていました。子の歓待のしきたりは白人にも適用されました。


『ジェファーソン大統領』によって『西部探検』に派遣されたルイスとクラークも、

「テントにはじめて入ってきた白人には食べ物と飲み物を出すのがミズーリ川沿いの全部族連合の習慣である」と報告しています。

このように一般にインディアンと白人の最初の出会いは『平和的』でした。
「北米における両人種の関係の歴史は、インディアンの歓待が、物欲の塊である『白人によって裏切られてゆく物語』なのである」。

 

 

 

 

(関連情報)


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