ポッポ焼き論争

『ポッポ焼き』とは『イカの姿焼き』のことだと思っていた。
イカに醤油ダレを塗り、熱い網や鉄板の上で
こんがり焼き焼きしたのが『ポッポ焼き』。
ところが…
夫が言うのは、それとは全く違うものだった。
それは甘い甘い『お菓子』なのだと言う。
なんじゃそりゃ？…それ、違うって！！

かくして、ポッポ焼き論争勃発。

コトの発端は…夫の上司、O沢さん（新潟出身）の一言。
昨日、会社の休憩時間に、皆でお茶を飲んでいて、
何故か『ポッポ焼き』の話をし始めたらしい。
「お前ら、食ったこと無いだろ？
秋田には売ってないもんなあ～？」
「そんなもん、近所のスーパーにも売ってるっスよ。
オレ、祭りの屋台で食べた事あるっス。」
夫に反撃され、O沢さんはムキになった。
「嘘だ！あるわけねえだろ！じゃ、明日買って来いっ。」

まあ、上手く乗せられた感も否めないが…
「とにかく『ポッポ焼き』を買いに行く。」と夫がいう。
アタシもその買物に付いていく事にした。（←物好き）

とりあえず、『お菓子のポッポ焼き』が、わからないので
夫の話とインターネットで検証してみた。

●専用の焼き器で、蒸し焼きして作るお菓子。
●主原料は黒砂糖と薄力粉と重曹。
●茶色で細長く、モチモチとした食感。蒸気パン、ともいう。
●新潟名物（？）らしい。

「じゃ、カステラとか黒糖蒸しパンみたいなの？」
「ちょっと違う。あんなにシットリしてないんだ。」
「乾いてんの？固いの？」
「固くはないけど、なんて言うか…膨らんでるんだよ。」
…う～ん。ますます解らなくなってきた。
夫は幼い頃に食べた事があるらしいんだけど、
なんかどうもイメージが伝わって来ない。

あ～だこ～だ言いながら、
近所のMAXバリューで、ポッポ焼きを探す。
アタシは、お惣菜コーナーに行き、
『イカのポッポ焼き』を見つけた。
姿焼きではなく、焼いたのを切ってあるものだったけど。
そうだよ。アタシの生まれ育った地域では、
コレをポッポ焼きと言うんだよなあ。

夫が、お菓子のコーナーで
『ポッポ焼き』に近い商品を見つけてきた。
…『麩菓子のふうちゃん』じゃない！？
それなら、昔、駄菓子屋でよく買って食べたよ。
でもねえ、さっき調べた『ポッポ焼き』とは
ぜんぜん違うんじゃないかい？
とりあえず、比較対象として『黒糖蒸しパン』も買う。
（こっちのほうがイメージ近いんじゃないのか？）
…さ～て、今日のオヤツの時、
O沢さんはどんな反応するだろうか？

そういえば…
鱈鍋会の時も「ヒロッコを生で食う」と言って、
きかなかったO沢さん。
ヒロッコ（あさつきの仲間）は、軽く湯通ししないと
辛くて食べられたもんではない…と夫が説明しても、
頑として生食した。変わってるというかなんというか…
でも、そんな意固地なところが
可愛い御仁ではあるな…フフフ。