ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

狩人と流星雨とヴァイキングの10月

2022-10-08 | アメリカ事情

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満月を頭上に抱くようなエルク(アメリカアカシカ)

 

 

 

 

今週に入って気温は少し上がり、100度Fまで届きそうな日もあるが、朝晩はさすがに涼しい。 秋は一番好きな季節で、それは夜空が美しく、空気もどことなく澄み透っている感じさえし、屋内にいても、夜は落ち着いて読書や調べ物(系図関係は特に)に余念がなくなる。 アメリカ西部には東部ほどのスペクタキュラーな紅葉がないかもしれないが、それなりに美しい紅葉はある。 大学のキャンパスでさえ、木々は非常に美しく色変わりをする。 秋が来た、と実感するのは、学舎やオフィスのある建物の廊下に、人々が踏み締めてきた靴についている落ち葉がはがれ、床に残っているのを目にする時だ。

秋分で季節が変わり、暗い夜空が待ち受けている今は、明るい惑星や流星群を見るのに最適である。 まず手始めに、10月8日~9日のジャコビニ(10月りゅう座)流星群がある。 しかしながら、10月9日の満月のために明るすぎる傾向があるかもしれない。 もし見られるとしたら、10月8日夜遅くの北西の空がベストだと言う。(ただしこれは米国西部にて。) 

この流星群は、北西の夜空にドラゴン(龍)である龍星座から放射される。 この流星群は主要な流星群ではなく、1時間に約6個の流星だから大したことはない。 このあと12月13日と14日に起こる双子座流星群は、1時間に75個の流星が見られる壮観なものだ。 それは夏8月のペルセウス座流星群の1時間に50個の流星よりも多く、圧巻である。 オフィスのカレンダーにまで流星群の日にちを赤ペンで書き込んでいる私。

 

さて、近年ではインターネットのおかげだろうか、少し前までは日本では気にもしていなかったアメリカ原住民の各満月の呼び方まで話題にあがるようである。 この10月9日の満月は、ご存知のように狩人の月である。 

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これは過去に何度かブログに書いてきたが、東部原住民の満月の呼び方には納得が行くことが多い。 特に北東部の原住民は雪深い厳冬に備えて今頃は、狩猟や森林の木の実や果実採集に忙しかったことだろう。

満月の10月9日は、実は真にアメリカ大陸を発見したアイスランド生まれ、グリーンランドで生涯を過ごしたノース(ノルマン)人航海人(ヴァイキング)、Leif Erikson(レイフ・エリクソン)の日である。少なくとも北米や中南米では。 

今から1000年ほど前、グリーンランドの西には森林と鮭の遡上があり、平野部には野生の小麦も育っている地があるとアイスランドでは囁かれていた。(ということは、レイフ以前に誰かは新世界を発見していた) 航海人たるレイフは、そこで西への航海を始めて、おそらく現カナダのニューファンドランド島やバフィン島に到着したようであった。

そして南下して現在の合衆国ニューイングランド地方の海岸部へも行き着いたようで、そこをVinland(ヴィンランド=葡萄のなる地)と名付けた。 しかしながらアメリカ原住民との軋轢などから、入植には至らなかった。 結局レイフはグリーンランドへ戻り、ノルウェイ王の影響でキリスト教に改宗し、グリーンランドでキリスト教を広めた。 こうしたことは史実としてアイスランドの古文書には記されている。

合衆国では19世紀以来、10月9日は、レイフ・エリクソンの大陸到達を記念するレイフ・エリクソンの日としているが、実際には10月第2月曜日に連邦祝祭日と制定されたクリストファー・コロンバスの方が広く知られている。

先月次男は出張でたまたまアイスランドのレイキャヴィックに行き、いくつか写真を取って送ってくれたが、その一枚に、首都レイキャヴィクの完成に40年以上費やした有名な教会堂Hallgrimskirkja(ハットルグリムス)の入り口付近に佇むレイフ・エリクソン像がある。

この教会堂のデザインは、アイスランドの溶岩玄武岩の風景になぞらえているそうだが、私にはヴァイキング船の舳先(へさき)を模しているように見える。 よし、この風景を実際に目にすることを私のバケット・リスト*に追加しよう。

*死ぬ前にやることのリスト

大きめなレイフ・エリクソン像

askideas.com

 

 

 

 

 


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