
ブラックロックは7〜9月期決算で14%増益を確保=AP
【ニューヨーク=伴百江】
世界最大の資産運用会社ブラックロックが13日発表した7〜9月期決算は、純利益が16億ドルと前年同期比14%増加した。1株利益は10.66ドル(前年同期は9.25ドル)。金利上昇、株式相場低迷という市場環境が逆風となり資金流入は減速したが、テクノロジー事業など収入源多様化が奏功して増益に寄与した。
収入は45億ドルと前年同期比5%増加した。最大の収入源である運用手数料は36億ドルと同4%増にとどまった。一方で収益増のけん引役となったのは「アラジン」などのテクノロジー・サービス事業だ。同事業からの収入は4億ドルと前年同期比20%増となった。
運用資産総額は9月末時点で9.1兆ドルと前年比14%増加した。金利上昇でMMF(マネー・マーケット・ファンド)などの短期金融商品に投資家のマネーが滞留したこともあり、資金流入は全般的に減速した。
運用資産増の大半は株価値上がり益と上場投資信託(ETF)への資金流入が中心だ。7〜9月期の同社全体の投資商品への資金純流入額は30億ドルと、前年同期の170億ドルから急減した。ETFには290億ドルと前年同期の220億ドルの資金純流入から拡大した一方で、機関投資家向けインデックス運用商品からは360億ドルの資金が純流出した。
ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は「ほぼ20年ぶりに顧客は現金で投資リターンを確保し、市場環境が好転してリスク投資に踏み切れるまで待機できるようになった」とし、株式などへの資金流入が減速した背景を説明した。
同時に米CNBCとのインタビューで、「イスラエルとイスラム組織ハマスとの衝突を受け、投資家の間では恐怖心が強まり、しばらくは投資を控える動きが続く」との見方を示した。
日経記事 2023.10.13より引用
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(関連情報)
・Black Rock の親会社Black Stone とジャパン・ハンドラーズのワシントン・コンセンサス
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/670fd075807ac73102359ed8fc5ebb5a