ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

感謝祭を終えて

2020-11-29 | アメリカ事情

 

3番目の博士が行方不明で急いでリトル・ボー・ピープ(左端=小さな羊飼いの少女)が代理をしている

フロリダの孫娘のネイテイヴィテイ(キリスト降誕場面)

 

 

今年の感謝祭も例年のごとくやって来て去った。子供達家族は全員集まられなかったが、長女、次女、そして三男の家族で、無事祝うことができた。感謝祭休日は、遠くから来るには短すぎ、それに数週間でクリスマス休暇に入るから、もう少し待てばもっとゆっくり家族と過ごせられれば、という気持ちになる。今年は、医療専門家が、指揮をとる国政、のような雰囲気で、家族さえ例年のようになんの理由にせよ、なかなか集まることができない。あまりにドクター・ファウチ*の指揮力が強まり、強制に敏感でつい反逆したくなる国民性のアメリカは、それでもしぶしぶと従っているに過ぎない。年末恒例のある雑誌の「今年の人(顔)」は、きっとドクターファウチだろうと私は予想している。

*アメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長

ドクター・ファウチやCovid-19にも関係なく、感謝祭の午後病人が出た。末娘の義理の母で、虫垂炎で入院し、即時手術、その晩には帰宅した。この時節、入院するよりも自宅で療養回復を図る方がずっと安全だからである。翌日には歩行を始め、手術後の癒着を防いでいる。彼女はタフだから、ずっと痛みを我慢していたが、感謝祭デイナーを支度していて、ついに我慢ができず、家人に「オーブンにロールズ(パン)を入れて温めておいてね」とことづて、彼女の夫の運転で病院へ行ったのだった。さすが6人の母である。たまたま末娘家族は夫と共に我が家で、昼からのデイナーに来ていたので、食後すぐに隣街の夫実家へ向ったのだった。そして今朝、夫と私は、チューリップの花束とカードとお慰めの雪だるまの形をしたココアをお見舞いに届けた。順調に回復しているとのこと、安心した。

 

 

さて今年の感謝祭デイナーでは、6歳の孫息子が、子供調理クラブに登録してから初めて届いたレセピのいくつかから、大好きなMac & Cheeze(マック・アンド・チーズは、マカロニとチーズのキャセロール)を作り、持ってきた。ルー(日本で言うホワイト・ソース)から作り、その出来栄えはなかなかで、初めての調理挑戦は楽しかったそうだ。

 

 

子供の成長には、眼を見張るものがある。長いこと一人っ子だったこの孫は去年弟が生まれて、四角がかった考え方の角が取れ、弟の泣き声がすると、即座に側へ行き、抱きしめて慰める。弟が生まれた時は、「妹がよかったのに」などとふてくされたようなことを言ったが、あっという間に「僕の弟」意識は生まれ、一緒に遊ぶようになった。

これが最初から、「あなたはお兄ちゃんでしょう?我慢しなさい。」などと、ある日突然「〜なさい」だの「〜らしくしなさい」などと言われたら、私だって、ひねくれるかもしれないので、それは避けたかった。そうした物言いは私たちは子供達にはしなかったし、したくもなかった。

幼児教育専攻ではなかったし、その道のプロでもないが、自分がそうされたら嫌だろうことは、避けたい。湾曲に物事のどちらを選択するか自分で決めるよう促す方が、子供は賢いから、わかってもらえることも往々だ。 大人の私が、嫌うことを子供に押し付けても仕方のないこと。そして本当に子供は、大人が落ち着いて言うことは、実際に素直に健気に理解する。

さて死んだ野ネズミをペットにしたかった孫娘は、昨日寒気に動きの遅いタランチュラ(オオツチグモ)の子を見つけた。見かけは恐ろしげだが、タランチュラは人間には有害ではなく、咬まれれば痛いが、毒性は弱く、むしろ蜂の方が心配である。 そのチビタランチュラの遅い動きを良いことに、背中を撫でては喜ぶ3歳のこの孫娘は、恐れ知らずの博愛主義者なのだろう。   

その前日カウチに座る私の隣に座り、熱心に自分はペットが欲しい、と話してくれた。どんなペット?と聞くと、「なんでもいいの。フクロウも好きだし。」とため息をつき言う。それはベイビーヨーダと一緒に出てくる、フクロウもどきのぬいぐるみをこないだ従兄弟の誕生日祝いで見て、いっぺんで気に入り、ほーほーと一日中フクロウの真似をしていたから、そりゃ欲しかろう。

 

 

合衆国では基本生きたフクロウを個人のペットにすることは規制され、怪我や病気のフクロウを保護・回復させるにも、きちんと訓練され、フクロウについて知識の豊富な、認可証をもつ者が里親をする以外は通常許されてはいない。ペット化するには、かなり野性味が強く、いくらハリー・ポッターの白いフクロウが魅力的でも、なかなか大変で、これはプロに任せた方が両者にとって妥当なことである。

だから孫娘には「フクロウは森や林のお家が大好きなのよ、あなたもパパとママのお家、好きよね。ベットはふかふかに気持ちいいし。だから、そこから離れなければならないとしたら、あなたは悲しいでしょ? だからフクロウも可哀想だと思うんだけど。」と話すと、3歳は、コクリとうなづいた。

クリスマスの朝、もしかしたら、ハリーポッターの白いフクロウのぬいぐるみがクリスマス・ツリーの下にあるかもしれない、と私が続けると、孫娘はニッコリした。この孫娘には、即座にダメ出しはできない。相手側(つまり動物側)に立っての説得が一番功を奏するのだ。「野ネズミは、きっと自分の家族に会いたいと悲しんでいるのよ。」なり、「フクロウの一番好きな場所は木の上よ。」などだ。子供は成長するのが早く、想像もできるから、悟のも早い。

その孫娘と兄たちは、夜には、ママの方の実家で、もう1人の祖父と感謝祭デイナー後、「サンタが街にやってくる」を歌いながら、暗くしたダイニングルームで食卓をぐるぐる回って、楽しんでいた。結局平和な感謝祭であった。

 

祝日でもオン・コールで勤めていた祖父(母方の)とクリスマスに向けて食堂でマーチする孫たち

 

 

 


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