RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

RC-NET STAFFによる、日常の些細な出来事から、お知らせまでいろいろなぶろぐ。

レインボーカフェ第一回目終了 なんで必要だったのか。

2012-06-04 20:05:17 | スタッフ日記
なんだかんだと第一回目が無事終了しました。

RC-NETを始めてからというもの、何故かセクマイの人々からの相談が多く入るようになった。
いや、何故かっていうこともなくて、自分がそのコミュニティにいるということが大いなる理由ではあるのだけども。
RC-NETはネット上での情報支援と研修とかをメインに活動していて、団体としては直接支援をしていないので、
かなり例外的に直接支援として動くことを個人ベースでしたりもしていた。
なぜ私が動かないとならなかったのかというと、
リファー先がなかったからだ。

セクマイで性暴力被害にあった場合、
「被害にあったこととセクシュアリティは関係ない」と断言することは容易いが、
被害と言うのは密接にその人のバックグラウンドに繋がっていることが多いし、
バックグラウンドを話せない関係での症状の緩和、生活環境の改善は難しい。
セクマイの性暴力被害者が相談を出来る場所は、思いの外少ない。

よく聞くのは、ホットライン等で「声が男」という判断の元話を聞いてすらもらえない、ということだったり、
同性間の問題であるために「仲直りしたら」とか気軽く言っちゃったり、
男女間ほどのパワーバランスがないと勝手に決めつけて「逃げちゃいなさいよ」と容易く言ってしまったり、
そもそも身体的男性が被害にあうことを想定していない相談員がいまだにいたり、
相談者の想いとして、性的指向がジェンダー規範に則っていない場合、同性間ではなく男から女、女から男というある種ジェンダー規範に則った被害の場合でも、ヘテロセクシュアルにとっての被害と少し、違う心情があったりもする。
現実的には相談員の直接的資質の問題が大きいが、
やはり思うのは、なんにしても相談経路のどこだかで「カミングアウトをしなければ相談がしづらい」というところがある。

最初から多様性の理解をしている場でなければ、やはり話しづらい。

その中で、被害について語れなかった人がどれだけいるのだろうかと思った。
話せる場所、ほしいよねぇ、と思った。
あー、どっかにないのかなぁ、と思った。
探したけど見つからないので、やることになった。

スタッフも少ないし、財源はほぼゼロに近いような団体なので、まずは小さなことしか出来ない。
最初は、レズビアン/バイセクシュアル女性に限定して始めることになった。
他のセクシュアリティについてもやれる可能性を考えてみたけども、大きくすればするほどお金がかかるし人手もいるので、まずはここから。

一カ所で始まれば、ここからまた違うものが始まるかもしれないし、
セクマイの被害についてをもっと考えてもらうためにも、まずは始めたいと思った。

そんなこんなで始めたレインボーカフェ。
ここには参加にあたってのお約束がある。
この項目についてみんなで最初に読み合わせをして、それでからカフェ開始。
その後は、ゆったりゆるゆるお茶しながら話をしたり、ダラダラしたり。そんな2時間。
ここからまた、今後いろんな遊びをしていけたらいいな、とも思う。



ゆったりと、優しい時間。
そんなものをここで作れたらいいなと思う。

来月も第一日曜日(7/1)に開催します。

申込は
shoko@rc-net.info
までです。