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1907 横浜美術館 原三溪の美術

今回は横浜
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横浜美術館
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原三溪の美術 伝説の大コレクション
期間:7月13日(土)〜9月1日(日)
3kei
井戸茶碗 銘 君不知
「小井戸」に分類される高麗茶碗で、見込みは広く、丸みのある胴。枇杷色の釉に青味のある釉が一部に流れる。
雲州蔵帳所載で、松平不昧が薄茶の茶碗としてしばしば使用した。原三渓が所持し、その後は森川如春庵が所持した。
共筒茶杓 蒲生氏郷作
全体細身の引き締まった形で、節上の縞模様が景色となる。
筒には「佐久間右衛門様 蒲生氏郷」とある。佐久間右衛門とは織田信長の家臣・佐久間信盛の事。
共に信長家臣で茶の湯に関心があった2人なので茶杓を贈ったとしても不思議はない。
と思ったのだが、佐久間信盛は天正八年(1580)信長より本願寺攻めでの戦功が無い等19ヶ条よりなる折檻状を突き付けられ追放され、天正十年死去している。
対して蒲生氏郷が賦秀から氏郷に改名したのは天正十三年頃であり年代が合わない。
共筒茶杓 瀬田掃部作
全体に大ぶりで、櫂先が広い典型的な掃部茶杓。
筒には「掃部(花押)」とある。掃部の共筒さらに自著があるものは大変珍しい。大体は追筒で家元などの極め書きがされている。
布袋図 山田道安作
袋の上に腰を下ろし、穏やかな微笑みをたたえる布袋を描く。
作者の山田道安は大和山田城主で武人画家。順貞・順清・順知三代にわたり画をよくした。
本作は大和小泉藩主・片桐石州旧蔵であった。

上記で紹介したものは当然ながら全て原三溪が所持していたもの。この他にも狩野永徳・宮本武蔵・尾形光琳らの画、三溪自身の画や、三溪が支援した大観や下村観山ら近代日本画も豊富にありました。
原三溪の様々な顔を見ることが出来る稀有な展示でした。

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