RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

RC-NET STAFFによる、日常の些細な出来事から、お知らせまでいろいろなぶろぐ。

上映&交流会、無事終了

2010-07-24 10:24:53 | スタッフ雑感
2010年7月18日、谷町六丁目「路地カフェ」での上映&交流会、無事終了いたしました。

当日参加も含め、満員御礼、ありがとうございました!!

不慣れな進行で参加者の方に少なからずご迷惑おかけしてしまいましたが、本当にありがとうございます。

映画「スティーヴィー」については、当日も話させていただきましたが、私にとって善悪の判断材料には足らないものがあり、あの映画がいいものなのか、逆に悪いものなのか、分かりかねてはいます。
ただ、その善悪では語れないものが、そこにはあるかなと思います。
正直なところ、加害者の心情を見る、という意味では情報不足でもあるし、また、被害者視線から見ると、被害感情へコミットするということが、あまりに希薄。この映画で監督が伝えたかったことは何なんだろう、と考えてしまいます。
でもそれって、すごいんです。
どちらから見ても、憤りがある。
これって、現状の性暴力被害というものをまさに具現化してるじゃないですか(笑)
どっちも足りないんです。
あの映画を見て、被害者、そして加害者をも含めた社会構造の中で何が必要とされ、私たちはどう関わっていくのか、そうした思いをシェアできれば、と思いました。
そして、その事を、レイプクライシス・サバイバーズネット関西が今年度プロデュースしているRC-NET,ポータルサイトや紹介状制度に対して生かしていければと思いました。

そうした意味では、とても意義深いものになったのではないかと思います。

前提に戻ると、レイプクライシス・サバイバーズネット関西は、レイプという問題に対して、社会に予防啓発を訴えるわけでもなければ、被害を無くそうということをメインに活動しているのでもありません。
とにかく主体となっているのは、今、ここに、地球上に一緒に生きている、レイプサバイバーです。
そこにいるサバイバー、サポーターに対してどういったアクションを起こしていくことが、彼・彼女らの助けになるか、どうしたら、生きやすい世の中を、社会を構築していけるのか。それが私たちの思いです。
結果として、いつの日にか暴力のない世の中を作る日が来たなら、本当に、それが願いです。


さて、イベントの中ではレイプクライシス・サバイバーズネット関西のこれまでや、今年度プロデュースしているポータルサイト、RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク)についての紹介もさせていただきました。
パワーポイントで、いろいろと話させてもらったのですが、うまく伝わっていたでしょうか・・・えら緊張していて、何しゃべったかあんまり覚えていません(爆)

画像 35883.jpg

本当にざっくりとではありますが、レイプ被害そのものについても少し触れながらお話しさせてもらいました。
その後の交流会でも、映画、そしてポータルサイトなどへのご意見・ご感想もいただきながら、充実した時間を過ごすことができました。

以下、参加者の方からいただいたアンケートの中から掲載許可をいただいているものについて、抜粋して掲載させていただきます。

「この映画の中に自分がいたら、自分が今持ってるような憤りに対してそれを消化できるような対応が出来るんだろうか、と考えています。
ここにある現実は現実として受け入れ、私たちに出来ることは何かと考えています。
紹介状制度等について、とても有意義な取り組みだと思います。頑張ってください。出来ることがあれば、一緒にやりたいです。」

「性犯罪を犯す人たちのなかには、それぞれ過去に事情がある案件が多いです(そうでないものもあります)。スティーヴィーには生育途中において被虐体の経緯があったということで、この状況に戻るにも相当の時間がかかったのだろうと感じました。スティーヴィーも頑張ったと思います。
残念な結果になりましたが、してしまったことはしてしまったこととして、出所後の彼及び彼の家族が立ち直れるかが気がかりです。
私自身、同じ立場にあったとしたら、私も歪んだ人間になってしまったのでしょうか。それはなってみないとわからないですが、環境は恐ろしいものです」

「今回の会そのものが素晴らしいと感じました。私自身、関わりがあまりなかったので、よかったと思いました」

「これからのシステムの内容等も、今後、機能していくことで、大切な社会サポートの一翼を担えるのではないかと。
たくさんの時間を費やされたことに、頭が下がる思いでした。」

「いろいろと考えさせられる場面、言葉の連続でした。ありがとうございます。」

「こういう映画があるということも知りませんでした。見に来れてよかったです。自分の中にある物や記憶に改めて気付きました。社会や国、宗教、環境によってその後の人生が大きく変わると実感しました。お話しの通り、加害者も被害者も善悪だけでは片付けられないと思います。うまく書けませんが、ドキュメンタリーを撮られた理由がよくつたわります。ありがとうございました。」


そんなこんなで、RCSNK再開第1弾イベントは終了したのでした♪
ありがとうございました。