




これは、RC-NETの事務局を置く自治体にある大学に掲示されていた性犯罪関連の警察作成パンフレットです。
あまりに酷いので驚きました。
「一度受けた心の傷は、決して消えることはありません」
て、誰に聞いて言ってるのでしょうか?
サバイバーの回復や、サバイバーが、そうして生き抜いていることは、全否定ですか?
被害にあうということは、一生治らない傷を抱えて生きていくことですか?
性犯罪から身を守る掟として、
「自分の身は自分で守る」
と、被害者に責任を押し付けるのですか?
盗撮被害にあわないために、
「商品選びに集中してしまうと、後ろや横にいる不審者に気づかず…」
と、商品選びに集中することすら許されないのですか??
そして、
「被害に合わないために」という複数のパンフレットは、
全て被害の理由づけが被害者の行動になすりつけられています。
加害をやめろ、と。
なぜそんな簡単なことが言えないのでしょうか。
被害にあってる人、被害にあいそうなひとがいたら助けてあげてと。
なぜそんな簡単なことが言えないのでしょうか。
被害にあったことは、あなたの責任ではないと。
なぜそんな簡単なことが言えないのでしょうか。
これは青森だけの問題ではありません。
みなさんのお住いの自治体ではどうですか?
10年前も今も、内容が変わらない予防啓発。
もういい加減にしてほしいです。
加害者がどのような言動をするのか、というロールモデルを沢山出していますね。
性被害については、それはほとんどなく、 予防行動しないと被害にあう、という漠然としたことを脅しのように被害予備軍に注意喚起します。
加害者はこういってくるかもしれない、
こういう行動をしてくるかもしれない、
という具体的な話はありません。
被害者像ばかりが発信され加害者像については語られないため、現実的な予防につながりません。
常に、今回のように、被害予備軍の行動についてのみです。
日本では性に関しての語りがほとんど具体的にはされません。
そこにはスティグマがあるからです。
こうした啓発は、役に立つどころか、
被害者の人権を侵害し、尚且つ性被害についてのスティグマを強化していくのです。
いじめられないような言動を勝手に広報しだしたら、社会的には問題になると思いますよ。
いくら、自分の身は自分で守ろうとしたところで、
被害にあうことはあります。
被害者は防犯行動をしなかった人間だ、というわけではありませんから。
こうすれば防げます、ということが、こうしても防げないことばかりだということが一番の問題です。
そして、電話の出方や話の聞き方を注意するのと、
その人の生き方や生活そのもの、言動等を制限することは人権侵害にも繋がるという点。
同じ、とか安易に言われることに、正直げんなりです。
被害にあった、今現在苦しみの中で生きている人の二次加害になっている現実に対し、そんな簡単なことを言ってるようであれば、
社会はいつになっても性暴力を理解せず、故に被害を防ぐことも出来ないでしょう。
なんでいちいち合言葉を決めないといけないんだ、とキレてもしかたない。
高齢者や家族に注意するより詐欺集団を取り締まれ、と言って、その種の注意喚起自体をけしからんと言うのでしょうか?
女性への注意喚起だけでなく、もっといろいろな対策を、と、冷静に要求すべきでしょう。
注意喚起の仕方が旧態依然とかいった批判はあっていいと思います。
それを踏まえると、痴漢などをする側にも「そんな短いスカートなんか履いてるのは見てくれって言ってる様なものだろ!じゃ、スカートなんか履くな」と言いたくなるのでしょう。しかし、加害者側には日頃のストレスだったり彼女がいないなどの不満からの行動と同じで「どちらにも注意を促す他無い」のが現状なのでは無いでしょうか?
あえて、1人で出かける時はスカートを履かないとか。
どちらが悪いと言ってる訳でもなく、私も幼い頃痴漢行為を受けた時は、自分の身は自分で守らないといけないという考えに至ったので、常に意識を持って行動しています。そういう意志は身なりにも現れると思います。